背番号への憧れ

中学生まで遡る事 今から約10年前になりますか、
小学生の頃から習い事で水泳を続けていた僕は、
それを部活でやりたいと思いたち、小学校の同級生達が皆こぞって行く中学ではなく、水泳部のある中学校へと進学、無事入部するのですが
お遊び程度の部活だったと知ることに。

しかし顧問が入部と同じ年に変わった上、先輩が卒業し、上級生が幽霊部員しか居らず、正にそれが転機となるのでした。

元水泳選手の顧問の元、厳しい練習を続けるも、一緒に入部した同級生にはタイムとしては全く追いつけず。唯一の取り柄は真面目に皆勤賞だった事。

3月になり、うちの中学のサッカー部は町の大会で優勝。ゼッケンをつけ汗流し女の子達から熱い視線を浴びる彼らは正直、マジで羨ましかった。

水泳部にはもちろん番号の付いたユニフォームは無いし、キャプテンや、エースの番号がどうとか、なんなら全く分からない。そういった番号での闘い?みたいなものには憧れてたあの頃。

しかしそんな僕の考えを変える出来事が訪れるのです。幽霊部員が辞め、部長が発表され、そう、僕が選ばれたのです。
都道府県の大会出場への制限タイムがありまして、誰も無理だと思っていたその基準をクリアしたから。つまりそれが評価されたという訳でした。(出場できるのもまた嬉しかった。)

てっきり部長ってのはエースがなるもんだと思っていたから、面食らったのと同時に、背番号への思い、それは憧れから現実になったような気分になった瞬間でした。見えない背番号を背負って大会に出たのは(結果は惨敗だが…)良い思い出です。

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