好きな飲食店の共通項

「味」「店主の人柄」「それなりのボリューム」、それらトータルでの「満足度」

「満足度」を「コストパフォーマンス」と表現してしまうと、どうにも価格が原価と比べて安いとかそういう話に落ちてしまいがちだ。そうではない。価格がどうあれ、トータルの満足度が低ければ「高いな」と思うし、満足度に比べてこの値段!?安!!!と声に出そうなところもある。出てるときもある。

自分が好きで通っている店は、たいてい同業他店のことをよく知っているし、食材について研究熱心なことが多い。名が知られた店に通うために、店を一定期間休んでまで食べ歩きするところもあれば、焼酎の買い付けのために車を出して九州まで足をのばし、ありったけ買い込んでくるところもある。

店側が客に序列をつけることは、多分どこでもしている。通っている頻度なのか、有名になる前から定期的に通っているのか、お金を落としているか、そのお金は自腹なのか連れが払っているのか、他のひとに紹介して連れてきてくれているか、どこまで味をわかっているのか。店主と話していると、思ったより様々な要素で、客も「見られている」と感じる。ただ、いけすかない店は、そうした「差をつけたい」客を上げるのではなく、他の客を下げる方向でサービスに差をつける。それはサービスではなく雑な手抜きでしかない。

好きにならずにいられない店は「せっかくうちに足を運んでくれたのだから」がっかりさせてはいけない、という動機が見える。むやみな臨時休業はしない、早すぎる売り切れ閉店はしない、そういうところだ。

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