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西尾維新「人類最強の熱愛」『人類最強の純愛』その12 ステルスリアクション・エクストラ129

(ステルスリアクションとは、見えないリアクションである。表向き別の事を表現しているように見せながら、同時に、特定の何かに対するリアクションとしても意図された、そのような表現方法なのだ)

(ご注意・本稿では西尾維新「人類最強の熱愛」『人類最強の純愛』のネタバレを含みます。閲覧の際にはあらかじめご了承ください。表紙画像と本文は一切関係ありません。また、登場人物や組織の実名は伏せられている場合があります。そして、明かしづらい内容は不明瞭な表現となっている場合があります)

前回はこちら(関連リンクは末尾を参照)。

また本稿においては「西尾・忍殺」を重要な関連資料として参考して頂きたい。


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・あたしのしたいようにできる

今のところ誰かの許可を得なきゃいけないような状況じゃないからねぇ。フリーハンドだから出来る事もあるし。


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・世界を終わらせるスイッチ
・押しても損しかしない
・それでも押す?

周りから見たら理解できない事も当事者の事情心情次第で主観的には唯一の選択肢になり得るんだよねぇ(西尾さんもそういうキャラ描いてこなかったっけ?)。

だからベータロンが損しかしなくても欲しい自己像に反するからって理由で消去法で選ばれるような状況はあったんじゃないかなぁ。


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・強力な力の、その効果を知りたい

いちいち試さなきゃ不安になるなんて事は僕はないんだけど、他人の反応や評価は知りたい。どう思われているのかとか、修正の指針を決めるヒントになりそうなものとか。


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・野生の虎が借りてきた猫に

こんな変わり方した覚えないんだけど、ベータロンがこんな有様だったのかなぁ。でなきゃ歴史寓話(戦中→戦後)か。


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・重要な決断を次世代に任せる
・決断を委ねられた側

無責任に放り投げるのか、結果その方が適切、という事なのか。どちらにしてもお鉢が回ってくる側っていうのは苦労を背負わさせるもんで。ほっぽり投げるつもりもないしなー。


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・お前のほうがよっぽど、人類を滅ぼしかねない災厄
・若手の危険人物

えー、大した事ないってダイジョブダイジョブ。意外ときちんと適応するもんだよクリエイターは。むしろ多少状況をかき回してみた方が色々出てきて良くない?

そりゃあまあ、予想はつかなくなっていくかもしれないけどさ、そんな事まで怖がっててどうすんのよ。


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・作ったものを守って、親友と対立することは、実際は辛かったのかも

人情があるなら辛いに決まってるケース。と言って作ったものをないがしろにもしたくないっていうのなら、そりゃ典型的な板挟みで、珍しくもないんだけれど軽々しい訳でもないってのがねぇ。

何かしら救いが欲しいところ。


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・もう一人についてはまったくわからん
・なんだったんだ、あいつは?
・何をしたかったんだろう……

これはどっちに向けての言葉と取ればいいのか迷うねえ。ベータロンだとしてももう今回ちょっと書いちゃったし、アクチュアリティも失ってるし、詳細を記するモチベーションも特になく、僕自身の事だとしても散々書いてきたしなぁ、という具合(それ言っちゃおしまい、って感じあるねこれ。SREだと)。


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・内容はともかく、文章だけ読んでると、結構この人、まともだったんじゃねーのか、と思わされたりもする

これもまたどっちとも取りづらいというか、中身棚上げにしちゃうとそれなりに整った書き方してるかどうかくらいしか残らないんじゃないの、判断基準が。

字義通りに取り過ぎだとは思うけど敢えて言えば、意味的な一貫性なく整頓された言語運用って可能だからねぇ(こういうのを信じちゃうと色々まともでなくなるっぽい)。


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・見せ場を人に譲ることに、あんまり抵抗がなくなってる

別にそんな事ないんだけどね、僕は。自分の見せ場はちゃんと作るし、その時にトチらないようにしっかり準備して見せたいものを見せたい演出で見せる気でいるので。

やりたい事をやれるようにするのに準備がかかり過ぎてるのはある。でもその前に(十分に見えても)中途半端な見せ場を作っちゃうと結局到達が遅くなる、って判断。




(続く)

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関連リンク

西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話

西尾維新篇

第1話「ゼロ年代の終わりに」(約1,600文字)

第2話「西尾維新からの応答」(約3,200文字)

ニンジャスレイヤー篇

第5話「『ニンジャスレイヤー』をオマージュする西尾維新」(約2,600文字)

策謀篇

第6話「過渡期の人」(約1,900文字)

第7話「茶番の始まり」(約1,800文字)

第8話「違和感の塊のような」(約2,100文字)

第9話「地雷と第二次性徴」(約2,200文字)

第10話「アメリカンなジェスチャー」(約3,500文字)

第11話「俺に合わせろ」(約2,900文字)

第12話「物語の終わり」(約1,800文字)

第13話「閉じろ、その地獄の釜の蓋を」(約3,200文字)

昇華篇

第14話「『天狗の国へ連れてゆく』」(約1,700文字)

批評篇

第15話「『どうだ ピンク色の光が見えてきたか?』」(約2,300文字)

第16話「『やめろ!俺の頭から出て行きやがれ!狂気め!』」(約2,800文字)

第17話「『消えろ』‘彼を呼ぶのだ!’『消えてくれ』」(約2,400文字)

第19話「『俺は向こう側に、天狗の国に行かなきゃならねえ』」(約3,400文字)

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#批評 #コラム #ステルスリアクション #小説 #西尾維新

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