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22年前の記憶が瀬戸内の島で結びついた日

6年前の2013年の夏、四国・高松から瀬戸内の島々に渡りました。

女木島・男木島へは拠点とした高松から船で渡り、3日目にしてついに、豊島で民泊(一般の御宅に泊まること)することに。

→ここまでのお話はこちらからどうぞ

瀬戸内の海を、船はぐんぐん進みます。

四方を海に囲まれるという経験は、想像以上の感動。ずっと眺めていても飽くことのない美しさ。

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実はこの滞在には、ミラクルな出来事があったのです。それだけを手っ取り早く読みたい方は、目次のいちばん最後に飛んでみよう!


民泊予定のお宅に到着。

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ここは「離れ」で、一軒丸ごと貸していただけるとのこと。びっくり。


ご飯を借りたいほどおいしいお夕飯


豊島(てしま)ってどんな島?と聞かれたら
瀬戸内海の東のほう、小豆島の西にある島。湧水のお陰で水資源に恵まれています。自給して余るほどの農産物が生産され、早くから酪農も行われ、もちろん漁業も盛ん。文字通り「豊かな島」

今夜の宿は、二人で泊まるには、立派過ぎるお部屋。。。

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お母さんは、離れの台所で、私たちのためだけに料理して下さるのだ。

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お母さんの手にかかると、あっと言う間に開かれて行ってしまうこのお魚はママカリ。思わずご飯を借りたくなるほどおいしいと言われたことが、名前のゆえん。

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近所の人が今日釣って来たのだそう。小さなお魚なうえに脚がはやいので、地元で消費してしまい、市場に出回ることが少ないんだそうです。


そんなこんなで、今夜の夕飯は。。。なんと鯛の尾頭付き!!
ママカリのお刺身
も、産まれて初めて食べましたよー。

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ママカリと鯛の煮つけ以外にも、アジとキスの刺身にクルマエビの煮海老
あとから煮穴子と洗いの味噌汁とキスとエビと野菜の天ぷらも出てきた!


神よ!!もうシアワセ過ぎて泣きそうです!

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おいしかったーーー!ごちそうさま!

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私を激写するオット。

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名古屋人が、四国で名古屋コーチンに、出会う


その夜はふかふかのお布団でぐっすり眠りました。

実は翌朝にものすごく楽しみな、この旅のひそかなメインイベントが控えていたのです。ふふふ。

それが・・・

名古屋コーチンに逢うこと!

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豊島の民泊の目玉は、そのお宅の家業である農業などの体験ができること。

ほとんどのお宅の体験は、野菜の収穫。だけど、Yさんちでは名古屋コーチンを飼っていて、そのタマゴを収穫して、タマゴかけごはんが食べられるというのです!

名古屋コーチンの生みたてタマゴで卵かけご飯、ですと~~~~???

迷わずYさんちに決定した私たち

そんなわけで、わざわざ名古屋から香川に行って、名古屋コーチンとご対面することに。

翌朝、呼ばれて行くと、せっせと働くお母さん。何してるかと思ったら、キュウリをすりおろしている。これがニワトリのエサなんだって!

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鶏舎に向かうと

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群がるニワトリたち。食べてる食べてる。

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思わず写真を撮るのに夢中になる私たち。

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その間に、お母さんってば、あれ?・・・もしかして・・・
収穫終わっちゃった・・・???

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触らせてもらったら、あったか~~い!!

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よっぽどうれしかったのか、大事に部屋まで一個だけ持って帰る私。


神さまの夕飯に続いて、天国の朝ごはん


いよいよ朝ごはん。

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おいしそう!!!卵焼きも、もちろん名古屋コーチン。

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ああ、いい色~~~~!!

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あまりにぷるんぷるんで、オットが割るところを動画に撮ったんですが(→バカ)、彼の写真だけでも、箸で持てそうなほど、ぷるんぷるんなのが伝わるよね。

至福の時間でした。。。


んでも、私、顔に出ちゃってたみたい。
ちょっとだけ、ガッカリしちゃったんです。

本当は、自分で卵を収穫したかったから。。。
オトナげないよねぇ。40も過ぎてるって言うのに。

お母さん、わかっちゃったみたいで、食べ終わったらこっそり
「ニワトリ、また産んでると思うから、採って来ていいよ
って言ってくれたの。

やさしい~~~~~!!

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こうして再リベンジ。足取りも軽やかだねぇ。我ながら単純。。。


タマゴ採り体験・リベンジ


鶏舎に到着。警戒することなくわらわら寄ってくるニワトリたち。

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心なしか私がへっぴり腰なのは、

「動物のお医者さん」で、「ニワトリは凶暴で怖いもの」だとすり込まれているから。

ヒヨちゃん

(参照:ヒヨちゃん「動物のお医者さん」)


早速タマゴ見っけ。

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ヒヨちゃんの飛び蹴りのイメージがあったので、タマゴなんて採ろうものなら血を見るのではないかとドキドキ。。。

全然そんなことはなく、むしろ

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「何してるの?遊ぼうよぉ」

と言う感じで、タマゴを収穫する私の周りにみんな集まってきた。おいおい、そんなにフレンドリーで、大丈夫なのかい?

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か、かわいい!

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見よ、この笑顔を!!


さらに、棚の奥にも産んでるよ、とお母さんが言うので、覗いてみます。
ちょっとしつれーさせてね。

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これ、邪魔してるんじゃなくて、

本当に「あそぼー」「あそぼー」って言ってるみたいで、カワイイの!!

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無事3つ収穫!ありがとうね~~!!


お母さん曰く、白いのは神経質だけど、茶色い地鶏は穏やかなんだって。

そういえば、ヒヨちゃんは、白色レグホンだったわ。

特に、名古屋コーチンは、性格が素直で飼いやすい鶏種だと言われてるそうです。これでまた「名古屋コーチンを飼う」という夢ができてしまった私なのでした。


22年前の記憶とYさんの娘さんの話

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その日、私は20年以上の記憶を手繰り寄せていました。

1990年代初め、世の中はバブル。まだ私が二十歳そこそこの頃。名古屋でのお話です。

とあるパーティーで、いわゆる業界人に会いました。確か、東京の代理店勤務とか、そんな感じの方だったように思います。

その方が先週までエーゲ海に行っていたと言うのを聞き、フガフガしながら「す、すごいですね」としか言えなかった私。

髪を巻いて派手なボディコンに身を包んでいても、田舎者丸出しでした。

そんな私にその人は少し笑って
「瀬戸内海と変わんないよ、エーゲ海なんて」
と言ったのです。

思わず、ウッソー、そんなわけないでしょーーー!!
と突っ込みたくなったのですが。。。

それから22年後、2013年夏の瀬戸内海。→イマココ(笑)

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瀬戸内海の景観の美しさに感動して、フガフガする私に、民泊したYさんのお母さんが話してくれたこと。

Yさんの娘さんの新婚旅行先が、なんと「エーゲ海」だったそうで。

しかし、せっかくの新婚旅行だというのに、がっかりして帰ってきたんだとか。

「だって、この辺りと変わらないんだもん」

その言葉を聞いて、私の頭の中で、22年前の記憶が、鮮やかに繋がったのでした。

あの人の言葉は、嘘じゃなかったんだねぇ。

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そんなわけで、豊島の話は、もう少し続きます。

写真は今回も宮田雄平。

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宮田のnoteはこちらから♪


旅の続きはこちらからどうぞ(10/2更新予定)


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