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女装に対する萌えを考えてみた

ひめゆりゆなです。

女装サロン、StudioRAARに携わってきて色々なお客様の反応を見てきました。
もじもじしている人や、初めからすんごい堂々としている人
ベテランさんだから、もう生活の一部になってて、女装したら中身まで変わっちゃう人…
どれもいいですよね。

今回は、私自体が女装する人を見る受け手となってこの女装により生まれた萌えに種類があるのではないかと考えました。
女装をされるお客様のご同伴者様の反応を見て自分以外の第三者のリアクションもこれを考えるよい要素でした。
そして今回ら女装をしている人やキャラクターに対して抱く、萌えに対しての考察を記事化していきたいと思います。


トップの画像の表で指し示していますが
大きくわけて2つに、萌えのポイントは別れるのではないかと思われます。

今思えば萌えは死語かもしれませんが、続けましょう。

ひとつは、女装した対象にそもそも好意的で、女装させるのはその人の反応を見たりするための要素のひとつである、というパターン

書いた通りに、そもそも相手の反応が楽しい場合で、ジャニオタさんや、同人作品を書いてる作家さん、ホストのお客様にもいらっしゃるパターンです。
女装がただ、その人を楽しむ要素のひとつになっていてほとんどの場合は羞恥する反応がご期待のリアクション。
似合わなすぎて面白い場合もあるだろうし
意表を突いたリアクションでもアリ。
テレビのネタになることもありますよね。
宅飲みや忘年会、学校のクラスの罰ゲームにもなる時がありますよね。

大前提が女装する本人に対する認知や好意で、もっと美味しく食べるために味付けする、みたいな感覚を覚えます。
もちろん、女装している対象で笑いを獲得したい場合も有り得ます。

反応が良ければいいので、お化粧の有無は問わない場合もありますね。

ギョーザのタレにお酢。
ラーメンに胡椒。
そもそものお料理が食べたいものであって、女装が調味料、お味付けである感覚です。


2つ目は、性的興奮の要素である場合です。

この場合は
一つ目の萌えと同様で、基本的に女装の対象が好きなら尚よいでしょうが、そもそも女装する本人に中性的、或いは女性的、はたまた何らかの女装が似合う素質があることが重要で

男「なのに」可愛い
こんなに可愛いのに、付いている(マニアっぽく言うと)
という落とし穴的な要素だったり、反語になっているギャップ感によって性的な興奮を持つパターンです。

男性の方がこの感覚を持つ人が多い気がしています。

尚、女装している人の中には、自分も女装したい、女装から性的興奮を得たいという人は結構いるように思えます。
大抵は、女性が好きな方ですが、なりきりによって女性という性的対象と化して自分が性的対象となってしまおうというハイブリッドな動機。

確かに、女装して自分に興奮出来てしまえば相手の感情は関係ありませんものね。

ただ、女装をする側になって興奮する人は承認欲求が積もるものです。
この姿であの人と××したい…
誰かに女装した自分を承認して貰いたい…
そんな感情が出てくる動機は、恐らく女装がすごく似合っている人を見たり、女装という要素を何処かから得た人ではないかと思います。

女装という概念を得たことでしたくなったと言うと大袈裟です。
どちらかと言うと、女装が内在的な性癖であり、するもしているものを見るも、どちらも萌えということでしょう。

或いは、内在的性癖なのには変わりないが、そもそもは女性が性対象であり、女装が似合っている女装男子も女性的なので性的に興奮するというパターンも結構います。
自分の中のストライクゾーンが「かわいい女性」→「可愛い女性的な人」と拡がった印象ですね。

それから最近見るのは、バイセクシャルかも?と思う女性が、お試し的に女装男性との交際を求めるパターン。
性的少数派を認めるべきであるというムーブメントは、逆に自分が性的少数派なのかも?と思わせやすくする暗示となる時もあります。
ある意味、女装はその境目を判断する事に一役買っているかもしれません。

結果として、女性的な男性が好みであったという女性もいるだろうし
レズビアンに寄ったバイセクシャルであることに気づく女性もいるかと思います。

不思議な事に、このパターンの萌えは
仮に可愛さの数値があったとして
同率な可愛さの女性と女装男性がいた場合に、女装男性の方に凄さを感じたり可愛さの加点がされるのです。
前述した通りに「男なのに」という要素であって
女性の対義語として存在する男性でありながらも、そのハンディキャップをぶっちぎって女性的であることが加点理由であるかと思います。

そこに、男性であれば…
突き詰めると同性であるという背徳感に加え、それでも構わないと思わせる可愛さに負けてしまう場合があるでしょう。
もしかしたら…
「この娘は男の子に産まれてしまったからだけで、本当は女の子である。自分がこの娘とカップルになった場合、まだまだ厚い性別の障壁はあるが、自分はその障壁を越えてこの娘を愛したい。」
そんなロミオとジュリエット効果を思わせる障壁が愛をより燃え上がらせるかのような萌えを持つ場合もあるかもしれません。

何にせよ、このパターンは女装が似合うことが大前提であります。

言うなれば
小麦であれば、パスタとなれば美味しい。
卵なら、混ぜて、加熱をしてスクランブルエッグにすれば食べやすくなる。

そんな例え方となるでしょう。
女装が性的興奮の要素であるパターンの面白いところは、自分自身も料理してしまって自分で食べたいと思ったり
料理になった自分を食べてもらいたいと思う点です。

しかし、前述した小麦を粉にせずに、いきなり焼いて食べてもきっと美味しくはないし
スクランブルエッグに卵の殻が混ざってもかえって食べにくくなって勿体ない。
女装を性的興奮の要素とするためにはちゃんとその人にあった方法でないといけないのです。


述べてきたこの2つのパターンは決して相容れない訳ではなく、時として合わさり、人の印象を変える魔法のようなものであると思わされる時があります。

つまりは
女装をすると、こんなに似合うとは思わなかった…。加えて恥じらう姿が非常に愛らしく、ときめいてすらしてしまう。
女装をしたらやっぱり可愛かった。けれども仕草や声質、言葉遣いまで女性的に変化して予想外な二段階目の惹きこみを持ってしまった。

そんな時が有り得ます。

女装と本人との相性が良く
先程書いた小麦が、パスタに、そしてペペロンチーノになったり
卵がスクランブルエッグになってケチャップが付いたり、オムレツになってデミグラスソースがかかったり。

その調理だったり、味付けだったりは、私たち、女装をさせる側の腕前の見せ所でもありますね。


既存の料理にベストヒットな調味料のご提示と、適量をご案内すること
ご来店者様の素材を判断し、調理法をしっかり見定めて調理して、味を引き出すこと

そのために女装サロンの存在があることを確認した…女装に対する萌えを追求した回でした。

皆様も是非、女装で人の反応を楽しんだり
女装でもっと自分が好きになったり
女装をして誰かに好きになってもらったり
女装を利用した、新たな人の見方を発見してみてくださいね。


そして、1日も早く、世の懸念材料が無くなって女装を気兼ねなく行える状況となりますように…

ひめゆりゆなについて

1993年 6月12日京都府京都市伏見区生まれ 2011年 京都市左京区でSNSで出会ったニューハーフの恩師から姫百合夢那の名前を名付けられる。
2012年 桜美林大学入学と共に3月上京。12月に芸能事務所イマーゴプロモーションに女装タレントとして所属(2015年契約解消)
2015年 某原宿所在のコンセプトカフェにて多数ショー出演と海外を中心としたテレビメディア応対を担当。(詳しいお話は本人まで)
2016年 桜美林大学卒業。Studio RAAR所属開始。カメラマンとして始動。


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