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映画「SHE SAID シー・セッド その名を暴け」を観て

久しぶりに映画鑑賞について投稿します。


時期的にはだいぶずれた投稿ですが失礼します。

あらすじ(wikiより)

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』(シーセッド そのなをあばけ、She Said)は、2022年アメリカ合衆国伝記映画。監督はマリア・シュラーダー、出演はキャリー・マリガンゾーイ・カザンなど。製作総指揮にブラッド・ピットが参加。#MeToo運動が世界へ広がる大きなきっかけのひとつとなった、ニューヨーク・タイムズ紙による2017年の性暴力報道を描く[3]ハリウッドで大きな影響力を持っていた映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの何十年にもわたる性暴力事件を2人の女性記者が追いかけ、ワインスタイン側からの激しい攻撃をはねのけて記事の公開へ至る姿が描かれる[4][5][6]

感想

「キャリーマリガンが素晴らしかった」など演技や撮影など映画的なこともいろいろ論点はあるかと思いますが、そのあたりは省き気味で書きます。
一言でいえば、硬質なドキュメンタリーのような映画だなと感じました。
体感の温度感でいえば、ジャンルは全然違いますが2015年公開映画「ボーダーライン」みたいな。


ボーダーラインはメキシコカルテルを題材とした非情な殺しが続くドラッグウォーを描いた映画でしたが、同じような冷たさをこの映画からも感じました。

背筋の凍りつく戦い


主人公がNYタイムスの記者で相手も武装した犯罪者ではないため、基本的にその攻防は電話やテキスト、対面での話し合いによります。
ビジネスでデスクワークをした人ならなんとなく感覚がわかるかなと思いますが、頭の良い人が法律を介して自分の理不尽な主張を通そうとする姿には、怒鳴ったり殴り合ったりするより怖さを感じます。
電話越しにワインスタインと話し合うシーンがありましたが、怒りがひしひしと伝わってきて仕事でヤバいクライアントにキレられたり恫喝されたことを思い出してました。
ホント下手なホラーよりも怖いです。

司法制度の欠缺

ワインスタインは被害者の女性たちと過去のハラスメントや虐待の主張を話題にすることを禁じるNDA(秘密保持契約)を結び、逆らえないようにしていたようでした。
「法律は弱い者の味方では無く知っている者の味方」という諺(?)がありますが、本来弱者を守るための法律が、犯罪者が擁護されてしまう(優秀な弁護士を味方につけることによって。そしてそれには多額の金が必要。つまり金さえあれば何とでもなるという資本主義における成功者の悪い例とも言える)ことに対する問題意識を改めて問われたと思いました。
自分も税法という法律を扱う仕事をしているので、法律自体のあり方「こうなってあるべきだ」という理想像のように現実は上手くいかないことは理解してますが、歯がゆさを感じました。

実体験の話(身近にいたワインスタイン)


自分は中規模の税理士法人に勤務していましたが、転職してきて、同僚などから「代表の秘書がしょっちゅう変わっている」という話を耳にしました(大体長くて1年、早いと2~3か月で退職する)。代表は年収1億円とか噂されているくらいの成功者(実際の年収は知りませんが)で、高級店で有名なビジネスマンと会食している光景をしょっちゅうSNSでアップしている人でした。
秘書がしょっちゅう変わることについては「なんでそんなにコロコロ変わってたんだろ?まあ、代表は成功者だしハードワークについていけないのかな?」と思ってました。
最初は噂だけで知っていたのですが、それからすぐにそのことが本当だということがわかります。
自分が転職したのと同じタイミングで新卒入社した秘書の子がいました。
某大学のミスコンで優勝した見た目も可愛い子でしたが、いつも笑顔で、すごく親しみやすくて、性格もいい子でした。
それから1年程経って突然失踪しました(ある日を境に突然出勤しなくなったた。)。。
当時はなんでそんな突然辞めたのか事情を知りませんでしたが、噂では「レイプされたのでは?」という話を聞くようになりました。
その後になって、当時の事情を知る元同僚になぜ辞めたのか聞いてみたところ「代表にホテルに連れ込まれそうになったから」とのことでした。
ようやく謎が解けました。
自分は当時まだ勤続年数も浅かったので、歴が長くて事情を知っている連中から聞けなかっただけで、知っている人もそれなりに社内にはいたようです(知ってて黙っている。)。
振り返ると今まで辞めていった秘書の子たちも仕事が厳しくて辞めたんじゃなくて、同じような被害に遭ってきたのでは?という疑念がわきました。
そこからは、触らぬ神に祟りなし(というか証言してくれる子も辞めていたので何も出来なかったので)で、ひっそりと自分も退職し、その税理士法人とは別れを告げました。

日本の芸能界での性被害

日本の芸能界でも最近になって明るみに出始めましたね。
長渕剛やダウンタウンのまっちゃん、園子温とか(政治の目くらまし(ショック・ドクトリン)に使われているような説もありますが、それはいったん置いておきます。)。
自分が、昔(15年以上前)まだ音楽をやっていた頃、清掃のアルバイトをしていたのですが、一緒に働いていた人の中に、お笑い芸人の卵が混ざっていて、えげつない芸人の乱交パーティの話を聞かせてくれました(ちょっとここでは書けない内容です。)。
女性ではないですが、ジャニーズも性搾取していましたね。
こんなのがまかり通っている芸能界、反社とあまり変わらないですね。

声を上げた被害者に賞賛。そして世界は変えられる(日本も変えられる)


黙って生きていれば平和に生きられる中、自分の過去と向きあい、被害者をこれ以上出さないためにも勇気ある告発をした被害者女性たちに敬意を表したいと感じました。
チュニジアでのジャスミン革命を発端としたアラブの春にもみられるようにSNSで世界を変えられる時代になってきています。
日本でも、失われた30年といわれるように、自民党による圧政が国民の生活を圧迫し続けてきました。
自民党議員による裏金がまかり通っており、法律を違反している(違法行為を行っている)人間は処罰されるはずなのに、何もされない。
法治国家としての危機が迫っている事件が表沙汰になっています。
これから改憲に向けて岸田政権が益々動きを強めていこうとしています。
そんなことになれば日本国民の平和な暮らしは二度と戻ってこないかもしれません。
恥ずかしながら政治には関心があると言われるような人生を送ってこなかった自分ですが、主権者・納税者としての自覚を持ち、正しい政治が行われるよう行動を起こし続けたいと思います。

最後に


若干、映画の感想と脱線してしまったかもしれませんが、最後までお読み頂きありがとうございました。


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