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私的漫画・オブ・ザ・イヤー2020

今年の総まとめとして、ゲーム・オブ・ザ・イヤーみたいな感じで、わたしが今年読んだ漫画の中で最も面白かったものを部門ごとに紹介したいと思います。

わたしが勝手にやっているだけなので独断と偏見に満ちていますので、その辺りご了承下さい。

・選出方法

該当作品は以下のルールで選出しています。

1.わたしが今年読みはじめた漫画

本来のゲーム・オブ・ザ・イヤーだと「その年発売されたゲーム」なので、本来は「その年から連載が始まった漫画」が対象となるべきなのでしょうが、それだと数が少なくなってしまうので、こういうルールにしています。

2.既刊が10巻未満の漫画

とはいえ、何年も前の漫画を選出するのはなんだかアンフェアな気がするので、10巻未満の漫画のみに限定します。

・部門

ゲーム・オブ・ザ・イヤーでは最優秀賞の他、部門ごとにいくつか賞があるそうです。こちらでもジャンルごとに以下のような賞を想定しました。

1.ギャグ漫画大賞

……最も面白かったギャグ漫画を選出します。

2.下ネタ漫画大賞

……最も過激だった下ネタ漫画を選出します。

3.ラブコメ漫画大賞

……最も心を揺さぶられたラブコメ漫画を選出します。

4.SF漫画大賞

……最も不思議だったSF漫画を選出します。

5.ストーリー大賞

……最もストーリーが秀逸だった漫画を選出します。

6.デザイン大賞

……最も秀逸なデザインの漫画を選出します。

7.キャラクター大賞

……ノミネート作のうち、最も印象的な登場人物を選出します。

8.最優秀賞

……総合的に好きな漫画を選出します。

……こんな感じですかね。

では次にノミネート作品を一つずつ、簡単に紹介していきます。

・No.1 シメジシミュレーション

作品名:シメジシミュレーション

掲載雑誌:月間コミックキューン

作者:つくみず

連載開始日:2019年1月26日

単行本発売:2020年2月28日

ジャンル:SF

「少女終末旅行」のつくみず先生の最新作です。独特な空気感が漂う退廃的な物語で、読んでいてすごく引き込まれます。

「少女終末旅行」が面白かったので、作者買いしました。

詳細は以前書いた記事をリンクしますので、そちらをご参照下さい。

・No.2 ロロッロ!

作品名:ロロッロ!

掲載雑誌:週刊少年チャンピオン

作者:桜井のりお

連載開始日:2016年9月29日

単行本発売:2018年3月8日

ジャンル:ギャグ・下ネタ

「みつどもえ」の桜井のりお先生の次作です。基本的には下ネタ多めのギャグ漫画という印象ですが、小学6年生のぐるぐる漫画だったみつどもえと異なり、中学生の主人公が時間経過によって成長するという、ジュブナイル的な要素も含んでいて面白いです。既に完結していますが、オススメです。

表紙で気になったのでジャケ買いしてドハマリしました。

詳細は以前書いた記事をリンクしますので、そちらをご参照下さい。

・No.3 僕の心のヤバイやつ

作品名:僕の心のヤバイやつ

掲載雑誌:マンガクロス

作者:桜井のりお

連載開始日:2018年3月8日

単行本発売:2018年12月7日

ジャンル:ラブコメ

前項と同様、桜井のりお先生のラブコメ漫画です。下ネタ主体のロロッロと同じ作者とは思えないほど清純で奥深い心情描写に身悶え必至です。

ロロッロ! からこの漫画の存在を知りました。

詳細は以前書いた記事をリンクしますので、そちらをご参照下さい。

・No.4 カノジョも彼女

作品名:カノジョも彼女

掲載雑誌:週刊少年マガジン

作者:ヒロユキ

連載開始日:2020年3月4日

単行本発売:2020年6月17日

ジャンル:ラブコメ

「アホガール」のヒロユキ先生の最新作です。倫理観がぶっ壊れた爽快なラブコメは非常に新鮮で面白いです。

「アホガール」大好きだったので作者買いしました。

詳細は以前書いた記事をリンクしますので、そちらをご参照下さい。

・No.5 海浜秀学院のシロイハル

作品名:海浜秀学院のシロイハル

掲載雑誌:マンガワン

作者:谷川ニコ

連載開始:2020年8月26日

単行本発売:2021年4月予定

ジャンル:下ネタ

「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」の谷川ニコ先生の最新作です。自慰を主題に据えた、超がつくほど過激で面白い下ネタ漫画です。

