One more cup of coffee

ちょうど50年ほど前に広島で生まれました。 実家は広島駅の北口からみえる二葉山の中腹に…

One more cup of coffee

ちょうど50年ほど前に広島で生まれました。 実家は広島駅の北口からみえる二葉山の中腹にあり、 晴れた日には、二葉山の山頂から瀬戸内の島々がみえます。 現在は、船の汽笛がよく聞こえる、神奈川の横浜に居を構えております。 アカウント名はボブ・ディランの歌から引用しました。

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広島駅の北口から見える「二葉山」

 二葉山と呼ばれるこの山は、広島駅の新幹線口(北口)を出ると、正面前方の先にあるJRの建物の向こう側にドンとかまえている、海抜139メートル程の低山である。広島駅からもその山頂の先が尖った仏舎利塔が見える。  グーグルマップなどで見ればわかる通り、この二葉山は東へ行くと尾長山に続き、そのまま北側の牛田山へつながり、ちょうどコの字形に山が連なる山塊の一部で、今でこそ平和塔と呼ばれているが、私が幼少の頃は、お釈迦様のお骨の一部が収められている仏舎利、仏舎利と呼ばれる、呼び鈴のよう

    • ノンフィクション散策~「阿片王 満州の夜と霧」佐野眞一 

       予期せぬ出会いは人だけでない。  本との出会いも同じ様なもので、たまたま立ち寄ったブックオフのノンフィクションの棚に、初版からかれこれもう20年以上経っているためか、はたまた一般にはマイナーなテーマなためか、ハードカバーの本の状態も良好にもかかわらずなんと200円の値札で売られているところを、見つけたのがこの作品。    この作品を読むまでは、今まで里見 甫(はじめ)という人物の名前を、まったく聞いたことがなかった。  1912年の清朝滅亡後、軍閥、匪賊、関東軍(大日本

      • もうここにはこない

        もうここにはこない・・ 先週亡くなった母の葬儀が終わり、 諸々の後片付けが住んでから、帰り支度をして 実家を出たとき、そう心でつぶやいた。 12月の始めで、雨が降る寒い午後だった。 昨年の11月、父が逝った。 91歳だった。 いつも普通に始まった平日の朝、 姉から私の携帯に訃報を知らせる電話がきた。 その前の週あたりから体調を崩していた母を心配して、 実家を訪れた兄が、 布団の中で冷たくなっている父を発見した。 父とは、亡くなるちょうど5日前に 電話で話をしたばかりだった。

        • 記憶の中の映画たち(2)

          「パーフェクトカップル」(Primary Colors)/アメリカ/1998年/監督マイク・ニコルズ/主演 ジョント・ラボルタ、エマ・トンプソン、エイドリアン・レスター〜あの晩、彼らがドーナツ屋のカウンターで語ったこと #ネタバレ注意 「私の夫は、おたんこなす」・・・・(笑) アメリカでこの作品が公開された1998年の3月は、 2期目の後半にさしかかったクリントン大統領にとって、 自らを窮地に追い込んだ「モニカ・ルインスキースキャンダル」が 発覚した直後で、連日メディアの

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          おすすめノンフィクション~「北方領土」、「密漁」、「カニ」

           (こちらの文章は、今年2月に一度投稿したものを、再度、加筆訂正して  今回改めて投稿いたしました)  世界を騒然とさせた、ロシア、プーチン大統領によるウクライナへの侵攻が始まってから、およそ1年と半年近く経った。  電光石火の如く、ウクライナの首都キーウを制圧し、傀儡政権を樹立させるロシアの目論見は早々に破綻し、米国やNATO加盟国からの兵器供与で反転攻勢を強めるウクライナとの間で、戦況は双方一進一退の様相を呈している。  今後、劇的に状況が変化することはあるのだろうか。

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          記憶の中の映画たち

          突然ですが、 これまで観てきた映画を振り返って、 いろいろ書いてみたくなり、今回投稿してみました。 以下、私の独断と偏見、そして主観にもとづく記事でございます。 何卒ご容赦のほどお願いいたします。 2023年8月14日 石本克彦 #ネタバレ注意 ストリートオブファイヤー(Street of fire)/1984年/アメリカ/主演マイケルパレ、ダイアンレイン ~ この作品は映画館で観たかった(1) 1970年生まれの私がちょうど中学生ぐらいの頃でしたでしょうか。 レンタル

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          スポーツドキュメンタリー~プロ野球「三冠王と奪三振王の感覚」「門田博光」

           8月14日の時点で、打者として打率305、ホームラン41本、打点84。 投手としては10勝5敗で防御率3.17。大リーグエンゼルスの大谷翔平の 投打にわたる二刀流はまさに規格外の活躍ぶりを続けています。  個人的には、打者大谷が好きで、一番の魅力は何と言ってもあの 全方向へ打ち分けられるホームランです。特に、大谷選手にとって 逆方向のレフトスタンドへ運ぶホームランは、まだ日本ハムファイターズ 時代、彼の二刀流が本格的に叫ばれ始めた確か2016年頃、対戦チーム だったソフトバ

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          梶原一騎人生劇場「男の星座」原作・梶原一騎 劇画・原田久仁信~「焼肉屋にて」、「ジンマシンについて語る大山倍達」

          ・人気劇画作家になるまで   梶原一騎、昭和世代の方々にとっては言わずと知れた大劇画作家。多くの作品の中でも、「巨人の星」「あしたのジョー」「タイガーマスク」「愛と誠」「空手バカ一代」などは昭和を代表する名作で、漫画の世界のみならず、ひとつの大衆文化としても大きな影響をあたえてきました。  この「男の星座」は、昭和60年5月から約2年の間「週刊漫画ゴラク」へ連載された梶原一騎の自伝的な内容で、この作品の執筆中に体調が急変し、病院へ救急搬送されたまま、享年50歳の若さで亡くな

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          #マフィア譚~昔そんなことがあったことを思い出した

           言うまでもなくマフィアとはイタリア語で、その語源はシチリアのかつての悲しい歴史にまでさかのぼるみたいですが、通常、「犯罪組織」を意味する言葉として使われています。  他の使われ方としては、ウィキペディアによると「メンバーシップが限定的で排他的かつ強力な団結力を持つ組織」とあって、よく新聞記事などで「通貨マフィア」とか「金融マフィア」と呼ばれたり、また特定の出身地や出身校などのつながりでタイトにまとまった集団をXXマフィアなどと、あるときは畏怖の念をこめて、またあるときは揶揄

          #マフィア譚~昔そんなことがあったことを思い出した