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富士急ハイランド店OPENします!

いきなりですが、お知らせです!
2022年11月11日にHIGUMA Doughnuts 富士急ハイランド店がオープンします!

場所は、園内のリニューアルしたばかりのセントラル広場になります。広場の前、ピザーラのトンデミーナの目の前で、30秒に一回「ギャーーーー!!!」という絶叫が聞こえる素敵な場所です(笑)
11月11日は1が4つ並んでなんかめでたそうだからという理由で設定したんですが、昨日から始まった工事。果たして色々と間に合うのでしょうか(笑)


はじめはお断りさせていただくつもりでした

今となってはオープンが楽しみで仕方がないのですが、お話をいただいた当初はお断りさせていただこうと思ってました。
最初の出会いは、5月の御殿場でのフェス。僕らが御殿場に出店していると聞きつけて、岩田社長がわざわざ会場に来てくれました。
その時に軽く出店のお誘いをいただいたのですが、最初はお断りさせていただこうと思ってました。詳細は後日とのことだったので、せっかく社長に来ていただいんだから電話などではなく、今度は僕が富士急ハイランドまで行ってお話を聞いて、直接お断りさせていただこうと思っておりました。

理由が何点かあります。

まず、僕らがお店をやる理由の大きな一つに、「街のハブとなるようなお店」になりたいという思いがあります。その街に住んでいる人がここで顔を合わせ、自然と会話が生まれる。街の住人やキッズたちと仲良くなる。名前がわかるお客さんがたくさんいて、ただのお客さんと店員以上の関係性が生まれている。「この店があるから、この街が好き」と思ってもらえるようなお店になりたい。"毎日の暮らし"の中に、この店があるといいなあと思われるようなお店になりたい。そんな想いでお店をやっています。

その点、遊園地という場所は、毎日新しく多くの人が集まる場所。頻繁に顔を合わせるようなお客さんは少なく、関係性が長く続くということはあまり多くない。(それゆえ、一度きりのお客さんを相手することが多いからなのか、娯楽施設で食べることのできる料理も、あまり美味しいと思った記憶がない)
フェスやイベントのような一時的な場所ならいいのだけれど、長期的に続けていく常設店で、お客さんとの関係性を作ることがあまり期待できないというのは、出店へのモチベーションがあまり上がらないというのが正直な気持ちでした。

また、僕ら自身の実力の問題もありました。というか、これが一番大きい(笑)

まず、生産力の問題。現状でも繁忙期はドーナツの生産がいっぱいいっぱい。これ以上現状と同じやり方では富士急ハイランドのハイシーズンに対応することは不可能であること。
同時に、ロジスティクス、つまり兵站の問題が大きい。「兵站が伸びるのはいくない!」ってのは、歴史好きには常識であり、旧日本軍の例を出すまでもなく兵站を軽視した軍は必ず敗北する。僕もかつてKOEIの「三国志」や「信長の野望」をやり込んだが、調子に乗って自分の領地からちょっと離れたところを攻め込むと、一時的にうまく行ったとしても必ず島左近みたいな猛将が出てきて叩きのめされ痛い目に遭うってことをさんざん学んできた。

「兵站を重要視しない司令官は、戦場ではいかに勇猛果敢でも、勝利者には絶対になれない。つまり、戦闘では勝っても、戦争には勝てないのだ。」

と塩野七海先生も言っている。我々のような弱者の戦略は、兵站を短くし局地戦で一点集中。限られた戦力を一点に注力し活路を見出すのが鉄則なのだ!なので、現状の我々の実力では都内23区西側3店舗から離れたところに戦線を拡大するのはやめたほうがいいに決まってるぞ痛い目にあうぞ!漠然とそんなことを考えながら、(断るために)僕は数年ぶりの富士急ハイランドに向かったのでした。


じゃあ、なぜ出店することに?

みなさん、実は富士急ハイランドは2018年から入園料を無料にしているのを知っていますか?ディズニーやUSJが軒並み入園料を上げているというのに、富士急はタダにしているのです。それだけで年間数億円の売り上げを捨てる決断をした。なぜか。富士急ハイランドはただの遊園地ではなく、観光客も地元の住人も気軽に立ち寄ることのできる"街の一部"になるそのために入園料を廃止したとのことでした。実際僕が訪れた時、ベビーカーを押した地元のママたちが集まっておしゃべりをしている。放課後、学校帰りの女子高生が園内のスタバでフラペチーノを飲んでいる。そんな景色を見ることができました。岩田社長とスタッフの方の熱いお話を聞きながら、僕の中で抱いていた印象がどんどん変わっていくのを感じました。
ああここは、観光客とローカルが混在した魅力的な空間なのかもしれない

もうひとつ僕らの特色というか強みは、フェスやイベントなどのお祭りごとが好きで得意だ、ということがあります。元々、音楽フェスやファーマーズマーケットなどの屋外イベントから始まった僕らです。今でも全国各地のフェスやイベントに呼んでいただき出店しています。ハレの場の、みんながなんだかハッピーな空気感が大好きです。遊園地というのはまさにそういう場所であり、僕らが得意とする場所です。

"お祭り感(ハレ)"と"日常の暮らし(ケ)"。"観光客"と"ローカル"。僕らが大切にしてて得意なこと。富士急ハイランドにはその両方の要素が混在しているのではないか?これはなんか面白そうでトライする価値のあることなのではないか?

「解決しなければならない問題は山積み、断ろうと思えば理由はいくつでも出てくる。でも、これは簡単に断ってはならない話なんじゃないか?僕らにとっても大きなチャンスじゃないか?」と、断るつもりで行った富士急ハイランドからの帰り、大雨の中央道をひとり運転しながらモンモンと考えてました。


ワクワクしちゃったんだからしょうがない

戦線が拡大する。兵站が伸びきる。島左近にボコボコにされるかもしれない。
それでもワクワクしちゃったんだからしょうがない。リスクが高くても果敢にチャレンジしなきゃダメな時があるはず!そう信じたい(笑)

というわけで、ヒグマドーナツは11月11日から富士急ハイランドに出店させていただくことになりました。今は新天地でお店をオープンすることにワクワクしています。問題は山積みだし、解決すんのか?って感じだけどね(笑)

みなさん。富士急ハイランドでお待ちしてます!
さあ、最高に楽しいお店にするぞー!工事間に合うかなあ(涙)



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