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ブリグリはシューゲイザー

WALRUSのことを書いたついでに蘇った記憶があるので残しておきたい。

WALRUSの活動当時は2chに専用スレッドがあった。今はもうメディアとして末期だけど、5chもとい2chにまだまだ勢いがあったころのこと。

知名度の低さゆえそれほど書き込みも多くなくて寂しかったけど、その反面荒らしも無く治安がいいスレッドだった。そこでWALRUSの他に聴いてるバンドは何かという話題になったとき「ブリグリの3rdアルバムがシューゲイザーっぽくて好きです!」と書き込んだことを思い出したのだ。

反応は乏しかった。

「そうなんですね聴いてみます」なんていう社交辞令をしてくれた人もいたと思うがまあ聴かないだろうなっていう。

どちらかというとマニアックな部類にあるバンドのスレッドで、かたや大人気で歌番組の常連だったバンドの名前を出したのだから当然の反応だ。ちなみにその流れで他の人が挙げたバンドはART SCHOOLとかZEPPET STOREだったと思う。

それはそれとしてブリグリ。いちばんシューゲイザーしてるのはLosAngelesという3rdアルバム。

もともとUKロック色の強いバンドで、出世作だった「There will be love there」なんて明らかにオアシスの「Don't look back in anger」の影響を受けている。

最後の方のサビで「SO~♪」という歌詞を重ねているあたり隠すつもりはなく意図的だったのだろう。いまどきパクリだなんだという時代でもないし、あの時代を反映してて面白いと思う。

その曲が入ってた1stアルバムはプロデューサーがユニコーンやスピッツでお馴染みの笹路正徳。バンドが売れたから急ごしらえで曲を集めましたよという感じだった。荒々しいけど悪くない。

2ndはおそらくセルフプロデュースになったのだろう。よく聴けば曲のジャンルは雑多だけど、サイケでポップで統一感のあるアルバムだった。ジャケットのイメージ通りカラフル。

そしてシューゲイザー成分がマシマシになった3rdアルバム。

シングルカットされた「angel song -イヴの鐘-」も今聴くとよくオリコン3位まで行ったなと思うぐらいシューゲイザー。サビの轟音に隠れず際立つ川瀬さんの声もいい。

表題曲の「LOS ANGELES」はあえて川瀬さんのボーカルを使わず、男子二人でやりたいことをやったんだろうなというインスト曲でめちゃくちゃかっこいい。

海外ではシューゲイザーがブームになっているせいか、やはりRYMでもこのアルバムの評価が一番高いもよう。

https://rateyourmusic.com/release/album/the-brilliant-green/los-angeles/

よく見ればここでジャンルとして「Shoegaze」とタグ付けされてる。自分の耳は間違っていなかった。

このあと3枚のアルバムを出しており、曲単位でいいものはあったけどアルバムとしてはいまいちピントが合っていないようなものばかりで、やはり3rdが最高傑作だったなと今でも思う。トミフェブ/トミヘブとの住み分けや、シューゲイザー成分を担っていたと思われるギターの人が5th以降抜けてしまったことが大きかったのかもしれない。

そして今、バンドとしてもメンバー個人としても今は何してるのか良く分からない状態なのが残念。

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