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ナメて大福アイス作ったら失敗したよ

だれかが言ってた、寿司屋さんで食べた「アイスの天ぷら」の話が忘れられない。その話を聞いた当時はにわかにその存在が信じられなかった。

あっつあつの油で、アイスを揚げる?溶けちゃうんじゃないのか...?お皿に盛られた、ドロドロになって生ぬるい液体を想像してしまう。

でもその人は、火傷しちゃうくらい熱い衣に包まれてもアイスはひんやり冷たいままだったという。『少しとろけてて、ほんとに美味しかった。』

(アイスクリーム=すぐに溶けるもの)と思っていた私は、スーパーで買ったアイスは、家まで待たずにスーパーの袋から出して帰り道で食べるし、ご飯を食べるのは誰よりも遅いのに、アイスクリームの時だけはまるで特別な訓練を受けたかのように一番最初に食べ終わる。そして、アイスを使ったお菓子作り(ケーキアイス、アイスクリーム大福など)はずっと敬遠していた。

ケーキアイスはサーティワンが作るもので、アイス大福はロッテが作るもの。冷たい機械の手だけが生み出せる、アイスクリームのお菓子。


実はアイスクリームだけ作るのはすでに何度もある。母は、私が作ったバニラアイスクリームを食べて一言、「天才」と呟いた。17歳の誕生日にはアイスクリームマシンも買ってくれた。

マシンはボウルみたいな形をしていて、はじめにマシンごと冷凍庫に入れて完璧に冷やす必要がある。うちの冷凍庫は小さかったので、マシン一個分サイズのスペースを空けるのは毎回至難の技だった。凍らせたマシンにミルクと生クリーム、砂糖で作ったアイスの元を流し入れる。そして、プラスチックの羽根がついた蓋をする。スイッチを押せば、羽根が周りだしマシンの側面に薄く凍り張り付いたアイスクリームを削ぎ落としていく。回るモーターの音を聞きながら、滑らかにこおっていく白いクリームを眺める。

友達ともアイスクリームを作ったことがある。その子は、羽根がアイスクリームをならしていく様を見ながら、「うわぁ...私だったら終わるまでずっとこれ眺めていれるな」と言った。そのとき私はテレビを見ていた。振り返ると、友達はじっとマシンの中を覗き込んでいた。私はその子にアイスクリームマシンが取られてしまったかのような気持ちになって、アイスクリームマシンの前に張り付く彼女を引き剥がすかのようにして、近くの公園に遊びに行ったのだった。


次第にマシンを凍らす手間がめんどくさくなっていき、18歳になる頃には滅多にアイスクリームも作らなくなった。そして実家を出た今、誰があのマシンを使っているのだろう。


前置きが長くなってしまった、今日書きたかったことはアイスクリーム大福を作ったことだったのに。

Yukimi大福、大好き。2個だけなのがいつも悲しい。日本に住んでいないので、そんなに頻繁に食べられるものでもない。時々『MOTI EIS』の名で売られているのを見たりするが、小さく、とびきり高くてとても買えたものではない。

もしかしたら、自分で作れるんでは?と思って検索してみた。案の定レシピはいっぱいある。しかも簡単そうだ。大福はすでにたくさん作ってきたし、これはイケるかもしれない。

今の私は、アイス天ぷらだって作れそうな気持ちだ。

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白玉粉と砂糖(もともと色味もない写真なので無意味に白黒加工してみた)

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少しづつ水をくわえながら混ぜていく

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とろっとろになった。

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電子レンジで加熱していく。うちの電子レンジには700Wの選択肢しかない。

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その間に、片栗粉(の代わりのこな)をさらにまぶしておく。

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この、片栗粉(の代わりの粉)のパッケージかわいすぎませんか。

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加熱がまだ足りないみたい

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うおっ!(一瞬泡立て器でやろうとしたが、あまりの硬さに断念したの図)

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ここからはゴムベラで力強く混ぜていく。この後、何度かまた加熱した。

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かわいい丸

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伸ばした。でも足りない気がするので

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伸ばし棒まで使っちゃう

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めっちゃのび太

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しかもお椀で綺麗にくり抜いた。ここまでいい感じ。
yappari ais daihuku rakusyoujan✌︎

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散々アイスについて語っていたけれど、今日使うのは市販のアイス。

カラメルとクッキー入りのアイスクリーム!実はハーゲンダッツ並みのお値段の”良い”アイス。

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アイスをのけってみた。

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やばい、すでにちょっと溶けている。このままでは...!

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慌てて包む私、しかし隙間から溶け出していくアイスクリーム!

明らかに様子がおかしい、うちの冷凍庫ちょっとぬるいんじゃないか?

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(撮影用になんとか可愛く仕上げた大福アイス)

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一個完成したあとは、いちいち麺棒で伸ばすのもめんどくさかったので、自分でちぎって手で平たくしていった。ここら辺からやる気がどんどんなくなっていく。

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ブレブレでよくわからないけど、大福もちにアイス乗っけてそのまま食べてた。

アイスが意味わからないくらいダルダルに溶けていたのが今回の敗因。(多分冷凍庫がちょっと開いてたりしてたんだと思う。)

アイス凍るまで待てよって感じだったけど、なんか疲れてたし無理だった!

「やっぱりアイスは溶けるの早いな」と思いながら眠りにつく。


朝起きて

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うっわ〜〜〜!(キ゚タナィ)

昨夜のモチベーションの低さが、雑な大福にそのまま現れている。

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(撮影用に綺麗に成形しなおしたやつ)

凍らせていたけど、皮は意外と柔らかかったし味はよかった。

次は皮のレシピを変えて、アイスもがっちり冷やして作ったらきっと成功すると思う。

お菓子作りの良いところは、作るのが大変だと食欲が落ちるってところ。作り終わった頃には、一つ二つ食べられたら満足、ってくらい。側で見てる妹の方ががっついてた。

大福アイス作り自体はそこまで大変じゃなかったけれど、粉で色々なもの白くなるので後片付けがだるかった。椅子についた粉ははたいてもなかなか取れない。

またリベンジしたいと思います、うまくいったら記事にしようかな。

初心忘るべからず、アイスはナメたらダメだった。



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