【10章1節ネタバレあり】ソロモン暗殺計画を考える

感想(※本文に関係ありません)

 アジトに…ガギゾンが…いる? いきてる! やったー!!!
 でも未実装5周年も祝うぐらいの気持ち、何なら命日が来るかと思って「シャックスのピヨピヨのような存在としてベルゼブフ様の奥義演出に出してくれ」という要望メールの文言を考え始めたところだったので、逆にどう受け止めればいいのかわかりません! しおらしさを見せたり好感度を上げたりすることを投げ捨てた展開、解釈一致で嬉しいです! 妄戦ちゃんありがと! ベルゼブフ様も景品が残念な勝負を強キャラオーラ&効率無視の魅せプレイ(実用範囲)で盛り上げてくれてありがと! ゲーマーの鏡!!
 病弱という完全新規情報に混乱しつつ、アジト台詞があまりに洗ってない野生のガギゾンで大丈夫かとは思っています。可愛がってる私でも一瞬言葉に詰まることを言うな。元気(元気ではない)でうれしい!

ここから本題

 …というわけで復活しました。
 ガギゾンについては「いきてる!」しか考えられないので、ついに言及されたソロモン暗殺計画について情報整理&自分の考えを書いておきます。

プルトンのヒント

 まずはプルトンの発言から。

私の意図した計画ではないのですが そういうものがあったらしいと 報告だけは聞いて知っています
ソロモン王暗殺計画について
(ソロモン:だけど、あれは失敗したはずだ)
そうでしょうか まぁ、そうかもしれません 詳細まではわかりませんから
ただ、その結果なのかどうか「現に」あなたは、普通のヴィータです
暗殺の対象は「あなた」ではないのですよ
「彼」はどうなったのでしょうね なぜ、普通のヴィータのあなたが、ここに?

第99話・5

 これを素直に受け取ると、およそ次の通り。

  • 主人公のソロモンは、「普通のヴィータ」である
     ソシャゲ主人公がよく言われるやつ!
     このように「普通」と言われる場合、精神の善良さや普遍性を褒める方向に行きがちなのですが…そういう方向ではプルトンはソロモンのことを「理想のヴィータ」だと別途言及しています。ということは、ここで言う「普通のヴィータ」というのは人格面ではなく、状態のことと考えるのが妥当です。

  • 計画の対象は、「普通のヴィータ」である主人公ソロモンではない
     逆に言えば、「計画の対象であるソロモン王は、『普通のヴィータ』ではない」ということ。
     「計画の対象は主人公ソロモンではない」ではなく厳密に定義したのは、「現に」「あなた」など、「今の状態」が強調されているためです。

  • 計画がなければソロモン王としてここにいるのは「普通のヴィータのあなた」ではない
     最大のポイント。上記の計画の対象者のことを受けますと、ここにいるはずの「彼」=「ソロモン王暗殺計画の対象者」ということでしょう。
     「彼」とは誰なのか? 素直に考えると、ざっくり2パターンです。

    1. 「彼」とは主人公ソロモンではない人物
       本来は普通のヴィータではない人物Xがソロモン王としてこの場にいるはずだったのに、暗殺計画によって主人公ソロモンに入れ替わった。

    2. 「彼」とは6章までの主人公ソロモンのこと
       その頃のソロモンは普通のヴィータではなかったのだが、暗殺計画によって普通のヴィータになった。「彼」というのはある種の比喩表現である。

 過去改変の仕組みを踏まえて、現状情報ではどちらの可能性が高いかを検討します。

メギド72における過去改変

 というわけで、ソロモン王暗殺計画と切っても切り離せないスッゴイむつかしい時間遡行ゲートについて確認します。
 簡単に言えば、「過去のある地点にどんな改変をしても、変更が反映されるのは現在以降の「状況」だけで、それ以外の過去≒人の記憶はそのままになるになる」というもの。
 …うん、だけと言ったけどやっぱわかんないよな。なので具体的な状況を想定してみます。


