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〜美しく清らかな意匠〜 谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館

今回のブログでは少し前に出張で金沢へ行った際に立ち寄りました『谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館』をご紹介したいと思います。
(あ、今回も京阪神じゃない。。。笑)

谷口吉郎は帝国劇場や東宮御所(游心亭)、その長男である吉生はニューヨーク近代美術館新館、京都国立博物館(平成知新館)など数々のモダニズム建築の設計で有名ですが、谷口吉郎が金沢出身でしかもこの施設が彼の住居跡であったと今回初めて知りました。

金沢市名誉市民第一号でもある吉郎が長男吉生に“この土地を金沢に寄付し金沢の文化のために役立てたい”と生前伝えていたことから、その後吉生の設計により2019年『谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館』がこの地に建てられたとのことです。


シンプルな外観が周囲の古い街並みにうまく溶け込んでいます。


吉郎と吉生の軌跡が細かく丁寧に紹介されています。


館内に再現された東宮御所(游心亭)は細部まで凝った意匠が美しい。


水庭に映る木々も風情豊かで心落ち着きます。


游心亭(茶室)の丸窓。

この施設での一番の見どころはやはり東宮御所(游心亭)を再現した広間と茶室という印象でした。
外国からの賓客のもてなしを想定して設計されたこの游心亭は、広間から広縁にかけての開放感を感じさせる空間、点前を鑑賞しながら茶を楽しめるよう周囲に椅子席を配した茶室など随所にその技と心遣いを感じられます。
谷口さんのこの凛とした空間(空気感)はやっぱり良いなあとあらためて思いました。


あともうひとつ。
金沢出張最終日に同じく谷口吉生が設計した『鈴木大拙館』も訪ねてみました。
鈴木大拙(すずきだいせつ)は金沢が生んだ仏教哲学者で、禅をはじめとする仏教、そして日本の文化や思想を海外に伝えたことで知られています。

『鈴木大拙館』はそれぞれ回廊で結ばれた「展示空間」「学習空間」「思索空間」の3つの空間、そして「玄関の庭」「露地の庭」「水鏡の庭」の3つの庭によって構成されており、大拙の考えやその軌跡を多くの人々に伝えると共に、来館者自らが思索する場となることを目的につくられています。


回遊することで思索させる建築。


静寂に包まれた空間。


時折池に水紋ができて様々な表情を見せてくれます。


鈴木大拙(1870〜1966)

仏教や哲学のことは詳しくわかりませんが、毎日慌ただしく過ごしていることを忘れてしまうくらい落ち着ける、現代ではとても貴重な「静」の空間でした。
自分がもし金沢に住んでいたなら、悩みごとがあるとここを訪ねて心を落ち着かせたりするのかな?と妄想したり。
もし訪ねられる際は来館者の少ない平日が良いと思います。
個人的に何度も訪ねている金沢ですが、まだまだ知らない魅力がたくさんあるんでしょうねえ〜♪


上記施設の詳しい情報については下記URLをご参照ください。

谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館
https://www.kanazawa-museum.jp/architecture/

鈴木大拙館
https://www.kanazawa-museum.jp/daisetz/

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