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愛を伝えよう、自分なりの方法で。

今年はたくさん素晴らしい作品に出会った。
特に映画は、わたし的に豊作。

・人生フルーツ
・万引き家族

・君の名前で 僕を呼んで
・カメラを止めるな!
・きみの鳥はうたえる
・色とりどりの親子

他にもある気がするけど、今すぐ思いつくのはこの辺り。

どれも共通しているのは、誰かの“物語”が色濃く描かれていることだと思う。(6本中2本はドキュメンタリー)

わたしは誰かの核に触れることがすごく好きなんだなあと、心に残った作品を見ても思う。それはきっと、わたしにとって過去の自分を抱きしめ、現在の自分を広げ深める行為なのかもしれない。

あ、ボヘミアン・ラプソディも年内には観ておこう。

前置きが長くなったけど、ここであげた君の名前で 僕を呼んで」についての下書きがずっと手元にあったから、#熟成下書き として公開したい。

***

この間とても素晴らしい作品に出会った。

そこに流れるストーリーも、風景も、音楽も、人々の姿も、何をとっても美しい。

エンドロールのあと、劇場内はシーンとし、席からしばらく立ち上がれなかったのは、わたしだけではなかったと思う。

好きな映画ベスト3には入るくらい、とても心に残ったんだけど、でも、一緒に見に行った友人と「すごくよかったね」なんていう、深みが全くない感想しか言えない、なんでかうまく言葉がでてこない、そんな映画だった。

https://www.youtube.com/watch?v=VoRup4_FbTc

映画のストーリーはこう。

1983年夏、北イタリアの避暑地。17歳のエリオは、アメリカからやって来た24歳の大学院生オリヴァーと出会う。彼は大学教授の父の助手で、夏の間をエリオたち家族と暮らす。はじめは自信に満ちたオリヴァーの態度に反発を感じるエリオだったが、まるで不思議な磁石があるように、ふたりは引きつけあったり反発したり、いつしか近づいていく。やがて激しく恋に落ちるふたり。しかし夏の終わりとともにオリヴァーが去る日が近づく……。

(君の名前で僕を呼んで公式HP より)

いろんな視点から示唆をくれる映画だったが、わたしはタイトルにもあるように物語のなかで、徐々に惹かれ合い愛し合ってゆくエリオとオリヴァーが、「互いの名前を自分の名前で呼ぶ」関係になってゆくところに非常に惹かれていった。

エリオはオリヴァーのことを「エリオ」
オリヴァーはエリオのことを「オリヴァー」

と、そんなふうに互いのことを呼ぶのだ。

わたしは最初、なんでふたりがこんな呼び合い方をするのか分からなかったし、「I love you」という言葉が一度も出てこないのに、こんなにも愛し合っているのが伝わってくるのはなぜだろうと不思議だった。

でもきっと彼らにとってこれが相手への愛の伝え方だったんだ、といまは思う。

「相手の名前を自分の名前で呼ぶ」という他の人とは決してしないその行為が、「愛してる」という言葉のかわりだったんだと。

***

愛する方法は、きっと100万通りある。

すきと言うこと。
身体を重ねること。
おいしいねと笑い合うこと。
ただただ時間を共に過ごすこと。

でもそれを、自分のなかだけの「愛の表現」にするのではなく「相手に共有し、伝える」ことまでやって、はじめて愛は届くのかもしれない。

そう思うと、わたしは届けることを怠っていた気がする。
2019年はもっと愛そう。もっと愛を伝えていこう。

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