ご報告
【ご報告】
みたいな、よくある形でご挨拶していなかった笑
春先からずっと、気の抜けない状態がつづいていて。無事に今月を迎えられるかわからなかったので、きちんとお知らせするには躊躇いがありました。
なんにも隠してはいなくて、以前の投稿にもチラッとは書いてありますし、お会いした方にはすでにお伝えしているのですが
ケッコンをして
西海香織(にしうみかおり)になりました!
そして、いまは臨月を迎えていて。
あと数日で、赤ちゃんを出産予定です!
もう2度と結婚しないし子どもも産まない。
あとは歌に捧げるだけの人生を送る!つもりが
ここにもよく登場する、猟師トッチーの
「どうしてもかおりさんとの子どもほしい。」
に根負けし、笑、悩みに悩んで決めました。
わたしは、最初の結婚で大失敗をしています。
息子が小学生になるタイミングで離婚して、彼はおとうさんと東京で暮らしています。
まーここには到底書けないくらい、いろんな辛いことがあって人間不信になり、生きる気力を失くして自殺もたびたび考えた。
今も、わたしという人間の根底には悲しみがあります。息子の夢を見て、泣き叫ぶ自分の声で目が覚める、そんな夜もいまだに多々ある。
あれは必要不可欠でかけがえのない、たいせつな出来事だったのだ、と完全に割り切れるようなシンプルな体験でもない。
だけど今、息子はあっというまに中学1年生。
彼のピアノは天才的だし、こども声優として映画の吹き替えや番組ナレーションも務めていて、ビックリするくらい大人たちと対等にお仕事しています。明るく優しく逞しい。
千葉へあそびにくるたびに、ねえママ、早くトッチーと結婚してよ!と懇願するほど、彼らは自然に仲良しで、いつもすんごく楽しそう。
わたしは、いつか息子が道に迷ったり、学校やめたくなったり、世の中の狂気に気がついて違う環境を求めたときに、自由に駆けこめる場所を準備しておきたいというきもちもあって、ヘンテコリンなコロナ騒動をきっかけに東京を離れ、千葉の里山にある小さな町へ引越してきました。
暮らしの拠点を里山へ移して、かれこれ2年半が経とうとしていますが、引越してきたときは、当時のパートナーできっと生涯そばにいるんだろうなと思っていた、アイリッシュギタリストのはじちゃんといっしょに、のんびりと田舎暮らしをスタートさせる予定だった。
子どもは作らず、音楽を作って生きていこう。
アイルランドに7年住んでいた妖精みたいな彼との生活は、どこか日本離れしていてふわふわと居心地よく、離婚後4年間も付き合って大好きだったのに、田舎暮らしスタートとともに価値観のズレがどうにも埋められなくなり、破局。
わたしは彼の両親ともほんものの家族同然だったので、絶望して、かなり自暴自棄になっているときにトッチーと出会いました。
暗くて重くて、野生剥き出しのサイコパス。
人間に傷つけられた動物、みたいだった彼は、今でこそ明るく笑うようになったけれど、どこからどう見ても殺し屋の犯罪者で(ごめん笑)わたしとは、頭から爪先まで異次元を生きていた。
だけど、瞳の奥の奥は、ものすごくピュアで。
生きたい。と強く願っている光が隠れていて。
放っておけないけど手を出すと噛みつかれる
エサをあげたり頭を撫でたりするたび
ほんのちょっとずつ距離が縮まっていく
かと思えば、また噛みつかれてケガをする
みたいな、風変わりな関係性が続きました。
きっと彼は、わたしがわたしの内側に封じこめて隠していた部分を、表に出して生きてきた人。せっかく生きてるんだ、いつもポジティブにいなきゃ!感謝をこめて!と自分を追い詰め、また相手にも同じように振る舞うことを求めがちだったわたしは、価値観をひっくり返されました。
もちろん現在も、日々ひっくり返され中。笑
多くの気づきと学び、奮闘を与えてくれる、めちゃくちゃムカついてクソジジイ!と叫ぶこともある鏡です(ついこないだは食卓で激怒して、彼の頭に醤油をぶっかけたら笑ってた)。
かおりさん。真の平和を目指すなら
正反対の存在を近くに置いておいたほうがいい。
今思えばこの言葉は、トッチーなりのプロポーズだったのかもしれない笑
気が合うなら、そばにいるのは簡単。
真逆のままで相容れないままで、共存できるか。
だいすき!だけで、本当にそばにいられるか。
ただその「存在」を、愛し抜けるか。
人生をかけた、笑える実験がはじまった。
また大失敗に終わる可能性のほうが高いよな?
