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六弦輪廻・其の壱

この度、私は満を持してエレキギター購入に至りました事をご報告させて頂きたく…。

木目が最高に美しいマイギター


そうです、ベーシストのくせにギターを新しく買っちゃいました!ベーシストのくせに!
こちらのお品物なんですが、日本が誇る老舗ギター製造メーカーの株式会社フジゲンさん謹製、Neo ClassicシリーズのNST110MAH-WBでございます。
ご覧の通りのストラトタイプで、ボディ材はアッシュ、ネックと指板はハードメイプル。
PUの構成がSSHなのですが、リアハムはコイルタップできる仕様になっています。


「おい、雛よ、ストラトキャスターといえばFenderだろ?Fenderしか認めんよ」

と言いたいギタリスト様も多くいる事でしょう。いや、気持ちはわかります。
もちろん私もFenderも含め検討していました。原宿のFender旗艦店に行って試奏もさせてもらいましたよ。
あの“枯れ感”と言うか、独特の音のニュアンスはFenderにしか出せない。
元祖ギターメーカーの素晴らしさにも触れた上であえて言います。

なんか今欲しい音ってFenderじゃないんだよな…。
もう少し元気のいい音も出て欲しい。

でも形はストラトがいい!
※本当はFender以外のギターにストラトって言っちゃいけないんだけどね。
一周まわってストラトのデザイン性の高さに感銘を受ける年頃…。
俺も歳をとったと言うか、大人になったというか。

それに気づいた時に、国産でクオリティも高く、プレイヤビリティに配慮したモダンな技術を惜しみなく取り入れているフジゲンさんに決めました。
あとアッシュ/メイプルが欲しかったんだけど、現行のFenderはアッシュボディのギターをほとんど作ってないんですよね。木材が枯渇してて。
大量生産じゃないからこそ、贅沢な木材を使えるというわけでございますな。

確かにFenderやGibson、PRSには憧れやロマンがありますけど、同じ価格帯でよりいいものが欲しかったのです。
そもそもフジゲンは色んなメーカーのOEMで技術を培ってきた会社なので、基本的なクオリティが高いなと感じていました。
今メインで使ってるベースもフジゲンなのだけど、これも持った時にめちゃくちゃしっくりきて弾きやすくて。
もうメーカーのファンになりつつある。工場見学とか行きたい。

気になる音の方がなんですけど、これがまたね、シンプルなクリーントーンがいいんですよ。
アッシュボディということもあって割とアタック感が強くて明るいクリアな音なんだけど、木の鳴り特有の暖かさも感じます。
初めて音を聞いた時、雛は「春の雪解け水のような音」と言ったとか言わなかったとか。
そんな雪のような煌めき感の中に、春の柔らかい陽射しを思わせるような音です。
そこは考えるな、感じろ。

雪解けのような音色(?)

素の音がいいのだから、もちろん歪ませてもすごく良いです。
軽く歪ませてシングルPUでカッティングをしようものなら、アッシュ材との相性抜群!歯切れの良さをフルに活かすことができます。
さらに歪みを深くかけてリアハムで鳴らせば、刻みもリードもOKの元気のいいドライブサウンドになります。
コイルタップしてシングルPUにしても、ちゃんと芯が残るので、ペラペラな歪みにならないのが地味にすごい。
そんなクリーン、クランチ、ハイゲインとオールマイティに使えるんだけど、唯一フロントハムの甘く太い音は出ませんね。そりゃそうだ。

しかしすごいのは音だけじゃなく、弾きやすさだと思うんですね。
その辺りに作りのクオリティの高さやこだわりを感じるんです。
弦高を低くできる深めのネックジョイント、サークルフレッティングシステム、コンパウンドラディアス(説明は省略)など、フジゲンが全機種に採用してる技術のおかげ?
と思ってたんですけど、楽器屋のお兄さんに聞くとそれは別にフジゲン的にはオマケみたいなもんで、もともとの高い木工技術があるからこそだそうな。
伝統的なところは魅力として受け継ぎつつも、プラス要素の新しい技術は惜しみなく取り入れるその柔軟さも俺がフジゲンを好きな理由のひとつです。

まーとやかく言ってるけど、ギターやベースを選ぶのに1番大事なのは見た目ですよ。見た目。
プロでもない限りは見た目で気に入ったやつを買うべきだと思います。それでいいじゃん。
ストラトの形はかっこよさと可愛さとセクシーさが入り混じったような魅力を感じるシェイプなんだよな。
レスポールも変形もかっこいいと思うし、テレキャスもちょっと欲しかったけど、なんとなく今の自分に合うのはストラトかなと。
さらにはキルテッドメイプルやフレイムメイプルよりも、アッシュの木目が大好物でして。
若い時は木目の出てる楽器に興味無くて、単色が好きだったんだけどね。
このシースルーの具合も木目とのバランスが絶妙です。

バックの曲線と木目が芸術的

長くなったので次回『六弦輪廻・其の弐』へ続きます。
誰が読んでても、誰も読んでなかろうと続くのだ。

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