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[179]チャイナフェスティバルIN九州その6 上海電力と大阪IRの補助線

先回の記事[178]の続きです。


最初に結論 大阪IRと上海電力日本の繋がり(橋下徹以外のルート)

今回は、最初に考察を出します。この考察を頭に入れてから読み進めて頂いた方が、全体を理解しやすいからです。
これが今回の記事のテーマになります。

キーマンと言えるのは翁道逵中村龍道で、二人とも中国共産党の機関紙である人民日報の日本版を発行する日本新華僑通信社の関係者です。
上海電力日本の前社長である刁旭とこの二人とは、日本新華僑通信社、日本深圳経貿文化促進会日本徽商協会で繋がりがあります。 また翁道逵が代表社員のShineWingjapan有限責任監査法人は上海電力日本の会計監査法人という関係です。 中村龍道が社長、翁道逵が顧問弁護士を務める日本共同協力株式会社の関連会社として”恋の浦リゾート企画株式会社”があります。
一方、マカオのカジノ王である故スタンレー・ホーの一族が恋の浦の100万坪を買い取ったとされ、その関係で恋の浦にあるモータースポーツ施設のスピードパーク恋の浦が’22/12に閉鎖しています。この恋の浦のIRリゾート開発に絡んでいるのが恋の浦リゾート企画でしょう。
マカオのスタンレー・ホーの娘のパンジー・ホーMGMチャイナの副会長をしています。そして大阪IRでオリックスと合同で事業を運営するMGM側はMGMリゾーツ・インターナショナルMGMチャイナの筆頭株主(56%)はMGMリゾーツ・インターナショナルで、パンジーの同母兄弟ローレンス・ポーが地ならしに松井知事・橋下市長と面会しています。つまり、大阪IRの運営にはパンジー・ホーの影響が大きいということになるわけです。
以上の関係は、下に相関図として纏めておきました。
マカオのカジノが中国共産党高官らのマネーロンダリングに利用されていることからも分かるように、'99のマカオ返還後のカジノの経営を認める代わりに中国共産党側に協力するよう取引があったと考えられます。
中国共産党の指揮により一帯一路戦略のもとハード面として港湾を抑える一環のために大阪IRの夢洲という立地と上海電力の咲洲という立地(二つの隣り合った人工島)に手を出し始めたと考えれば全体を理解できると思います。その構図を理解するための補助線になるのが日本新華僑通信社であり翁道逵と中村龍道の二人ということになります。
一方のソフト面として、国会議員や地方議員・首長を工作するために使われるのが再生エネルギー利権とIR利権ということです。

上海電力咲洲メガソーラーと大阪IRの繋がり
咲洲・夢洲の位置関係(大阪市HPより)


蛇足になりますが、更にこの先には別の安全保障上脅威となる企みもあるのかもしれません。咲洲に大阪庁舎を移したのも港湾施設を支配することで上海的都市化、現在進行形の岸田政権および維新の府政運営による中国人の大量移民、その延長上に関西州からの中国東海省ということも考えられます。何十年スパンでの長期戦略として荒唐無稽とも想えることを企てていても不思議ではありません。その過程で駒になった一人が橋下徹では無いでしょうか。既に東トルキスタン(ウイグル)、チベット、南モンゴルではその悪しき前例が行われています。
朝鮮半島と日本の半分を手中に収め、日韓トンネルを開通させて大阪や名古屋まで陸路で輸送できれば、第一列島線上にある港湾都市から太平洋に直接進出できます。それくらい不届きな野望を持ちかねません。不凍港を欲しがるロシアと同様な国家的動機ということです。

逆さ地図(東洋経済オンラインより)
中国からみると日本列島と台湾が太平洋に蓋をする形になっているのがわかる

ただし、これもオプションの一つ。台湾と沖縄をダイレクトに収めることができれば、そちらのルートからも太平洋に進出できるわけです。福建省と台湾を結ぶトンネルの計画も存在します。


蛇足が長くなってしまいましたが、考察の元になる情報を具体的に見ていきます。

翁道逵

弁護士の肩書を持っています。上海電力日本にも日本新華僑通信(人民日報海外版日本月刊)にも接点があるのがこの人物です。
分っている範囲で、どの様な役職についているか列挙します。
・株式会社TAKARA 代表取締役
・ShineWingjapan有限責任監査法人 代表社員、特定社員
・信永中和国際リーガル・コンサルティング 代表取締役
・軽井沢ホールディングス株式会社 取締役
・日本共同協力株式会社 顧問弁護士
・フィリアウェルスグループ  監査役
・アジア独立社外取締役協会日本分会 会長
・日中投資促進機構 理事?
・ベリーベスト法律事務所 中国弁護士・中国弁護士資格保有者
・日本深圳経貿文化促進会 会長
日本新華僑通信の人間複数と接点が多いことから、日本新華僑通信の顧問弁護士をしていることも考えられます。

