常識と正義とは、パーソナルなものだと思った話

新入りの派遣社員が古参職人に挨拶の声が小さいと怒られた。

職人の親父さんから聞いた話。アイツそれで逆切れしてんだよな。まじ子供。やってられねえ。

周りの社員もそれに同調していた。

解らないでもない。空気を読んで波風を立てないことが大人の知恵なら、彼の行為は間違いなく子供だ。パートナーに反感を持たれることは仕事をする上でもマイナスだと思う。古参職人のほうが立場が上なら、率直に言って馬鹿だ。

でも、言われたことが自分のアイデンティティを揺るがすことなら。彼の反抗は誰にも貶められる筋合いはない。古参職人は自分の正義と価値観で彼を叱り、派遣の彼は彼の価値観で反抗した。価値観と価値観がぶつかったとき、どちらが正しくてどちらが間違っているなんて、神様にだってジャッジできないと思う。

彼らに、鈴木実貴子ズのアルバムを聴かせてみたい。




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