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片想いには意味があるんですか?

わたしは両想いが大好きで
片想いは苦手です。

二十代の頃は
好きな人ができて、告白して
断られると、大泣きしてから

「はい、次いこう、次!」

と、切り替えてしまうことが多かったように思います。

裏を返せば
いつまでもメソメソしていると
相手への執着から自分の心に刃を向けてしまって
『哀れな恋』みたいになりそうだから
自己防衛のために
さっさとその場を立ち去るようにしていたのかもしれません。


かなり前の話ですが
わたしは占星術の石井ゆかりさんの本が好きで、よく読んでいました。
その中の1冊に
「石井さんが、読者のかたから多くいただく質問に答える」
というページがありました。

質問のひとつは
「片想いって意味がありますか?」
というものでした。

大好きになっても相手は別の人を見ている報われない恋。
一方的な気持ちに出口は無く、いったい何になるのでしょう?

これは片想いをしたひとなら
きっと一度は心に浮かぶ問いかけなのではないでしょうか。

石井ゆかりさんの答えは
「片想いは、相手の心に強く印象づけて残ることがある(意味はある)」
という内容のものでした。

想いを告げてハッキリと断られたとしても
お相手のかたの心にはその日の印象が強く残る確率が高い。

告白しなかったとしても
人伝に『あの子は君のことが好きみたいだよ』と聞かされたり
時折起きる優しい出来事に、一方的に愛されていることを感じたら
きっと誰でも少し幸せな気持ちになるでしょう。
(ストーカーはダメだけど…)

なぜなら
ひとは自分を愛してくれたひとのことは、心のどこかで忘れずにいるから。

片想いには、二人で過ごす時間もない代わりに別れもありません。
美しいままの絵葉書のように
相手の心の1ページに深く刻まれる要素があります。

心の中にある「想い出の引き出し」の中でも
ちょっと特別な飾り戸棚に入れて、どこか捨て置けない思い出になるかもしれません。

ひとは誰かに大切に想われるのは素直に嬉しいのではないでしょうか。


この世に生まれて
ひとを特別に大好きになる回数って
そんなに多くはないと思います。
(たまにはビックリするほど多いかたもいらっしゃいます)

相手の心に刻まれるという、ほのかな期待と
我が心に、ひとを愛した記録として鮮やかに残る
ほろ苦い想い出と
その二つが存在するだけでも
『片想いは意味のあること』なのではないでしょうか。

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