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初心者BtoBマーケターに読んで欲しい書籍6選

こんにちは。システムインテグレータの佐藤です。
BtoBマーケターに限った話ではないのですが、世の中の変化がどんどん加速している今、常にインプットをし続けないとすぐに置いて行かれるなという実感があります。
インプットの手段は書籍、Webメディア、動画、SNSなどいろいろありますが、みなさんはどれがお気に入りでしょうか?
一長一短あるのですが、まとめてバッと体系的に情報を取りたい派の私は書籍で情報を得ることが比較的多めで、おおよそ週1冊程度はマーケティングを含むビジネスカテゴリの書籍を読んでいます。
今回はそんな私が読んだ中から、

  • BtoBマーケターになりたての方

  • 営業だけどマーケティングを知っておきたい方

向けに、わかりやすくマーケティングについて解説されている書籍をご紹介したいと思います(GA4の使い方とかSEOやライティングも重要ですが、その前に理解してもらいたいBtoBマーケティング全般についてわかる本を選んでいます)。


事例で学ぶ BtoBマーケティングの戦略と実践

株式会社才流 代表の栗原さんの本。
発売されたのは2020年なのでちょっと前ではあるのですが、当時読んでかなり構造的にわかりやすくまとまっており、私の中で「BtoBマーケの入門書と言ったらこれ!」という感じで周りにおすすめして歩いた本なので、ここでもご紹介させてください。

特に心に響いたのは、序盤に「マーケティング投資の前にLTVを強化する」とあり、要は「顧客獲得コストは高いけどLTVも高い」か「LTVは低いけど、顧客獲得コストがめっちゃ低い」でしかマーケティングの投資はうまくいかないことに触れられていた点です。
そりゃそうなんですけど、「どんな商品でもやりかた次第で売れます」から始まる本と比べると納得感が違いますよね。

「マーケティング」というと非常に広い範囲を意味する言葉になるのですが、モノやサービスを提供する事業会社のマネジメント層はみんな読んでおくといいんじゃないかなと思いました。

コトラーのH2Hマーケティング 「人間中心マーケティング」の理論と実践

コトラー教授のマーケティング4.0とマーケティング5.0の間に出版された共著の本です(たしか)。

コトラー教授の書籍の解説については、私よりずっと賢い人たちがしているのでそちらを読んでいただくとして、私の中でコトラー教授の本は「いろいろな観点が統合されてまとめられている本」というイメージがあります。

このH2Hマーケティングでも、デジタライゼーション、サービスドミナントロジック、デザイン思考といったキーワードが登場しますが、それってまとめるとこういうことだよね、という感じになっていて、断片的になっている情報を整理して俯瞰してみる視座を持てるのがこの本の良いところだと思います。

なんとなく入門編としては敷居が高そうに見えますが、構造的でわかりやすくまとまっているので、今何が起きているのかの全体像を捉えたいという方におすすめです。
もちろんこの後に出版されたマーケティング5.0も同様にキレイにまとまっているのですが、時間がない方はどちらかを読んでおけばとりあえず大丈夫だと思います。

ザ・モデル: マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス

「インサイドセールス」や「The Model型の営業」といった言葉、今ではかなり浸透しましたよね。
その「The Model」について紹介されているのが、こちらの書籍です。
何周かして「The Model型の是非」なんかが問われている今ですが、BtoB事業でマーケターというポジションが置かれている企業ではThe Modelが必然的に営業との会話で登場すると思います。
営業とのコミュニケーションにおいてThe Modelの理解は必須ですので、「The Model、よくわからん」という方はぜひ読んでみてください。

マーケティングオペレーション(MOps)の教科書 専門チームでマーケターの生産性を上げる米国発の新常識

元マルケトの方が書いたマーケティングオペレーション(MOps)の本。
MOpsとは、クリエイティブ作成などの実務をフィールドマーケティングと呼ぶならば、そのために必要な仕組みや役割を担うのがMOpsというイメージです。いろんなシステムの導入やら管理やらいろいろやるポジションで、最近アメリカだと人気の職種だよ、という感じで紹介されています。

今日本のBtoBマーケターはなんでも屋さんで属人性が高いけどそれでいいんだっけ?というメッセージが込められており、マーケティング施策という軸に加え、成果を最大化する効率的なオペレーション体制を考えるにあたり、とても参考になる本です。
体制の全体像をつかむのに、とても役立つ本だと思います。

解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法

FoundXの方のSpeakerDeckの人気スライドを書籍化したものだそうです。
タイトルは「解像度」とだけありますが、なんのための解像度かというならば、全般的な話もありますが、基本的には新規事業に関しての解像度のお話になっています。
事業だけでなく、マーケティング的な文脈でもN1顧客の解像度が重要なのは言うまでもありません。
この書籍では全体ととらえるポイント(コツ)についてももちろん触れられていますが、
「そもそも理解するにあたり、圧倒的に時間が足りていない(使えていない)」
という熱量高めの内容になっています。
十分な解像度を持つ1つのビジネスアイデアを生み出すには1000時間使え、仕事でやるなら年間で2つ、副業(本業以外)であれば年間1つ出せればよい方とあり、この本に書かれているレベルの解像度を持つのであればそれくらいは確かにかかるよねという感じです。
新規事業における顧客像の解像度と、実務として今すぐ押さえなければならない顧客像の解像度は若干異なるかなと思いますが、理解するという部分の熱量は多いに参考になりますし、なにより刺激をもらえます。

新規事業を成功させる PMF(プロダクトマーケットフィット)の教科書 良い市場を見つけ、ニーズを満たす製品・サービスで勝ち続ける

 冒頭でご紹介した「事例で学ぶ BtoBマーケティングの戦略と実践」と同じく、株式会社才流 代表の栗原さんの本。
タイトルには新規事業とありますが、どんなフェーズでもPMFを目指すべきかなと思います。
事業の軸で各フェーズでやるべきことが整理されているのですが、自社のサービスが今どの段階にあるのかを理解しないと効果的なマーケティング施策になりませんので、PMFについての基本知識を押さえておくことは重要です。

半分ちょっとが教科書的な内容で、残りが実際のプロダクトの事例なんですが、この事例がボリュームたっぷりで臨場感もあり読み応えがあります。
スタートアップ経営者のハードシングス的なノリも若干あり、楽しめながら読めると思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
GA4に関する教科書的な本であったり、同じくSEOやWeb制作の本などももちろん実務としてとっても大事なのですが、細かいオペレーションの前に「今何をやるべきか」を考える力と知識を持って欲しいな、なんて思いながらおすすめ本を選んでみました。
インプットはアウトプットするためなので、読んで満足せずどんどん施策を回していきたいですね!

当社ではマーケターだけでなく、様々なポジションで積極的に採用を行っています。
少しでも興味いただけましたら、ぜひお気軽にカジュアル面談をお申し込みください。

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