これらの組織について見ていきます。

株式会社TAKARA

会社のHPは先日まで見れていたものが、殆どのページを削除されてしまっていたのでアーカイブに残っていたリンクを貼っておきます。私の記事は中国側にも知られてしまっている(以前中国人のジャーナリストから”取材希望”という接触があった)ため、データを消された可能性があります。何れにせよ、態々読めないようにするということはそれだけ触れられたくないということなのでしょう。上海電力日本も騒ぎになってから同じようにHPを一度閉鎖しています。(現在は作り替えた物を開示)

TAKARA役員(アーカイブ)
TAKARA提携先(アーカイブ)

アーカイブリンク(2023/3/30データ)

住所は
東京都港区新橋6-8-1 信永中和ビル3F

信永中和ビルについては記事[177]で取り上げています。
提携先は何れも翁道逵が役員などで関係していますが、人民日報との繋がりが強いことが良く分かります。

アジア独立社外取締役会日本分会(JPIDA)については、そもそもTAKARAのHPにロゴがそのまま使われています。

アジア独立社外取締役協会日本分会役員(同HPより)

翁道逵が会長で代表理事の組織で、信永中和ビル6Fにあります。事務局長に林道国が就いています。林道国はどういう人物か調べてみると人民日報海外版日本月刊の企画部長でした。

安孫子市国際交流協会HPより


続いて人民日報海外版日本月刊。翁道逵は理事をしています。

人民日報海外版日本月刊の理事、発行元の日本新華僑通信社役員(人民日報海外版日本月刊より)

上段の中央が翁道逵、中段右端が上海電力日本の元社長である刁旭も理事です。下段が左から奧薩卓瑪副社長、呉暁楽社長、蒋豊編集長、原田繁副編集長です。上段左は、日本深圳経貿文化促進会の最高顧問も務める藤原洋です。

日本華僑報網東京華僑総会(銀座にある中国秘密警察が設置されていた場所)が発行しているので、華僑であり幾つかの華僑団体の会長や役員を務めている関係上繋がりがあるのは当然でしょう。

日本深圳経貿文化促進会はそもそも翁道逵が会長で、信永中和ビル3Fに設置(TAKARAと同じフロア)されています。

役員を見れば人民日報人脈であることが良くわかります。

日本深圳経貿文化促進会HPより
日本深圳経貿文化促進会HPより

JOBWAYは軽井沢ホールディングス(後述)が運営する人材紹介事業で林道国(人民日報海外版日本月刊の副編集長)が責任者となっています。

JOBWAYのHPより

ここにJOBWAY、日本新華僑通信社(人民日報海外版日本月刊)、日本深圳経貿文化促進会、翁道逵の関係が分かる記事がJOBWAY上にあります。

JOBWAYのHPより

提供元は日本新華僑通信社で蒋豊と共に翁道逵が映っているのが見えます。日本深圳経貿文化促進会の2周年イベントに関する内容でした。

ShineWingjapan有限責任監査法人、信永中和国際リーガル・コンサルティング

ShineWingjapan有限責任監査法人の謄本を確認すると代表社員として翁道逵の名前がありました。
住所:東京都中央区晴海1-8-8晴海アイランドトリトンスクエアオフィスタワーW 16E号室

ShineWingjapan有限責任監査法人の謄本
ShineWingjapan有限責任監査法人周辺

自衛隊の様々な装備関係を受注するIHIまで1kmほどの位置。それ以外にもインフラ関連が近くにあります。
中国のプロパガンダ的役割を担うPR TIMESも当然ながらShineWingを記事にしています。

こちらは他の関連記事です。

TCC2さんが以前に上海電力日本の調査をされていたときにShineWingJapan有限責任監査法人が上海電力日本の会計監査人(法人)になっています。

TCC2さんが取られた上海電力日本の会社謄本
http://phobostar.web.fc2.com/tccnews/sdt.PDF

続いて信永中和国際リーガル・コンサルティングです。信永中和ビル6Fにあります。

信永中和国際リーガル・コンサルティングHPより

信永中和=ShineWingであることがこのページからも分かります。

軽井沢ホールディングス株式会社

軽井沢ホールディングスHPより
軽井沢ホールディングス周辺

軽井沢ホールディングスの1km満たない周辺には華人教会や華僑団体、日本華僑不動産協会の関係企業などがあります。軽井沢ホールディングスは創業新幹線ビル(記事[177]参照)に有りましたが移転しています。グループ会社に先ほど挙げたTAKARAがあります。
取締役に翁道逵がいますが、代表取締役の林道国でした。ここでも、人民日報・新華僑通信人脈です。
もう一人の取締役である城山清張とTravel Plus Internationalについて調べてみます。

城山清張と華而実商事

もう一人の取締役の城山清張は親族経営と思われる有限会社華而実商事の常務をやっていました。

華而実商事HPより

華而実商事はどこかで見たことがあると思ったら、中国秘密警察のあった日本福州十邑社団聯合総会の賛助企業でした。台湾料理として何店舗か存在するようです。台湾料理と言っても実際は福建の料理ということなのかも?

