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百物語15話目「もうひとつの手」(実話怪談)

これは我が娘、むっちゃんの話だ。

以下の話とかに出てきた子ね。

むっちゃんがひとりで風呂に入り、頭を洗っていた。

すると頭皮に触れてくる、もうひとつの手がある。

髪を洗うのも面倒なほど、大変に疲れていたむっちゃんは、

「お、洗ってくれるのかな?」

と、ちょっと嬉しかったそうだ。

が、手はすぅっと引いていく。

「ええ! やめんの!?」

たぶん、幽霊さえも使おうとしたことに呆れられたんだ。

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