 ある夜、インキュバスとメフィストが安酒をたらふく飲んで酔いつぶれました。
 翌日、インキュバスは二日酔いの酷い吐き気で目を覚ましました。メフィストはまだ寝ています。
 後悔しているインキュバスの前に突如、耳を引っ張って改変したい過去を聞かせるとその通りに過去を改変して消える超ご都合幻獣が現れました。インキュバスはメフィストが寝ている隙にその幻獣の耳を引っ張り、「どうせ二日酔いになるなら高級酒を飲んだことにしろ」言いました。
 その瞬間過去が改変され、過去の因果の結実し現在の状況が書き換わります。飲んでいなかったはずの高級酒のビンが空になり、安酒は手付かずの状態に戻りました。二日酔いも、安酒による吐き気メインだったのが高級酒による頭痛メインに変わりました。インキュバスは過去改変を実感できます。
 しかし変わった実感はあるものの、インキュバスが観測した過去≒記憶は変わらないため、彼には安酒を飲んだ記憶しかありません。
 サルガタナスのいう「私たちの『内』はそのまま『外』はまるごと変化する」状況です。
 しばらくしてメフィストが目を覚ましました。メフィストにも安酒を飲んだ記憶しかありません。しかしさっきまで寝ていたメフィストにとって二日酔いが吐き気メインなのか頭痛メインかなどは些細な違いなので、インキュバスと違って過去改変が行われたなど想像もつきません。
 これがバルバトスが懸念する「知らないうちに過去が改変され現在が書き換えられている」という状態です。
 
そこにカスピエルがソロモンとの仕事から帰ってきました。高級酒の空きビンと、二日酔いで頭を抱えている二人を見たカスピエルは「あっ、俺のおらん間にその高っい酒飲んだんか!? ズルや!」と抗議します。それに対してメフィストは「はぁ? 飲んだのは安酒だっつの」と反論しました。
 しかし事実としてカラになっているのは高級酒のビンで、安酒は手付かずです。カスピエルから見るとメフィストはその場で適当なことをほざいてることが明らかです。
 これがサルガタナスのいう「『外』から観測したら取り残された『内』を持つ者は頭おかしく見える」という状態です。


 多少わかりやすくなったでしょうか?

入れ替わりは可能か?

 時間遡行の仕組みを踏まえた上で、1説「暗殺計画によりソロモン王が入れ替わった」可能性を考えます。というか、過去改変で入れ替わる方法は1種類なので、みんなすぐに思い浮かぶだろう具体的な例が可能かを考えてみましょう。
 ダムロックの孫はメギドラルへ拉致され、ペクスと入れ替わった。ダムロックの孫はサタンの元でメギドラルのソロモン王となり、今の主人公ソロモンはペクスである。これが過去改変によって可能なのか?

 結論から言うと無理。時間改変では記憶は変えられないからです。
 ソロモン王暗殺計画での時間改変が行われた場合、1章~6章の冒頭あたりまでの主人公はペクスではなくメギモンだったということになります。そしてその後、突然ペクスの少年に入れ替わります。ですが周りにいたイツメンや、入れ替わったメギモン、ペクスの少年の記憶は、入れ替わり前のままのはずです。メギモンになってしまった主人公には1章~6章冒頭までの記憶だけ、ペクスの少年にはメギドラルでペクスとして育った記憶だけがある状態で立ち位置だけが変わることになります。
 さすがにそんな改変だったらみんなその場で気付く。

 これはメギモンとペクス入れ替えだけでなく、「本物のダムロックの孫は殺されて/生まれないことになって、ソロモンはアルス・ノヴァ血統なだけの孤児の子供に入れ替わった」などでも同じで、絶対に「これまで全く別の人生を歩んでいたのに、突然イレズミジャラジャラスタイルになって知らん人たちに囲まれている」という状況が発生します。人間をまるごと入れ替えて気づかれないというのは、無理です
 …なお、この入れ替え不可能というのは「6章時点の過去改変で」は無理という意味で、過去改変と関係なく17年前に入れ替わることは当然可能です。そのため本当のダムロックの孫はメギモン説は普通に残っています。
 個人的にはソロモンも普通にダムロックの面影あるし、ジオの子孫でないとウェパルのエモさもなくなってなんだかな〜と思うので、どっちかといえば「兄弟」がいいですね。元ネタのソロモン王にも兄弟いるし(死ぬけど)

普通のヴィータになる、とは?