日本福州十邑社団聯合総会の賛助企業(坂東忠信さんがHPをキャプチャーしたもの)
華而実商事周辺

桜木町駅傍で横浜中華街から1.5~2kmほどの辺りにあります。

こちらは銀座の店(現在は無いようです。)。今は国会議員になった生稲晃子がレポーターをしています。現在の店舗の一覧はこちら。霞が関・永田町の目の前にも店舗があります。議員や官僚への諜報・工作拠点としても機能しているかもしれませんね。

この華而実商事の創業者は郭聯輝ですので、郭聯輝=城山清張の可能性があります。こちらも調べてみました。

郭聯輝
郭聯輝
城山清張(左から4番目)

こちらの記事では城山清張として名前が出ていました。少しだけしか映っていませんが、城山清張の写真です。

華而実商事HPより

華而実商事のHPには男の役員の名前は城山清張しか載っていませんから、郭聯輝=城山清張で間違いなさそうです。

Travel Plus International株式会社

同じく城山清張(郭聯輝)が社長を務める会社です。

Travel Plus InternationalのHPより
Travel Plus InternationalのHPより
Travel Plus International周辺

半径1km以内には別の華僑施設は見つかっていないものの、同じブロック内に変電所がありました。気になりますね。

例のごとくPR TIMESが扱っていました。

同一建物の1フロア下で華成商行、華成不動産も行っているようです。

フィリアウェルス

分かり難いので、先に纏めを出しておきます。
フィリアウェルスグループ=ZANN CORPORATION=日本共同協力で、福岡の事務所に奧薩卓瑪(日本新華僑通信社副社長)が会長を務める九州華僑華人連合会 が設置されていました。([173]チャイナフェスティバルIN九州その1|髙山彦行 (note.com)および[176]チャイナフェスティバルIN九州その3|髙山彦行 (note.com)参照)

住所一覧

フィリアウェルスグループの監査をしているのが翁道逵です。

https://www.philia-wealth.com/profile

フィリアウェルスエンターテイメントのHPより

ZANN CORPORATIONのHPはこちら。

ZANN CORPORATIONより

会社のロゴからもフィリアウェルス=ZANN CORPORATIONであることが分かります。
CEOにあるHERO NAKAMURAは中村龍道の別名。本名は中村浩一郎です。

アクセスジャーナルより

中村龍道については、様々な悪い話があります。反社会的勢力の中国共産党と同じく反社会的勢力である元暴力団組長が仲良しなのは納得ですよね。

日本共同協力株式会社

日本共同協力

注目するポイントは3つ。住所、役員、関連会社です。
住所に注目してください。福岡フジランドビル 7F フィリアは日本共同協力ZANN CORPORATIONフィリアウェルスフィリアウェルスエンターテイメントがあった場所ですね。そして、その中に九州華僑華人連合会がありました。
役員に中村龍道の名前がありますが人民日報海外版日本月刊の理事でもあります。細川ヨリカ九州華僑華人連合会の会長の奧薩卓瑪の別名で日本新華僑通信社(人民日報海外版日本月刊発行元)の副社長でもあります。翁道逵も人民日報海外版日本月刊の理事です。つまり、人民日報繋がりです。

事業として次世代半導体と謳っています。九州と言えば熊本にTSMCが誘致されました。TSMCの工場に関係して、サプライチェーンとして工作機器メーカーや材料メーカーも進出しているはずです。これらを調達しやすく中国に輸出しやすい位置関係にあるわけです。ファーウェイの新しいスマホのチップに制裁されているはずの7ナノが使われていいたことと関係があるかもしれません。

恋の浦リゾート企画

日本共同協力の関連会社である恋の浦リゾート企画の謄本です。

日本共同協力の謄本

代表取締役に中村浩一郎(中村龍道)の名前があります。
(’23/12/16追記)取締役に細川依華(=細川ヨリカ=奧薩卓瑪)として、九州華僑華人連合会の会長・日本新華僑通信社の副社長の名前があります。

現在は消されてしまっていますが、データマックスが発行するNETIB-NEWS恋の浦について扱っていました。アーカイブに有ったので、引っ張ってきました。データマックスは九州華僑華人連合会と日本共同協力のあるフジランドビルの1フロア上の8Fにあります。つまり、情報元は日本共同協力/日本新華僑通信周辺からということになり、内部情報=ガセでは無いということです。(恐らく九州華僑華人連合会の奧薩卓瑪会長が情報源)

