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百物語47話目「皆既日食と銅鏡」(実話怪談)

覚えているだろうか?

数年前、皆既日食が日本でも見ることができるというので、大変なフィーバーとなった。

なんとそのとき、私は上海にまで一家で皆既日食を見に行ったのだ。

当日は朝から大雨だったので、そのものは残念ながら見られなかった。ただ、あっという間に山の向こうから夜がきて、雲の隙間から星が輝くさまは見ることができたのだ。

急激な温度低下、逆巻く冷たい風。

太陽が隠れるんだから、気象条件としては当然っちゃあ、当然の成り行き。気象予報の学校に行ってた身としても納得の変化で、めっちゃ興奮した。

さて、これはその帰国後、友達が教えてくれた銅鏡の真実。

彼女は糸島に住んでるんだけど、糸島には平原古墳という銅鏡がたくさん出た古墳がある。一説には天皇家が持っている三種の神器の八咫鏡の原型とも言われ、国宝指定もされてるよ!

あんまり出土品が凄いから、卑弥呼の墓ではないかと言われている。それほどたくさんの鏡が出た。でもほとんどが割れてたの。

で、友達が言うには、

「銅鏡は年月で割れたんじゃないよ。最初から割れてたんだよ」

聞けば、卑弥呼かはわからないけれど、首長であり巫女である女性が、何枚も何枚も銅鏡を叩きつけて割る姿が見えるのだそうだ。

「なぜ、止まらない。どうして!」

と、言いながら、銅鏡は割られていった。

なぜなら、皆既日食が止まらないから。

彼女は皆既日食を止めることを期待されている立場だったのだ。けれど、天体現象ですから、止まるわけもなく……。

皆既日食を止められなかった彼女は立場を追われる。

というイメージが見えるのだそうだ。

卑弥呼の時代、実際、皆既日食が起きたという記録がある。

そのため天照大神の天岩戸隠れが日食を示したものであり、天照大神イコール卑弥呼説もあるんだけどね。

銅鏡と皆既日食って、そんな関係があるんだあと、なぜか納得した私だった。

ただし私は天岩戸隠れは火山の冬説を取ってます。くわしくはこちらの記事。

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