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百物語83話目「だ~れ~」(実話怪談)

私の電子書籍「帰りゃんせ」の読書会が浅草橋であった話は、前に書きましたが、

このときにも、いくつか怪談を収集しておりました。

参加者のひとりの男性が、学生の頃に廃屋探検をしたことがあるそうです。どう見ても和風な作りのその廃屋の一室を通ったとき、視線を感じて振り返ると、和室には不似合いなくらいの大きな洋画が飾られていました。

その洋画に描かれていたのは、恐ろしいほど痩せて、目ばかりがぎょろぎょろしている女の人。視線が合った途端、廃屋から逃げ出したんですが、とても怖かった洋画だそうで。

幽霊が出たというわけではないけれど、不気味です。はたして、本当に絵だったのか?

その廃屋も、いまや壊されてなくなってしまったというので残念です。

そして、もうひとつはノベルジャム編集人のひとり波野さんから聞いた話。

波野さんが学校のキャンプに行ったときのことです。

夜中、みんなで雑魚寝している部屋で寝ていると、金縛りにあいます。

すると、部屋に入ってくる女の気配。確実に生きてる人間のものではありません。

波野さんは布団の中、必死で寝たふりをして震えていました。

なぜなら、その女の幽霊が

「だ~れ~、だ~れ~」

と、低く呻くように言いながら、ひとりひとりの枕元を覗いていくからです。

誰というのは「寝ていない子は誰?」と起きてる子を探しているためのセリフのようだったとか。

それで、実は起きていた波野さんは死ぬ気でたぬき寝入りをキメたわけです。

おかげで、起きてることがバレずに済んだそうです。よかったよかった。

このお話を気に入ってもらえましたら、ぜひ、NovelJam作品「帰りゃんせ」を投げ銭代わりに買ってくれると喜ぶよ。私の書いた怪談物語です!!

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