NETIB-NEWSより(アーカイブ)

マカオカジノで有名なスタンレー・ホー一家が関係しているようです。IR(統合型リゾート)に100万坪という広大な土地を買ったということからも開発があるということであり、日本共同協力の関係会社である恋の浦リゾート企画は、ここと繋がりがあるということになります。
この恋の浦にはスピードパーク恋の浦というジムカーナおよびダートトライアル場(車両競技の一種)がありましたが、最近閉鎖されました。この場所を購入したようです。

http://www.jmrc-kyushu.gr.jp/events/2022/infosppk.pdf

スピードパーク恋の浦の閉鎖発表

新オーナーが中国人であることからも、新オーナー=ホーファイミリーであることは間違いなさそうです。

スピードパーク恋の浦周辺(GoogleMapより)

赤いマークがあるのが、恋の浦リゾート企画の登記されている住所になります。その下にダートトライアルの小コース(右側上)と大コース(右側下)、オーバル状の広場(パイロンコース用。左側上)、ジムカーナ用コース(左側下)などが映っており、ここがスピードパーク恋の浦になります。
恋の浦リゾート企画の位置と買われた土地から考えれば無関係では無く、日本での代理人的立場にあることは明白です。
そのスタンレー・ホー(何鸿燊)は2020/5/26に亡くなっており、長女のパンジー・ホー(何超瓊)が実権を握っていると考えられます。

パンジー・ホーはMGMチャイナの会長をしているという記事がありましたが、別の記事では現在は副会長ということでした。

https://www.asgam.jp/index.php/2020/06/03/pansy-ho-assumes-new-role-as-managing-director-of-mgm-china-as-hubert-wang-kenneth-feng-named-dual-presidents-jp/

iag Japanより
BAR HENRYより
JaIRより

MGMリゾーツ・インターナショナルとMGMチャイナの関係は、MGMインターナショナルがMGMチャイナの過半数以上の株を所有している状態にあります。

SBI証券より

また、少し古い記事になりますがMGMマカオはMGMリゾーツ・インターナショナルとパンジー・ホーの合弁会社で、MGMリゾーツ・インターナショナルとパンジー・ホーの関係はかなり深いことが分かります。

リゾカジ.comより

MGMリゾーツ・インターナショナルは、オリックスと合同で大阪IRに参入しています。

MGMリゾーツ・インターナショナルが大阪IRに参入しようとしている段階での情報として、MGMチャイナの影響が大きいことを表す記事です。

agbNipponより
agbNipponより
agbNipponより

AGBニッポンの記事に大阪IR株式会社の役員であるMGMリゾーツ・インターナショナルCEOのウィリアム・ホーンバックルと日本MGMリゾーツCEOのエドワード・バワーズがありますが、MGMチャイナのグラント・ボウイCEOの名前もあります。

パンジー・ホーの同母兄弟のローレンス・ホーは、橋下徹が市長、松井一郎が府知事時代に会見していますから、パンジー・ホーが大阪IRに深く関与していることが分かります。MGMチャイナの副会長(会長を務めた時期もある?)をしているパンジー・ホーが裏で動いているわけです。

中村龍道はマカオカジノにも進出していますから、中国共産党とマカオカジノのコネクションでパンジー・ホーと繋がりがあることは明白でしょう。

関係資料として、こちらも載せておきます。https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001630534.pdf


日中投資促進機構

日本深圳経貿文化促進会の経歴欄には翁道逵が2014年に日中投資促進機構の理事した旨が書かれていますが、現在の役員には名前がありません。詐称なのか退任なのかは分からず。(謄本を取れば出ているかも?)

https://www.jcipo.org/wp-content/uploads/2023/08/%E2%98%85HP%E4%B8%80%E8%88%AC%E7%A4%BE%E5%9B%A3%E6%B3%95%E4%BA%BA%E6%97%A5%E4%B8%AD%E6%8A%95%E8%B3%87%E4%BF%83%E9%80%B2%E6%A9%9F%E6%A7%8B%E5%BD%B9%E5%93%A1%E5%90%8D%E7%B0%BF%E3%80%8020230703.pdf

日中投資促進機構HPより
ベリーベスト法律事務所HPより

何れにせよ、翁道逵が籍を置くベリーベスト法律事務所の記事に日中投資促進機構と関わりがあったことが記されているので一定の影響力はあると考えられます。


今回もかなり長くなってしまいました。
次回に続きます。

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(つづく)
↓関連記事のまとめです。(今回は上海電力ネタなのであちらのマガジンにも追加しています)

#民間情報防衛網



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