見出し画像

-タネツケバナ- 一番美味しい雑草は何か、という問題

皆さん、みちくさしてますか。

雑草、食べてますか。

「雑草という草はない。それぞれに名前がある」とは、有名な植物学者さんの言葉ですが、普段、「雑草」と呼んでいるような草花を知ると少し暮らしが楽しくなります。中にはびっくりするほど美味しい草花もあります。

一番美味しいのは何でしょう。その辺の野山を歩いて探してみましょう。もうタイトルに書いちゃってますけど。

ノササゲの実。なんて綺麗な青紫色。今の時期に林道脇とかにぶら下がっています。食べれなくもないんでしょうが、わざわざ食べる必要もないでしょう(笑 愛でましょう。

ツチグリ。今の時期山を歩いてるとたまに見かけます。可愛いです。噂では食べられるらしいですが、何か食べようとは思いませんね(笑 愛でましょう。湿度によって開いたり閉じたりするので、別名「星の湿度計」。

カラスウリ。今の時期だと特徴的なオレンジ色の実が目立ってますね。カラスがぐらいしか食べないから「カラスウリ」。まぁカラスが食べるということは食べれないことは無いんでしょう。僕は食べません(笑 この実をとってきてホワイトリカーなど35℃以上のアルコールに漬けると化粧水がつくれます。

フユイチゴ。はい、ようやく食べられるものを見つけました(笑 林道脇とか庭隅とか、割りとどこにでもありますね。そのまま食べても美味しいですが、たくさん集めてジャムにしたり。この辺だと別名「ションベンイチゴ」とも言います。理由は…はい、あんまり道端のはとらないようにしましょうね(笑

タネツケバナ (種漬花)。来ました!個人的に一番美味しい草!田圃の脇とか、水気のある林道とか、探してみると身近にたくさんあります。これが凄く美味しいんです。ピリッと辛みがあってルッコラに似てるかな。サラダに入れたり、お吸い物に浮かべたり、生ハムで巻いたり…万能選手です。稲の種籾を水に漬ける頃に花が咲くので「タネツケバナ」だとか。別名タガラシ(田芥子)。確かに田んぼにある辛子です。


(番外編~別の時期)

シマカンギク(島寒菊)。栽培される菊の原種の一つ。この辺だと11月頃かな。林道脇なんかで目立ってますね。江戸時代にはこの花を油に浸したものを傷薬にしたそうで、別名「油菊(アブラギク)」。食べようと思えば食べれそうですね。

ガガイモの花。ガガ。Born This Way。種子や葉茎は乾燥粉末にして滋養強壮の薬になるそうですが、僕はためした事はありません。この辺だと夏頃に咲くかな。新芽ややわらかい茎は茹でてマヨネーズや天ぷらで。

カキドオシ。個人的には「ムーミン」と呼んでいます。春になると田んぼの脇とかにたくさん生えてます。全草を乾燥して煎じて飲むと強壮剤の効果があるそうですね。僕は天麩羅とかおひたしにします。

カラスノエンドウ(とモンシロチョウ)。春になると土手にたくさん生えてますね。花が咲いてるものは茎が硬いですが、まだ巻きひげが伸びてない柔らかい茎はかき揚げや天ぷらなどに。

タンポポ。野草利用の大御所。葉は湯がいて苦い場合はもう一度茹でます。酢の物や胡麻和えなどに。根っこは洗って干してフライパンで煎ればタンポポコーヒーが作れます。

身近な野道を歩けば色んな発見があります。他にもオオバコ、クズ、クワ、タンポポ、ノビル、フキ、ウバユリ、ヨモギ、ドクダミ、スギナ、イタドリ…などなど、無限にあります。みちくさの世界は深いですね。

またその季節になれば個別に利用方法などを記そうと思います。

※僕は植物学者さんでも無くただの百姓ですので間違えてる可能性がありますがご容赦下さい。ご参考までに。何でも口に入れるのはやめましょう(笑

身近な野花を勉強してみたい方はこちらの本がおすすめ。戦友であり鎌倉のみちくさ部長、渾身の一冊。「散歩で出会うみちくさ入門 —道ばたの草花がわかる!」

たわしみたいで可愛い、ツリアブ。