残念ながらすでに完結してしまっていますが、来年の4月に電子書籍で単行本が出るそうです。今年いっぱいまではマンガワンで掲載されているそうなので、気になる方は急いで見に行ってみて下さい。

「わたモテ」好きなので作者買いしました。

詳細は以前書いた記事をリンクしますので、そちらをご参照下さい。

・No.6 いとやんごとなき

作品名:いとやんごとなき

掲載雑誌:週刊少年サンデー

作者:小松翔太

連載開始日:2020年5月13日

単行本発売:2020年9月18日

ジャンル:ギャグ・下ネタ

現在週刊少年サンデーで連載中の漫画です。下ネタなのに美しいという矛盾を抱えた意欲作で、非常に面白いです。

サンデー本誌で読んで惹かれたので購読しています。

詳細は以前書いた記事をリンクしますので、そちらをご参照下さい。

・No.7 破壊神マグちゃん

作品名:破壊神マグちゃん

掲載雑誌:週刊少年ジャンプ

作者:上木敬

連載開始日:2020年7月6日

単行本発売:2020年11月4日

ジャンル:日常・ギャグ

ジャンプで連載中のギャグ漫画です。コミカルで可愛らしい姿の邪神と、前向きな中学生とのハートフルな日常系ギャグ漫画です。

ジャンプ本誌で読んで惹かれたので購読しています。

詳細は以前書いた記事をリンクしますので、そちらをご参照下さい。

・No.8 僕とロボコ

作品名:僕とロボコ

掲載雑誌:週刊少年ジャンプ

作者:宮崎周平

連載開始日:2020年7月6日

単行本発売:2020年11月4日

ジャンル:ギャグ

ジャンプで連載中のギャグ漫画です。パワフルなメイドとテンプレ的な環境に暮らす小学生が織りなす、パロディー多めのパワー系ギャグ漫画です。

ジャンプ本誌で読んで惹かれたので購読しています。

詳細は以前書いた記事をリンクしますので、そちらをご参照下さい。

・No.9 スナックバス江

作品名:スナックバス江

掲載雑誌:週刊ヤングジャンプ

作者:フォビドゥン澁川

連載開始日:2017年7月13日

単行本発売:2018年2月19日

ジャンル:ギャグ

ヤンジャンで連載中のギャグ漫画です。

場末のスナックに勤めるチーママ明美がエキセントリックな言動で客や従業員達とコミカルで小難しい話を繰り広げるお話です。基本的に会話のみでお話が進む点、特徴的なルビで笑いを演出する点、宇宙人やエイリアン等のインパクト重視の登場人物が多数出てくる点など、ギャグ漫画として独自路線を貫いています。基本的にオチの着地が綺麗なのも面白さの一つです。