わたしはケッコンに向いてない。
妻とか母親とか、上手にやれない。
やりたくもない。それでもまたケッコンするって
学習能力なさすぎるんじゃないの?
今でも、これで良かったのかはわからない笑
だけど毎日が、すっごく楽しいから
あー全部がしあわせだなぁって、感じられるから
未来で、ひたすら後悔するかもしれないけど
そんなの未来で落ちこめばいーや。
って思っています。
明日、自分の水が腐るっていうことは
今日、自分に水を流してない
っていうことなんだよね。
明日、自分の水が枯れるっていうことは
今日、自分に水を注いでない
っていうことなんだよね。
そんなら、ほんとに、今日一日だけ丁寧に、水を注いで、流して、きれいに潤す。そのことを純粋に、味わえばいいんじゃないか。
毎朝ちゃんと生まれて、毎晩ちゃんと死んで、一日一生を、コツコツありがたく重ねていければ、それでいいんじゃないか。
結婚&出産という選択をとおして、そんな「本気のまあいっか」を体得したかんじでおります。
そして、冒頭で「悩みに悩んで決めました」って書いたけど。決めたって、赤ちゃんができないことだって当然ある。
今も、大変なお金や労力をかけて不妊治療を続けている女性を何人も知っているし、35歳過ぎたら自然妊娠の確率はぐぐんと下がるというようなデータも出ている。
子ども作ろうと思ってもできないかもしれないから、とりあえず作ってみましょうか!って話し合って。
そしたら、いよっ!待ってましたとばかりに、爆速でおなかへやってきてくれたベイビー笑
スピリチュアル度100の胸アツ不思議エピソードは、ここでは割愛しておくとして…
13年前のはじめてのお産では、前置胎盤の絶対安静。母子ともに命を落とすスレスレの緊急手術を経験し、お産に対する大きな恐怖が残っていたわたしに、無事に宿って内側からいろんなサポートをしてくれて、臨月を迎えるまでおなかで無事に育ってくれて。おなかのベイビー、ほんとにありがとう。
あなたと同じ体で過ごせた時間を、忘れないよ。
(でも忘れる可能性大だから、妊娠してからのトツキトオカ、いろんな風景の中から抜粋してここに載せておきます、自分のために笑)
最初の旦那さんとは、結婚式はおろか記念写真すら撮っていなかったので、人生初のベールをかぶってウェディングフォトを撮れたり(憧れだった!笑)
つわり真っ最中で体調不安定すぎる中、都内のライブハウスでニューアルバム「雑草」リリース記念ライブができたり
急にひょいっと古民家を借りるお話が舞い込んで、2年間暮らした長南町(ちょうなんまち)の家ともうひとつ、久留里(くるり)という町にも拠点ができて、往復1時間の距離を毎日のようにドライブ、みんなにお手伝いしてもらいながら掃除や片付けに励んだり。
お声かけいただいたライブ出演も細々とつづけられたり、田んぼや畑で農業体験の親善大使として活動させてもらったり…(大量の米と野菜がギャラです!笑)
おなかの声を第一優先にさせてもらいながら、毎日がんばれたのは、本当に本当にみんなのおかげ。助けてくれた大切な人たち、不安定なトツキトオカを支えてくれて、心の底からありがとうございました。
人生は、やり直しがきかない。
その時その時、どれだけベストな選択をしたつもりでも、本当にこれでよかったのかとぐるぐる悩んだり、まわりの人の心を傷つけたり不快にさせたりしてしまったことへの自責の念に苛まれたり、自分の歩く道はひとつしか選べないのだからとわかっていても、やるせない気持ちに襲われてフリーズすることだってある。
愛する息子に対しては
上手に産めなくてごめん、とか
6歳までしか育ててあげられなくてごめん、とか
全力は尽くしたつもりだったけど
ずっと、ごめんねのきもちで生きてきた。
わたしはダメな人間だから
って、どこかでずうっと自分を責めつづけて
「ママ!大丈夫だよ!」って笑ってくれても
その痛みが、芯から消えることはなかった。
これからも消えることはないかもしれない。
だけど、その痛みもわたしの大切な一部として
ひとりのにんげんとして、女性として
37歳、人生の折り返し地点に立ち
後半の物語を、綴りはじめたいなと思います。
