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百物語91話目「火事で燃えた遺影」(実話怪談)

去年のクリスマス会、プレゼント交換会もあるというので、いそいそとプレゼントを買って行きつけの店へと向かった。

参加者は少なくともあとひとりはいるはずだったのに、時間になっても来ない。

これは!私と店長とふたりでチーズフォンデュ鍋っすか!

店長とふたりでプレゼント交換っすか!

面白い!!

と思っていたら、無事にその後、ふたり参加者が来まして、総勢4人でのクリスマス会となり、プレゼント交換会もできました。

チーズフォンデュすると、白ワインが強すぎて、みんなが寝てしまい、酒に酔わない(だが苦くて普段飲まない)私だけが元気で、

「あ、これ、ホラー映画でひとり死ぬやつだ」

状態でした。

で、これは、そこで採集した話。

彼女は数年前に父親を亡くしていました。

それで、遺品にと免許書を財布に入れて持ち歩いていたそうです。

ところが、一年も経たずに、家が全焼。

すべて焼け落ちてしまいます。

そのため、父親の遺影も焼け、写真も焼けとなり困っていた矢先のこと。

友達とスーパーに買い物に行ったときに、

「何か落ちてるよ」

と言われ、振り返ります。

すると床に父親の免許書が落ちているではないですか。

まだ財布はバックの中、とても外に落ちる状態ではありません。

「どうして……?

あ、そっか。遺影にはこれを使えってことなのね」

そう気づいた彼女は、早速免許書の写真を伸ばして、遺影にしました。

不思議なこともあるものだなあと、チーズフォンデュをつまんでいたクリスマスなのでした。

新年も怪談新年会参加しましたけど、私はクリスマスも怪談まみれさ!

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