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トウゴス面56期

前日譚

時は2020年5月。
コロナがいよいよ世界的に拡大し、日本では最初の緊急事態宣言が発令。
色々と暇を持て余し、とうとうPCのブックマークの整理などというどうでもいい作業に取り掛かってしまう。
そして発見してしまった「秘密三国志」の5文字。

秘密三国志、通称己鯖は10年ほど前にプレイしたことがある。
忘れもしない、浪人生の時だ。
浪人したと言ってもなかなか勉強にエンジンがかからない春~夏にかけて、片手で数えるほどの期に参加した覚えはある。

当時は「メイ面」だった。参加者は200人弱いただろうか。

流石に勉強が佳境に入ってからは辞めてしまったが、それでも大学生になってからもちょくちょくページを訪問したりはしていた。
メイ面が終わり、色々あってトウゴス面がスタートしたことも知っていた。
だが、トウゴス面の黎明期に2~3期ほど参加して以降は自然と足が遠のいていった。
大学生になり、他にもやることがあったというのもある。
ただ、参加者50名ほどの環境でプレイして「このゲームはもう終わり」と感じてしまったというのも、小さくない要因ではあった。

だから、ブックマークのリンクが切れていたとしてもおそらくそこまで悲しくはなかっただろう。
もし細々と続いてくれていたら嬉しいな、それぐらいの気持ちでページを開いてみた。
だが、次の瞬間目にしたのは、予想もしない光景だった。

勝利国:スピッツファンクラブ

膝から崩れ落ちる思いだった。

俺は大のスピッツファンだ。
いや、スピッツオタクと言ったほうが正しいかもしれない。
こんな楽しそうな国が建っていたなんて。
悔しかった。
建国者は、あのピヨ彦さんだった。
ラウンジスレやwikiなんかでもよく名前を目にしたレジェンドだ。
しかも、驚くべきことに、参加者がなんと150名以上もいるではないか。
あの50人の時代を思うと、にわかには信じられなかった。

スピッツファンクラブの仕官者としてプレイする機会を失ったのは痛恨の極みであったが、己鯖復活は朗報だった。
これだけの人数がいるのなら、また登録してもそれなりに楽しいかもしれない。

なにせ、暇なのだから。

そんなわけで、トウゴス面56期が、
そしてそれ以降の大河ドラマが幕を開けたのだった―――。


トウゴス面56期

仕官遍歴:
このすば完結記念国(アリス=リップルラップルさん)
花騎士団(フラワーさん)
エクストリーム己鯖(青鸞さん)
ビッカメ娘振興組合(ひろしまたん)
聖うがー帝国(うがー=美咲さん)

おわかりいただけるだろうか。

今思い返せば、56期は綺羅星の如き名将たちが建国し、様々なドラマを作り上げていったすばらしい期だった。
その中でも、これだけ名のある人々の国を渡り歩けたのは僥倖と言う他ない。

それでは時系列順に1国ずつ振り返ってみよう。

1.このすば

「このすば」はぶっちゃけ読んだことはない。
スピッツのような好きな建国ネタも無かったのと、各国の建国者も知らない人だらけだったので、とりあえず人の少なそうな国に…ぐらいの気持ちだった。
君主アリスさんは忙しそうだった。
かっぱさんとかもいたと思う。1回戦から人数が拮抗し、一進一退のいい勝負になった記憶があるが、惜しくも敗退。

2.花騎士団

結果から言うと、花騎士は仕官して30分で滅んだ。一度の戦闘すらできなかった。
再び訪れた中立で「お疲れ様」「惜しかった」「いい国だった」の声が溢れる中、自分はあまりの温度差になんともきまりの悪い思いをしていた。

ちなみになぜ花騎士団を選んだかと言うと、
ボボボーボ・ボーボボなる人物から非常に丁寧で心のこもった登用を受け取ったからである。

3.エクストリーム己鯖

この国を選んだのは、中立やtwitterで「活発度平均40のやべー国がある」と噂に聞いており、それこそがエクストリーム己鯖だったからである。
そんな面白そうな国なら仕官してみるか、と。
君主の青鸞さんからも、ユーモアのある登用を受け取った記憶がある。

エクストリームは、君主武特復興ルーパーさんや大友ソウリンちゃん、ハイザックさん、そして偵察型タニシなど個性溢れるメンバーの国だった。
すごく楽しい国だったのだが、対戦相手ビッカメ娘もとんでもなく強い国だった。
エクストリーム側は領土が少なかったこともあり、資産不利が響いて惜しくも敗退。
「良い国だな」と感じていただけに、この負けは自分としても悔しかった。

4.ビッカメ

ここでビッカメを選んだ理由は2つある。
ひとつは、ビッカメからはかねてから丁寧な登用を受け取っていたからだ。
「このすば」滅亡時に、ビッカメ君主ひろしまたんから
「武特で切支丹使ってましたよね。あれ好きなんですよ」
みたいな登用を貰って、
「この人はここまで見ているのか」
と驚嘆した覚えがある。
だから、エクストリーム滅亡時のひろしまたんからの再登用は、心動かされるものであった。

そして2点目は、ビッカメが非常に強かったことだ。
もちろん悔しさもあった。エクストリームも紛れもなくいい国だったので、「ビッカメの畜生め」という気持ちも無いわけではなかった。
でも、これだけ強い国なら仕官してみたほうが、得られるものが多いんじゃないかと思ったのだ。

結果から言えば、この判断はファインプレーだった。当時の自分を褒めてあげたい。

ビッカメは、想像以上にいい国だった。

君主ひろしまたんを中心として、国宛に常に活気がある。
ひろしまたんが非常に細かいところにも目を配っていて、3枚抜きや守備勝ちはもちろん、内政や細かい部分も褒める。結果だけでなく、戦闘ログの計略や兵種など過程も褒める。
これが強い国の君主の姿かと感心した。
そんな君主に引っ張られて、国全体の雰囲気もすごくよかった。

今にして思えば、自分にとっての「強い国」像は、ほぼこの時のビッカメ国から来ている。
もちろん復帰したてでとりわけ印象に残るタイミングだったというのもあるだろうが、
それを差し引いても非常に印象深く、思い出深く、そして強くていい国だった。

そんなビッカメ国は、準決勝で「注文の多い己鯖」国と対戦。
こちらも強いが相手も強く、決定打を与えられないでいるうちに1720年のタイムリミットが迫り、「聖うがー帝国」も交えた3国戦へ。
3国戦の初日、潰し合う注文とうがーを尻目にビッカメは領土拡大を果たすのだが、それが仇となって2日目は一転してビッカメ包囲の流れへ。
「ビッカメをここで滅ぼす」という両国の意思も一致し、ビッカメは最後の最後まで粘りを見せたものの、ラス3敗退となった。

5.うがー

非常に申し訳ないのだが、ビッカメ以降は正直あまり覚えていない。
ビッカメの滅亡で自分にとっての56期は終了も同然だった。
なんならそのまま中立で終わろうかとよっぽど悩んだ記憶がある。

ただ、やはり最後まで残る国だけあって、うがー国の士気は非常に高かったことは印象に残っている。


決勝自体は、長きにわたってビッカメとしのぎを削った注文が優位に進めるも、うがーも粘りを見せ、結局は注文の領土勝ちとなった。

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あえて中立時のスクショを残してるところや、守備偏重の戦績になっているところがいかにも自分らしいなと感じる。
多分、この己鯖というゲームにおける自分にとっての根っこ、楽しさややりがいの琴線はこの頃からずっと変わっていないのだろう。