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風みたいにはやい蚊

心と身体はつながってる。

僕には身体の異常がたくさんある。肩を自分で外せるし親指は225度くらい曲がる。睡眠欲と食欲の区別はつかないし毎日9時間は寝なきゃいけない。去年は赤ちゃんがなる湿疹に4回なったしお風呂には20分以上入ると翌日まで熱っぽくなる。(これ前に書いたやつやねんけど今はだいぶマシ)

1人の時は良いけど友達と旅行に行ったりすると結構困る。楽しい夜も睡眠時間確保のために1人だけ早く寝るし移動の車も酔ってしまって話せない。楽しみにしてた温泉は20分しか一緒にいれないし親指は225度曲がる。挙げればキリがないややこしい身体の使い方はバージョンが更新されながらも22歳にしてやっと勝手がわかってきた。

僕は車酔いもひどい。バスでも地下鉄でも、ロープウェイでも酔う。でも不思議なことに音楽を聴くと酔わない。だから乗り物に乗るときは誰かと一緒でもいつもイヤホンをする。ごめんいつも一緒に乗ってる人。ワイヤレスイヤホンから新宝島が音漏れしてるのも分かってる。ごめん。でもこの原因は大体見当がついてる。僕は自分の意思で注意の向く先を決定するのが下手くそなんやと思う。

僕は五感からの情報で何を受け取るかの優勢順位が単純な環境情報に依存しがちだ。乗り物に乗ると乗り物の匂いや揺れに注意が向いてしまう。だから乗り物酔いする。でも耳のそばで音楽を流したら聴覚に集中する。だから酔わない。アホみたい。集中力がない。映画だって無理しないと見れないし話の途中で何を話してたか忘れる。いつもごめんみんな。

でも意図しない場所に注意が散在することは大切。意識の点々を一点に集めることが「集中」なら、その対、点々をあちこちにばら撒くことは「発想」になる。新しいことを考えるためには自分の意識外の情報を受け取らなくちゃいけない。だから自分の意思とは関係なく注意があたりにとんでしまうのは僕のできることにもつながってる。そう思うと僕が車酔いするのも悪くない。心地いい。
枝分かれした得意と不得意は身体のどこかで合流する。できないことを列挙して嘆くなんてもったいない。芸人にだらしない人が多かったり芸術に携わる人の五角形にアンバランスな印象を受けるのもそのせいだと思う。逆にアイデンティティが無いと嘆く大学生やサラリーマンはその綺麗に整理整頓された頭だから並行作業や集団行動に特化してる。
何となくじゃなくて、論理的に、物理的に全部繋がってる。複雑に縫ったなら裏がほつれるのはあたりまえ。散らかったあたまはかわいい。元気だして。顔上げて。チャック空いてるよ。じゃあ王将行こっか。集中力無くなってきた。

心と身体とか得意と不得意とか、分けて考えるにはとても窮屈(きゅうくちゅ)だと思う。
目で見て頭でつくる。吸って吐いての毎日だから、裏も表も全部まとめて愛せばいいんご。

風みたいにはやい蚊。
魚のほねがつまった。
おっぱいは大きい方がいい。

つながってる。
つながってる。

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