 ソロモンの記憶に一貫性がある以上、過去改変によって具体的に人が入れ替わったとは思いづらい所。ということで、知らない間に何らかの力を失って「普通」になってしまった可能性が妥当そうです。ですが今のソロモンも古き血筋かつアルス・ノヴァ血統なのは変わってないので、それ以外。
 となると現状、思い浮かぶ可能性は「ソロモンは元々は覚醒していない転生メギドだったが、今は普通のヴィータになっている」くらいです。
 時間遡行ゲートで17年前に幻獣を送り込み、胎児のソロモンに憑依するはずだったメギドを殺すか捕獲するかするだけでOK。アスモデウスですら魂ならキノコ幻獣に食べられるので難しくはないはずです。
 変化するのは魂の一部のみなので外からはわからず、ヴィータとしてのソロモンの肉体と魂はずっとその場にあるので記憶の一貫性も保てます。またちょうどその頃はメギドラルからの攻撃の激化、葬送騎士団による迫害、ウェパルの死亡などショッキングなイベントが連打しており、ソロモン人格に何らかの変化があったとしてもわからないでしょう。

 これにより計画の実行者になんのメリットがあるのか? は正直な所わかりません。まあ例えば魂を消滅させるのではなく、計画の実行者の手元に来るように誘導した場合、実行者の手元に「ヴィータのソロモンと共にあったメギドの魂」が手に入る事になりますので、使いようはいろいろありそうです。
 というわけで、私はこの説が最有力だと思っています。

ダムロック事件

 で、まあ。ついでにみんな心配なこれについても考えてみます。

 ダムロック(がソロモンを憎悪の目で見るって何!?)事件。

 …冷静に過去改変の仕組みを考慮すると、この件は少なくとも6章のソロモン王暗殺計画とは直接関係ないはずです。
 何度も言うように現在のソロモンの記憶は改変前から変化しません。もし気のいい爺さんだったダムロックが、過去改変によって気難しい人格に豹変していた場合…、ソロモンの記憶の中にいるのは気のいい爺さんのままになっていたはずです。
 つまり、時間遡行とは全く別件でダムロックになにかが起きたことは明らかです。
 ぜんぜん安心できる情報ではないな、これ…。

ここから妄戦

 材料がないのでここからは妄戦。
 ダムロックに具体的に何があったのかはわかりませんが、明らかに何者かから逃げている動きをしています。それにも関わらずパイモンに助けを求めていません。このことから、メギドを頼れない、もしくは信頼することができない状態だったと考えられます。
 パイモンとダムロックが疎遠になっているのは、そんなにおかしなことじゃないと個人的には思います。ダムロックとマーグラが結婚して息子が生まれ、息子も結婚して息子夫婦と同居して…とダムロックの人生のステージが変わっていったとき、年を取らない不死者であるパイモンは、例えダムロックやマーグラが気にしなくとも、親友の家族の人生の幸せを祈って穏やかに離れるという選択をするのではないかと思うのです。
 そうして疎遠になった後、ダムロックの家族がメギドに殺される、あるいは攫われるといったことがあったら。ダムロックにとって、自分がどこに住んでいるのかを知っているメギドはパイモンだけ(実際にはサタンがダムロックのことを知っているので、そこから調査可能です)。親友に裏切られたと思ったなら、もはやメギドは信頼できないと豹変するのも仕方がないでしょう。
 そして生き残った孫をなんとか育てていたある日、赤ん坊の孫が突然はっきりとメギドの名前を名乗ったとしたら?
 転生メギドはハッキリと目覚める前にメギドの名を名乗ってしまい、化け物扱いされることがあると、モラクスのキャラストーリーにあります。それが転生メギド「だった」ソロモンに発生していたとしたら?

…要するに何がいいたいのかというと
私、パイモンがサタンの間者説が地雷なんですよね。

おわり

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