あいかわらずアホみたいに長くなりましたが、妊娠してからここまで、ご挨拶がぼんやりだったので、あらためてのご報告でした。
最初のお産でリアルに死にかけたので、今回死んでも何も不思議はない。と覚悟して1日1日を過ごしここまで来ましたが、もう、いま陣痛がきても赤ちゃんは何とかなる!というタイミングまでようやく漕ぎつけましたので、みなさんにも、新しい命の誕生を楽しみに待っていていただけたらうれしいです。
今年5月に撮影したウェディングフォトは
nanajigen主宰、行貝写真館の行貝チヱさん。
花飾りとブーケは、松崎農園の松崎恵子さん。
ふたりとも、狩猟だったり米作りだったり、命と自然と芸術を愛する仲間というか大先輩たちで、いっしょにいるだけで安心できる、心強くて大好きな人たち。
森での衣装のほうの花飾りとブーケは
めちゃくちゃ素敵な、小さくて洗練されたご近所のカフェ・ey食堂の岩井真由美さん。ヘアセットに、そのお店で出会うことができた田崎亜希子さん。
カフェを営みながら野草でリースを作ったり、美容師さんの傍ら森林の整備をされていたり。美のセンス輝く心温かなおふたり。
素敵女子チームのみなさんが
最高の笑顔と祝福を贈ってくださいました!
撮影の間、うれしくて楽しかったなぁ。
ほんとにほんとに。ありがとう〜。泣
そして10月末に撮影していただいた、海でのマタニティフォトは、美容師としてのお付き合いが長いBOSS(オシャレなおじさん)と、ダンサーでアシスタントのみおちゃん。
出産祝いだ!撮ろう!と、前日に声をかけてくれて、流れのままに夜明けの海へ。
引き潮の小潮。さらに風の強さや雲の動きなど、天候の条件が揃わないと立てない場所まで行って撮影ができて…
ここで撮れるのは10回に1回だよ!まじで!と興奮ぎみにシャッターを切るBOSS。笑
海での写真は、現在制作中のマタニティ記念CDのジャケットに使用させていただく予定です。というか、写真を撮ったら、これジャケットでCD作るしかないよね?という流れになり、臨月ギリギリになってから、アルバム制作が急ピッチでスタート。ふつうはもっと、安定期に入ったタイミングとかで早めに録音します。遅すぎ。笑
表ジャケットは、ここに載せているのとは別ショットなので、完成をおたのしみに〜!
そして、さらにさらに、チヱさんが臨月の記念に!と11/15(出産予定の2週間前)に撮影してくださった人生初のセミヌード写真も、ありったけの感謝をこめて公開します!
テーマは祝祭。
なかなか大胆に脱いでるはずなんだけど、ぜんぜんエロティックじゃない不思議。天才チヱさんの独創性とセンスが光る、いのち!!!っていう感じの作品に仕上がりました。
アシスタントこーたくんも、本当にありがとー!
マハラジャの帽子が似合いすぎてたよ。笑
最後の最後になりましたが
わたしに出会ってそばにいてくれているすべてのみなさん。いつも感謝を伝えることが足りなくてごめんなさい。
こんな長い文章をさいごまで読んでくれているあなたは、わたしとすごくご縁の深い方だろうと思います。
健やかにしあわせに
温かくゆたかに日々が輝いて
そしてまた笑顔で会えますよう、祈りをこめて。
赤ちゃん産まれたらだっこしてね!!!!!!
それでは、マタニティー。
(最後はギャグでシメたい昭和の女です。)
※今後、赤ちゃんとの新しい生活や写真、成長の記録やわたしの気づきメモなどは、月額990円で引田香織の生命活動を応援する「精神ざぶざぶランドリー」内にあります
半径1mのしあわせ
こちらのプランのほうで、メンバーシップ限定公開の記事としてアップしていく予定です。
更新回数やタイミングも超気まぐれだけど、メンバーさんたちが優しいのでなぜか平和に成り立っている、ちいさなファンクラブのたまご、のようなオンライングループになります。
この場所がなかったら、わたしの活動は続けられていません。ごく少人数、ほんもののファミリーみたいな感じの集いです。
もしよかったら、今日を機会にご参加いただけましたら励みになります。どうぞよろしくお願いしまーす!
▼マタニティCDの予約販売は
こちらから
引田香織 stores
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