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12月16日は電話の日

1890年のこの日、東京-横浜間で日本初の電話事業が開始されたそうです。

電話なんて近代的なものだと思っていましたが、130年も前からあるんですね。料理や武器なんかと違って、電気系の機器は理論的なハードルが高いので、歴史的な観点においてもいまいち不透明で、ぴんときません。いつか勉強しなければならないとは思うのですが、面倒なのでしません。

さて電話とは言うまでもなく、遠く離れた相手と会話ができるものです。ビデオ通話は例外として、声だけの会話になるのが特徴的です。

これって結構難しいですよね。あらかじめ話の縦軸がある程度掴めているのなら問題無いのですが、雑談や特に目的も無い通話なんかの場合、妙な話憎さがあります。話を切り出そうと口を開くと、相手側と同時に喋り出してしまったり、顔色を窺う事が出来ないためか、軽口で相手を傷つけてしまったり……

普段顔を合わせて目を見て話をしている時、自分で思っているよりもずっと視覚情報に頼っている事に気づかされます。目は口程に物を言うというのは本当ですね。

でも姿が見えない分、苦手な相手とのお話はいくらか気が楽です。嫌いな相手の時は、普段妄想までに留めておいている失礼千万なポーズをしたり、舌を突き出してやると楽しいです。あちらもこちらの姿が見えていないのですから、何をやっても許されるのです。

ミステリーものだと、姿が見えない事を利用していろいろなどんでん返しをしてくるのが面白いです。そういうのすごく好きなので、オススメの小説を挙げます。

乙一の短編集「失はれる物語」に収録されている「Calling You」というお話は、電話を舞台装置に使用した心の踊る物語です。いろいろとネタバレを避けるため詳細は語りませんが、感動系のやつです。乙一はミステリもホラーも感動もクオリティーが高いのでずるいと思います。大好きです。

なおこの短編集には、「しあわせは子猫のかたち」も収録されています。「わたモテ」でまこっちが泣いてた漫画のモデルと思しき物語です。こちらも本当に面白いのでオススメします。

そういうわけで、明日は電話の日。たまには遠くの知人友人と通話してみましょう。

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