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【エリア予選突破!】 ロータスコンボで弟をチャンピオンズカップファイナルに連れていこう!



おはりか!
バーチャルメイドデュエリストの曳山まつりかです。

最近妹からになりました。
それに伴い、兄はになりました。
そのため、今回の記事のタイトルは「【エリア予選突破!】 ロータスコンボで弟をチャンピオンズカップファイナルに連れていこう!」となります。

いきなり何を言っているかわからないと思いますが、家庭の事情ですのでご理解頂ければと思います。

この記事ではボクの弟が「チャンピオンズカップファイナルシーズン2ラウンド1」への出場権を得たのでそれまでに取り組んだことを備忘録的に残しています。

いわゆる勝ち語り記事です。
本当は負けたときでも書いた方がいいのですが、勝ったときにしか書く気が起きないということに気がつきました。


前半は現在の競技マジックについてあまり知らない人も読めるように競技シーン、特に予選群のアウトラインを解説しています。ご存知の方は読み飛ばしていただいて大丈夫です。

後半は実際に予選を回ったときの取り組みや結果について記しています

日記のような記事ですが、よければお付き合いくださいませ。



自己紹介

お読みの方の中にはボクのことを知っていてくださる方もいると思うのですが自己紹介をさせてください。
あらためましてボクは曳山まつりかといいます。バーチャルメイドデュエリストとして、競技MTGに関する配信同人誌の執筆活動をしています。

・配信

・同人誌

弟は曳山まつりです。バーチャル世界から出られないボクに代わってボクの作ったデッキをプレイしてくれます。

ボクら姉弟のプレイヤーとしての主な実績を書いたほうが記事の説得力が増すらしいので記載します(デッキガイドではないのであまり関係ないかもですが…)

・第28回 世界選手権 14位
・イニストラードチャンピオンシップ 6位
・プロツアー/CS/MC 招待 9回
・日本選手権 2022 11位
・グランプリ横浜 2019 14位

手前味噌ですが結構やってるほうだと思います。
上には上がもちろんいますが…。


チャンピオンズカップファイナルとは

そもそもチャンピオンズカップファイナルは何かを説明します。
日韓合同で開催されるプレミアイベントの一つで、年3回行われるプロツアーの予選を兼ねた賞金総額3万ドルの招待制の大会です。さらに優勝準優勝の方はそのまま世界選手権への切符もついています。
日韓各地から予選を潜り抜けた腕自慢が集まるプロツアーへの登竜門ですね。

弟がフィーチャー卓に出ています。


予選の仕組み



2023年のMTGの競技シーンは以下のような構造になっています。

https://ssl.bigmagic.net/championscup/ より引用

世界選手権を頂点とし、
世界を巡る国際大会であるプロツアー
そのための日韓地域予選に当たるチャンピオンズカップファイナル
さらにその予選に当たるエリア予選プレミアム予選
エリア予選の予選に当たる店舗予選が存在します。
予選だらけでよくわかりませんね。


とりあえず目指すなら世界一!ということでこのピラミッドにおいては世界選手権の優勝が一応、大まかに目指すべき目標となるでしょうか。

とはいえ世界選手権に出れるのは世界でわずか128人
去年弟が出た32人やそれ以前の16人に比べれば大分間口が広くなったとはいえ難易度はとても高いです。まったく権利のない状態だと北極星ぐらいの目印にはなりますが、遠いので一旦忘れましょう。

次にプロツアーは世界で250人ぐらい×3回です。だいたい毎回日本人は30人くらい参加してるのでちょっと現実味が出てきますでしょうか。
難しいことには変わりないですが地上で見える距離にある気がします。

次のチャンピオンズカップファイナル日韓で230人くらいです。
これなら大変ではありますが頑張れば手が届く気がしますね。腕に覚えがある方は狙いましょう。割合としてはここから5-10%ぐらいの人がプロツアーに行けます。

次のエリア予選はチャンピオンズカップファイナルに参加するための予選です。店舗予選を抜けた、あるいはプレミアム予選で権利を獲得した人しか出られません。エリア予選への参加権利持ち500人くらいに対して通過枠は120人くらいだそうです。割合として20-25%ぐらいの人がチャンピオンズカップファイナルに行けます。頑張れば行けそうですね。

店舗予選は参加者数がまちまちですが8人大会だと1人、9人以上だと2人が突破します。8人大会ならなんと一回3-0すればOKです。これなら結構達成しやすそうですね。身近なところから世界への道は始まっているのです。目指しましょう。世界一。



