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アノマロカリスと会話する夢

実家の裏に池が出来ていた。
そこにアノマロカリスが住み着いたというので、覗いてみることにした。

裏庭に大きな縦穴が出来ていて、そこに水が満ちていた。
覗き込むとかなり深く、底は暗くて測れない。
ちらちらと、泳いでいるものが見える。大きなシーモンキーのようにも見えた。
ほらあそこに、と言ってみたが、両親はそれに大した興味も無いようだ。
よく見れば、縦穴の壁面にいくつも横穴が開いている。
穴というか、きれいな四角い、それは窓か出入り口のように見えた。
住居だ、とわたしは思った。
巣穴とは言えないと思った。計画的に配置され綺麗に掘削された、明らかにそれは文明を感じさせるものだった。
見ていると、縦穴の奥のほうにある窓に、ぱっと明かりが点った。

アノマロカリスって、発光器官あったっけ?

違う、とわかった。
あれは電灯だ。(電気を使っているかどうかはわからないが。)
彼らには、知性があるんだ。

おーい、と手を振ってみる。
泳いでいる彼らが、こちらに目を向けるのがわかった。
よしなさいよ、と母が言う。
沼の向こうでも、きっと、よしなさいよと言われている。
一匹が、ゆっくりと、水面にまで上がってきた。

どきどきした。
うれしかった。
何か話しかけたいのに、何を話せばいいか、どうやって話せばいいか
どうやって意思の疎通を図ればいいのか、わからない。

ざぶり、
と、そこに、彼女(彼?)が水面から取り出したのは、小型のタブレット。
ええー?タブレット?使うの?

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それから、
わたしと彼女は、お天気の良い午後にいつもお話しするようになった。
彼女は触角?で、上手にタブレットを使う。
わたしと彼女は友達になった。

そんな夢。


何の会話をしたのかは記憶にない。
5月のような、気持ちのよいお天気だった。

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