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百物語5話目「井戸」(実話怪談)

これは今、住んでる場所近くでの話。

私の家は海から5分くらいのところある。

ある日――。

近所の人が釣りから帰ってきて高熱を出し、何日も熱が下がらない。医者も原因がわからないと言う。

それで拝み屋さんを呼んできた。

当時中学校の近くに拝み屋さんがいるのは知ってたから、たぶんそこの人だろう。

「あなた、井戸の上に何かを置いたでしょ?」

言われて、高熱を出した人は、釣りの餌を井戸の蓋の上に置いたのを思い出した。

「それで井戸に住む龍神様が怒ってる」

慌てて家族が餌をどかしに行き、龍神様に謝ると高熱はみるみる下がっていったそうだ。

「やっぱり井戸はねえ」

と、PTAのママ友と話した。

※「超」怖い話「彼岸都市」に採話されたものを、私の体験なので、実際のところで書いております。

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