ちなみにプレミアム予選は参加人数が一定以上なら上位2人に入るとチャンピオンズカップファイナルへ直行で、上位4人に入ればエリア予選の権利が手に入ります。プレミアムなだけあって数も限られ参加費も少し高く、参加者のレベルも高いですが、その分特急券のような性格をしています。

仕組みをおさらいするだけで結構文字数を使ってしまいました。
しかし、これで今の競技シーンの仕組みはバッチリでしょう。本題に行きましょう。


ファイナル出場に向けて


というわけで当座の目標はチャンピオンズカップファイナルに出場ということになります。

この仕組み自体は前シーズンからあったのですが、昨年世界選手権に出場したおかげで全て免除されていました。なので今回から初めて予選周りをしていくことになりました。

正直、結構大変な仕組みといろんな方から聞いていたので、そもそもコミットすべきかどうか悩んでいたのですが、体験せずに悪い声ばかり聞いていてもよくないと思ったので挑戦してみることにしました。


心構え

MTGに限らず、カードゲームは運の要素が多分に含まれるものです。
どれだけ努力しようが報われるとは限りません。
むしろ報われることなど稀です。可能な限りの予選に参加しても、ファイナル参加が叶わないこともあるでしょう。熱が入ることももちろんありますができるだけ気楽に構えるようにしました。


モチベーションづくり


これまでの記事でも度々触れていますが、ボクが大事だと考えているのはモチベーションづくりです(モチベーションを保つのがとても苦手なのです)。
デジタルに慣れた弟に、久しぶりのテーブルトップをプレイさせるためには、何かしらのしかけは必要だなと考えました。

そのしかけは、

・プレイするデッキの固定化のテスト
・デッキのFoil化

です。

デジタルでのMTGはボクたちにとってカード資産の制限などあってないようなものでした。(アリーナはほとんどコンプしており、MOではサブスクサービスを利用しています)なのでその時その時にベストなデッキを作り、選ぶことが大前提でした。

しかし、テーブルトップは、正直、カードが高いです…。

予選フォーマットであるパイオニアで使うカードを全て揃えようとすると何十万とかかってしまいます。必ずテーブルトップにコミットする、という前提であれば投資をしてもいいのですが、今回はとりあえずこのシステムに挑戦しようという段階です。それであれば何か1個デッキを決めて使い込んでみようと思いました

これは資産的な判断でもありますが、自身の特性に対するテストでもあります。これまで好成績を出したデッキの多くは一定期間使い込んだものが多かったです。自分にあったプレイスタイルがやり込み型なのかどうかを見極める機会としてちょうどよいと考えました。

やり込んでみても予選突破ができないのであればこの方法はあまり自分に向いてないのだと分かるわけです。
ちょうどパイオニアはそういったデッキが多く存在します。

その中でもピッタリなデッキが存在しました。つまり、ロータスコンボです。


予選を突破したロータスコンボデッキについての解説は割愛いたします。
リスト自体は有名なロータスプレイヤー Raest氏のものをベースに自分好みに調整したもので特段新規性のあるものではありません。

ロータスコンボの解説を期待していた方には申し訳ありません。
代わりと言ってはなんですが、8/12に発行されるボクの同人誌の中でロータスコンボの紹介を行っています。ぜひ読んでください。さらに他にも素晴らしい記事がたくさん載っているので損はさせません。


元MPLの茂里さんによる内容紹介記事です



宣伝が挟まってしまいましたが(この記事の目的は同人誌の宣伝です)、ひとつ言えることはロータスコンボデッキはやり込みデッキの対象としてはベストだったということです。

幸い、ボクの所属する「明星Hive」というチームにはoutbackさんという指折りのロータスマスターの方が在籍しています。
他の先駆者の知恵ももらいつつ、直接意見交換する相手がいる状態でこの面白いデッキを使っていくのはとても楽しかったです。

2つ目のデッキのFoil化について。

アリーナが登場する前にテーブルトップのプレイヤーだった頃はFoilには全く興味がありませんでした。むしろ、意図しないマークドが起きる原因として可能な限り避けていました。この意識を持っている人は今でも少なくないでしょう。

とはいえ、最近のSeceret Lairを始めとして魅力的な絵柄のカードも増え、気をつければ反りにくくなりました。1個のデッキを使い続けるのは飽きも来ますからテーブルトップならでは楽しみとして徐々にデッキをFoil化させていくことにしたのです。

