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カブトムシを鳥かごで飼う

我が家では毎年カブトムシの幼虫を育てています。秋ぐらいに幼虫を採りに行くこともあれば、その年の夏に産んだ卵が孵って育っていくこともあります。だいたい両方の幼虫が混ざっていることが多いです。

両方混ざっている方が、成虫になって交尾する時の遺伝子の多様性に安心感があります。昆虫はそれほど関係ないとも聞きますが。

多い時には200匹ぐらい飼っていました。人が入れるぐらいのコンテナ2つに100匹ずつ入れてましたが、たくさん飼うと成虫が小さくなる事がわかったので、最近は数十匹ぐらいにしています。

幼虫時代にどれだけ大きくなれるかで、成虫の大きさが決まります。人間も、子供時代に小さな器で育てられると、大人になってから大きくなれない、みたいに感じたりもします。昆虫からも麻雀からも人生を学びます。

今年も数十匹ほど飼っています。ちょっと前は息子と一緒に公園に行って、幼虫掘りをしていたので、だいたい何匹がコンテナの中に入っているのか把握出来ていたのですが、息子が友達と勝手に採ってくることが多くなったので、正確な数は分からなくなりました。息子に聞くと数十匹ぐらいだそうです。

成虫になったカブトムシはしばらく飼育ケースで飼って、数日したら野に放ちます。夜中に飼育ケースの蓋を取っておくと、朝にはすべてのカブトムシがいなくなっています。私は大きな公園のすぐ近くに住んでいるので、たぶんそこに飛んでいっていると思われます。

数日とは言え、飼育ケースで飼うとカブトムシがかなり可哀想な状況になるんです。カブトムシは夜行性なので、夜になるとブーンと飛ぼうとします。でも飼育ケースは大きくても高さ30cmぐらいしかないので、すぐに蓋にぶつかって落ちます。カブトムシはそれを何度も繰り返します。それを見ていると、本当にいたたまれない気持ちになるんです。

同じ気持ちだった息子が、今年は「高さを稼ぎたい」と言いました。住んでいるところが郊外で、広い庭でもあれば、木枠を使って物置ぐらいのカブトムシ小屋を作りたいところですが、そんな環境でもないので既成品を組み合わせて作ることにしました。

今回は、屋外飼育をするので、底から水が抜けるプランターを1200円で買い、高さ90cmの大型の鳥かごを6000円で買いました。

シンプルに考えると、大きなプランターに、底を抜いた鳥かごを置くだけで良い気もするのですが、プランターと鳥かごの大きさが同じじゃないと、土に潜ったカブトムシが、かごの無いところから出てしまい、逃げてしまいます。なので、鳥かごとプランターの大きさを揃える事が大事でした。

大事、なんて言っても、Amazonで調べたら10分もかからずに両方見つかります。昆虫マットと共にすぐに注文しました。

そして、プランターと鳥かごが届きました。計算では、昆虫マットを入れたプランターの上に、底を抜いた鳥かごを置くだけのはずでした。鳥かごよりも、数センチだけ大きなプランターを買ったので、プランターの内側に鳥かごがスポッと入る計算です。

組み立て式の鳥かごを組み立て、まだ土を入れてないプランターの内側に入れようとしたら、入りませんでした。プランターの角が強めのアールになっていたからです。鳥かごの角が、プランターの角のアールにぶつかってしまうんです。

カラオケボックスを作ったのに、間口が狭くてカラオケ機器が入れられなかった、荒井注さんのカラオケボックス事件を思い出しましたが、それに比べたら可愛いものです。

仕方がないので、プランターと鳥かごをアルミ線で繋ぐことにしました。少し隙間が出来、若干の手作り感、無理矢理感は出てしまいましたが、問題なくカブトムシが飼えるケースが完成しました。

本当は全部息子にやらせるつもりだったのですが、日中にすべての材料が届いてしまい、いてもたってもいられなくなり、「親」が作ってしまったという次第であります。夏休みの工作を親が作っちゃった感じと言いますか、読書感想文を親が書いちゃった感じと言いますか。

むしろ、「子供が作りたいって言うから」というのは建前で、私がいつかやってみたいと思っていたことを、たまたま息子からプレゼンされたというのが実情かと思います。

息子とは生き物関連での意思疎通がかなり密接にされているので、「これを自主プレしたら、父ちゃん乗るかもな。」という目算が息子にあった可能性も否めません。

同じ生き物でも、娘は哺乳類が好きでハムスターを飼っていますが、私は爬虫類以下の生き物が好きなので、ハムスターはかなり他人事な感じです。なぜ爬虫類以下が好きなのか分かりませんが、子供の頃からそうでした。だから動物図鑑や鳥類図鑑はずっと新品同様でした。昆虫図鑑や魚図鑑はボロボロになるのにです。

そして、これが完成したカブトムシケースです。中に入れている枝はまだ仮で、後日、息子がしっかりした枝を拾ってくる事になっています。

いてもたってもいられないですが。


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