2018年に読んだ本のベスト5

読んだ本は大抵読書アプリに登録しているものの、登録忘れも結構あったり、流し読みも多いので、そういうのも含めると2018年は約80冊本を読みました。最初から最後まで一文字も飛ばさずに読んだものはおそらく50冊程度。

その中で、特に印象に残った本を独断と偏見で上げていきます。

【5位】

『じっと手を見る』(幻冬舎)窪美澄

幻冬舎の敏腕編集者、竹村優子さんにご恵投いただきました。10代の頃は小説ばかり読んでいたけど、ここ最近はノンフィクションばかり。久しぶりに読んだ小説、しかも恋愛小説。かなり性描写が激しいのに決して下品ではない。そして、職業や地域によって、無意識のうちに人を見下している感に、自分にもちょっと心当たりがあってグサリときたり……。2018年の直木賞候補にも上がった読み応えのある小説です。

【4位】

『「毒婦」和歌山カレー事件20年目の真相』(ビジネス社)田中ひかる 

いや〜、これはサブカルクソ女の血が騒ぐ本でしたね〜! 私が小学校低学年の頃に和歌山カレー事件が起こり、テレビはどのチャンネルもこの事件ばかり。社会学者で、生理用品や女性学について研究されている田中ひかるさんのジェンダー的視点から、なぜここまで林眞須美が注目されたのかが綴られています。

【3位】

 『「女子」という呪い』(集英社)雨宮処凛

私、雨宮処凛さんの大ファンなんです! なんたって、バンギャルの大先輩!!!!だから、私のデビュー作『私たちは生きづらさを抱えている 発達障害じゃない人に伝えたい当事者の本音』(イースト・プレス)の帯の推薦文も雨宮さん以外考えられなくて依頼しました。

貧困についての書籍が多かった雨宮さん初のジェンダー本。わかる、あるある、今までそれが普通だと思って我慢してた! でも、本来我慢すべきことじゃないんだ! と思えて、多くの女性が共感できるであろう本です。

【2位】

『されど愛しきお妻様 「大人の発達障害」の妻と「脳が壊れた」僕の18年間』(講談社)鈴木大介

発達障害の奥様、通称「お妻様」と、41歳で脳梗塞で倒れ、後遺症として高次脳機能障害を患った鈴木さん。それまで、発達障害によって仕事や家事ができないお妻様のことを散々責めていた鈴木さんですが、高次脳機能障害になってから初めて、お妻様の「できない気持ち」を実感します。そして、お妻様は鈴木さんに「ようやくあたしの気持ちがわかったか」と言い放つのです。

そこから、夫婦の再構築をしていく二人。とにかく鈴木さん、優しい。そして、人間味があふれている。あと、今まで鈴木さんが付き合った女性が全員メンヘラというのも、鈴木さん自身けっこうこじらせてそう。

ちなみに私、鈴木さんから「ハイスペックお妻様」と言われました。身長と体重もほぼお妻様と同じ、何より中身がまんまお妻様らしいです。

【1位】

『彼女は頭が悪いから』(文藝春秋)姫野カオルコ

今年のナンバー1はこの本しか思い浮かばない。実際に起こった東大生強制わいせつ事件を元に書かれた小説です。とにかくしんどい。途中途中、休み休み読まないと読めないくらい、ホモ・ソーシャル臭と男尊女卑にあふれていてドン引きする。読後感も最悪。読んだ後は誰か他にこれを読んだ人と話し合いたくなる作品。

この小説に登場する東大生たちは性欲解消のために女性にわいせつ行為を行ったのではなく、自分よりも偏差値の低い大学の女性、自分よりも頭が悪い女には何をしてもいいと思って事件を起こしたのです。そのような価値観を植え付けられ家庭環境なども綿密に描かれています。


以上。

本当に偏ったランキング。ジェンダー系多いですね。

さて、来年はどんな本に出会えるかしら〜♪

#本 #レビュー #感想


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