お気に入りのSecret Lair 30th Anniversary Countdown Kit の睡蓮の原野 これはFoil版しかないのです


資産的な面では昔よりは安くなったとはいえ、通常盤に比べればコストはかかります。最初のデッキをひとつだけつくる判断と相反しているように見えるかもしれません。
しかし、人気のカードはFoilになると昔よりも高い価格をつけていることがあるのです。
これはリセールバリューが保持される可能性があると踏みました。
うまくいかずにシーズンを終えてテーブルトップを引退するのであれば最悪処分してしまうことも視野にいれなければなりません。

いや、実際保持されるかどうかはバイヤーではないのでさっぱりなのですが…。

ただ、集めるのに色んな方が協力してくださいましたし、思い入れが大分できたのでもはや売る気はありません。
かっこいいですし使ってると気持ちがよいですからね。

今回、Foilで集める行為自体に思い出というプライスレスな価値がついてくることを初めて知りました。

後数枚でフルFoilになります



結果

エリア予選突破までの弟の成績です。
運良くエリア予選一回目で突破できました。
ものすごく上振れです。

大会成績:チャンピオンズカップファイナル権利獲得

5/13 MINT横浜店 店舗予選 3-0-2/2-0(2人抜け)
6/4  晴れる屋 吉祥寺店 プレミアム予選 0-3 drop
7/1 バトロコ高田馬場店 プレミアム予選 3-3 drop
7/8 MINT横浜 プレミアム予選 4-2 drop
7/23 フルコンプ八王子展 プレミアム予選 4-1-1/0-1 T8
8/5 晴れる屋TC エリア予選 6-2 12位(16人抜け)

全体的に成績が尻上がり気味なので、やり込みによって成績を良くするというのは見かけ上達成されたようにみえます。現環境のパイオニアかつ予選であればやり込みが通じる環境だと言えるでしょう。最初の方針がうまく成功してよかったです。


現行システムを体験してみて

さて、次のチャンピオンズカップファイナルは11月末とかなり先の話です。
その間、9月からは次の予選シーズンが始まる予定です。

次のフォーマットはモダンということで、テーブルトップの資産がないボクにとってはまた、何かしら相棒デッキを見つけるところからスタートすることになりそうです。

早速、モダンのデッキの価格に慄いていますが…。これは、なかなか…。

今回は比較的スムーズに権利をとることができましたが、次もうまくいくとは思えません。

ひとりひとりの状況は違うのでなんとも言えませんが、ボクと弟にとっては経済的・時間的な負担が結構大きいので続けていくうちに休むシーズンもあるかもしれませんね。

プロツアー参加自体も現状大きなコストがかかりますからね…。
賞金である程度賄えるとはいえ、20-40万円程度の費用と1週間近いお休みはなかなか用意するのが難しいものです。

自宅にいながら参加できたデジタルのトーナメントは昼夜逆転生活を除けば大分楽だったと痛感しています。

さて、大変なことばかり述べても仕方がないので良かった点もあげましょう。

・予選に取り組むのは楽しかった
・弟は友人と大会で会えることを楽しんでいた
・さまざまな場所へでかけるのは楽しかった

自分でも驚いたのは、予選に取り組むこと自体が結構楽しかったことです。これまで免除されていた以上、単に手間が増えてしまうだけだと始まるまでは思っていたのですが、やってみると楽しかったです。かかっているものが大きすぎないからこそ気楽に競技を楽しめた気がします。

また、大会の悲喜交々を共有できる友人がいたのは大きかったです。
どのレイヤーの大会でも同じではあるんですが、一緒に参加する人や機会が多かったのが特に印象的な要因かなと思います。
弟の友人も増えましたし、弟に声をかけてくれる方もいました。ぜひ気軽に声をかけてあげてください。

最後に、普段いかないお店に出かけるのは面白かったです。

Play the Game.See the World.
という言葉がありますが、別に海外や遠征でなくてもいいのです。

日常とちょっと違う場所はどこだって新鮮です。


というわけで綺麗にまとまった気がします。
早めに抜けたのでほっとしていますが、次のシーズンは沼にはまっていないかが既に心配です。
せめて今を大切にしようと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
次のシーズンやチャンピオンズカップファイナルに向けて、引き続き頑張っていきます。

それではまたお会いいたしましょう。

おつりか!




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