以前から読みたかったところ、今年読み始めました。

詳細の紹介記事はいずれ書きます。

・No.10 おちこぼれフルーツタルト

作品名:おちこぼれフルーツタルト

掲載雑誌:まんがタイムきららキャラット

作者:浜弓場双

連載開始日:2015年7月28日

単行本発売:2016年5月12日

ジャンル:4コマ・下ネタ

「ハナヤマタ」の浜弓場双先生の最新作です。

売れないモデル、売れない役者、売れないミュージシャン。落ちこぼれ達が補欠合格のアイドルとともに崖っぷちのアイドルユニットを組んで貧困と戦うお話です。

最初のうちは清純にアイドルを目指す一行ですが、やがてボロを出し始めます。匂いフェチ、おっぱいフェチ、シスコンロリコンドMにドS、etc……

登場人物全員変態の、きらららしからぬアウトレイジ状態が独特な漫画です。一応アイドル系の漫画だけあって、各々の成長描写もきちんとあったりなかったりします。

アニメを観て興味をそそられたので、漫画も買いました。

詳細の紹介記事はいずれ書きます。

・No.11 ひぐらしのなく頃に 業

作品名:ひぐらしのなく頃に 業

掲載雑誌:ヤングエースUP

作者:竜騎士07/赤瀬とまと

連載開始日:2020年10月2日

単行本発売:2020年11月4日

ジャンル:SF、ホラー

十数年前に大ヒットしたゲーム「ひぐらしのなく頃に」の最新作です。完全新作で、それまでと似て非なる世界観が魅力的です。

今季やっていたアニメを観て、漫画も買いました。

紹介記事ではありませんが、アニメの感想をリンクしておきます。

・No.12 少年のアビス

作品名:少年のアビス

掲載雑誌:週刊ヤングジャンプ

作者:峰浪りょう

連載開始日:2020年2月27日

単行本発売:2020年7月17日

ジャンル:ラブコメ

「初恋ゾンビ」の峰浪りょう先生の最新作です。

閉鎖的な田舎町。父は失踪、兄は引きこもり、祖母は認知症で家庭は滅茶苦茶。地元を支配する幼馴染には使いっ走りをさせられ、就職先でさえ縛られる運命が決まっている。人生に絶望した少年は、偶然出会ったアイドルに誘われ、一緒に心中を試みるが……

自殺を主軸に置いた、どろどろな人間関係のラブコメです。登場人物が持つ闇と重さが魅力的で、オススメの一冊です。

漫画通の友人に薦められて読み始めました。

詳細の紹介記事はいずれ書きます。

・ノミネート作品まとめ

という事で、ノミネート作品は以下の12作。

No.1 シメジシミュレーション

No.2 ロロッロ!

No.3 僕の心のヤバイやつ

No.4 カノジョも彼女

No.5 海浜秀学院のシロイハル

No.6 いとやんごとなき

No.7 破壊神マグちゃん

No.8 僕とロボコ

No.9 スナックバス江

No.10 おちこぼれフルーツタルト

No.11 ひぐらしのなく頃に 業

No.12 少年のアビス

というわけでこれより、受賞作の発表に移ります。

・ギャグ漫画大賞


受賞作:ロロッロ!

次点:スナックバス江

ギャグ漫画大賞は「ロロッロ!」です。

「みつどもえ」の頃からのアンジャッシュ的なすれ違いネタは健在で、さんざん笑わせていただきました。ボケとツッコミの言葉選びも秀逸で、口に出したいセリフばかりです。

ギャグ部分に関しては文字で解説しても仕方がないので、これはもう購読していただく事をオススメする他ありません。全7巻と求めやすい巻数なので、年始のお供にぜひ。

・下ネタ漫画大賞


受賞作:海浜秀学院のシロイハル

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次点:おちこぼれフルーツタルト

下ネタ漫画大賞は「海浜秀学院のシロイハル」です。

下ネタという一点に限れば、この漫画を超えるインパクトを持つものは他に無いと思います。全年齢の漫画としてはあまりにもエグすぎる下ネタの数々に、笑いをこらえられない事請け合いです。

全寮制の学校での娯楽を見出すため、自慰ノートなるものの作成に青春をかける男子高校生の赤裸々な下半身事情が淡々と語られ続ける様は、願わくば全人類に読んでほしい下ネタ漫画と言えましょう。

電子版の単行本、ぜひご購入を検討下さい。もちろんわたしも買いますので。

・ラブコメ漫画大賞

受賞作:僕の心のヤバイやつ

次点:カノジョも彼女

ラブコメ漫画大賞は「僕の心のヤバイやつ」です。

本当にこの漫画は、最高と言わざるを得ません。

中二病に狂った小柄な中学生と、明るく陽気な天然系の長身女子との秘密の関係が少しずつ変化しながらも着々と進行し続ける様は、控えめに言って完璧なラブコメだと言えましょう。甘酸っぱさともどかしさで、一話ごとに気狂いする事間違いなしです。

