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noteと映像

私はnoteを始めた時に「長文を書く練習になればいいな」ぐらいの気持ちで書き始めました。mixiとかライブドアブログとかで長文を書いていた時期もあったのですが、仕事について書くと「クライアントに怒られる」みたいな風潮になってきたので、長文を書くのを辞め、Twitterに行きました。

しばらくTwitterをやっていたのですが、思ったことを簡潔にまとめて伝えるクセが付いてしまい、俳句や短歌の様な、シンプルに表現しつつ行間を読ませる様式美を求めている自分に気づきました。それで、長文を書くリハビリとしてnoteを書くことにしました。

noteはあくまでも文章の場なんだなと思っていたところ「noteとテレビ東京が資本業務提携」というニュースが飛び込んできました。私はnoteを文章の場だと思っていたので、心がザワザワしました。もちろん良い意味で。

頭の中の、普段使って無いところに血液が流れていく感じがしました。

「noteと映像」って、映像を仕事としている私も考えたことがなかったので、本当に不意を打たれた感じがしました。「アイスクリームの天ぷら」みたいな感じと言いますか。「ビーフステーキのラズベリーソースがけ」と言いますか。「豚バラをコーラで煮る」みたいな感じと言いますか。「え!それありなんだ!」という感じと言いますか。例えが多くてすみません。

「何が出来る?何が出来る?何が出来る?」と脳が動き始めました。いやいや、私に何かオファーがあったわけじゃないんですけどね。

でも、noteで書かれた小説をドラマ化するとかだったら、今までにもあったブログのドラマ化、映画化と同じなので、何か別の面白いやり方がある気がしています。「印鑑だったものが顔認証になった感じ」と言いますか。「ドローンが一気に広まった感じ」と言いますか。「缶酎ハイの主流が9%になった感じ」と言いますか。例えが多くてすみません。

かと言って、私に何か妙案があるかと言うと、具体的に何かがあるわけではありません。とにかく「noteと映像」が結びついたことに、衝撃を受けたわけです。私が住んでいる「映像村」から離れたところに「note村」があると思っていたので、「note村と映像村が合併する驚き」と言いますか。「そこ、仲良かったんだ!」と言いますか。「そこ、付き合ってたの?」と言いますか。「そこ、親戚だったの?」と言いますか。例えが多くてすみません。

今回の投稿は「noteとテレビ東京の業務提携に対して私からの提言」ではありません。「マジか!」を長文にしているだけです。ひと言で表すと「!」です。

最近、映像を作っている人たちから「このままじゃダメなんだ」という声をたくさん聞きます。いろんな意味で、ものすごく古いシステムの中で、私たちは働いています。それを変えようと動いている人たちもたくさんいます。

私は去年、長編映画を作ったことで、映画業界の内側を見る機会が増えてきました。映画と言うと華々しくて、最先端を行っている様に見えますが、内側を見てみると、動力は「蒸気機関」で動いている様な感じがしています。いや、「人力」と言ってもいいかもしれません。

理不尽な習慣がたくさん残っていて、それを改善しようと動くと「干される」みたいな雰囲気も感じます。「村」が小さすぎるんでしょうね。映画だけじゃなく、映像業界全体の習慣が前近代的なのは、間違いありません。映画業界を例に出しましたが、私が普段仕事をしている映像業界だって大差ありません。

出資者が偉く「出資者の下で働くオマエらが権利主張するな」というのがデフォルトです。そう言えば最近は「権利放棄しろ」という話ばっかりです。食品みたいに、トレーサビリティを導入して、「誰が作ったかわからないコンテンツは買えません」という風にでもなってくれないかと思います。映像業界にもCSRを導入する感じと言いますか。スタッフやキャストを奴隷の様に働かせて作った作品だとわかったら、面白い作品でも観客は笑えないし、泣けないですから。

あ、話は大きくズレてしまいましたが、「noteと映像」という組み合わせに、すごく可能性というか希望を感じたんです。大袈裟に言うと、古い風習をブチ壊してくれないかなと思ったんです。何よりも、noteの中にはインテリジェンスを感じさせる書き手の方がたくさんいて、「芸能人だから有名」という価値観にも侵略されてないですから。

私が言うのもなんですけど、映像業界はまだまだ「野蛮」な感じがするんです。論理的じゃないんです。知的じゃないんです。土下座なんです。「農耕」ではなく「狩り」なんです。常にパワープレイなんです。拳なんです。

映像の「野蛮」とnoteの「インテリジェンス」が化学反応を起こして、映像業界が知的になるといいなと思ってます。まさかnoteが野蛮に侵略されて、「野蛮化」してしまうことは無いと思いますので。

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平林勇

映画監督・演出家。短編映画が、カンヌ、ベルリン、ベネチア、ロカルノ、サンダンスなどで上映。2019年、初の長編映画『Shell and Joint』が、モスクワ国際映画祭・ロッテルダム国際映画祭にて上映。http://www.hirabayashiisamu.com

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