個人的にすごく好きなのは、ごくまれにある不穏な回。二人の仲が危ぶまれる可能性を秘めたヒキがある回。けれどそれはシリアス回というわけではなく、決して重苦しい様子ではありません。作中の微妙な雰囲気を保持したまま、緩くないラブコメが楽しめるのです。そういう作中の空気に一喜一憂して振り回されるのは、贅沢なラブコメの楽しみ方です。

・SF漫画大賞


受賞作:シメジシミュレーション

SF漫画大賞は「シメジシミュレーション」です。

主人公の頭にしめじが生えたり、そのしめじが他人の心を読んだりするのは、まあSFと言えるでしょう。退廃的な雰囲気が漂うこの漫画は、言葉では説明できない不穏さというか不確かさというか、そういう類のものに溢れていて、非現実的な気持ちを味わえます。

まだ1巻なので何とも言えないところですが、この漫画には無限のポテンシャルを感じます。2巻はそろそろ発売されるそうなので、ぜひとも読んでみて下さい。

・ストーリー大賞


受賞作:ひぐらしのなく頃に 業

次点:少年のアビス

ストーリー大賞は「ひぐらしのなく頃に 業」です。

いやあ、アニメ滅茶苦茶楽しみました。過去作を知っているからこその楽しみ方が出来たとでも言うべきでしょうか。

既存の出題編である「鬼隠し編」「綿流し編」「祟殺し編」で適用されていたルールが大幅に変更され、更なる謎が舞い込んできた完全新作は、心が躍らざるを得ません。年始からは解答編が放送されるので、まだまだ楽しめるコンテンツです。

・デザイン大賞


受賞作:破壊神マグちゃん

次点:おちこぼれフルーツタルト

デザイン大賞は「破壊神マグちゃん」です。

……

…………

……………………

マグちゃん超可愛い!

登場する神様全員のフォルムが神がかった可愛さで、この漫画には可愛さが凝縮されていると言っても過言ではないでしょう。

あんな海鮮系の見た目のクリーチャーがあんなに可愛いなんて不思議です。この漫画を読めば、「可愛いは正義」の意味が分かるはずです。

・キャラクター大賞


受賞者:戌井うみこ(ロロッロ!)

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次点:明美(スナックバス江)

キャラクターで印象的だと思ったのは、「ロロッロ!」のうみちゃんこと戌井うみこです。

主人公のちとせと小学生の頃から延々と「どちらが先に友達を作るか」という勝負をしているキャラです。

当然ちとせとは敵対関係にあるわけですが、その実ちとせの事を悪しからず思っている節があり、事あるごとに絡みます。それが行き過ぎてストーカー染みた感じになっちゃう事もあり、「みつどもえ」における杉崎みたいなパーソナリティーを持っています。

杉崎と違うのは、ちとせもうみも他に友達がいない事。コミュニティーが限りなく狭いがゆえに、浮き彫りになるものがあります。

キャラクターデザイン、性格、パーソナリティーから最終話で〇〇〇(ネタバレより伏字)になるという顛末まで含め、大好きなキャラです。

・最優秀賞


受賞作:僕の心のヤバイやつ

次点:海浜秀学院のシロイハル

今回挙げた12作のうち、一番好きな漫画は「僕の心のヤバイやつ」です。

一話読むごとに感情が振り子みたいに揺り動かされる、ラブコメ漫画のある種の究極系の一つだと言えましょう。

このnoteでは一話ごとに感想記事を書いているので、気になる方は読者がどういう揺り動かされ方をしているのか見てみて下さい。

・総まとめ

……というわけで、結果は以下の通り。

ギャグ漫画大賞……ロロッロ!

下ネタ漫画大賞……海浜秀学院のシロイハル

ラブコメ漫画大賞……僕の心のヤバイやつ

SF漫画大賞……シメジシミュレーション

ストーリー大賞……ひぐらしのなく頃に 業

デザイン大賞……破壊神マグちゃん

キャラクター大賞……戌井うみこ(ロロッロ!)

最優秀賞……僕の心のヤバイやつ

という感じになりました。

選定楽しいです。やってみて良かったです。

何度も言いますがこの選定は独断と偏見によるものなので、好み重視である事をご了承下さい。

この記事を見て気になった漫画があれば、ぜひとも読んでみてください。

よろしくお願いいたします。

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