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プールに行って100回目

今日、去年の11月下旬から始めた水泳が、100回目になりました。3日に1回プールに行って泳いでいるペースになります。

これは私の中の人生にとってかなり事件なんです。

私は三日坊主どころか半日で「その意義」を考えてやめてしまうタイプなんです。子供の頃からそうでした。小学校、中学校と、授業の予習をして行った事は一度もありませんし、復習もしませんでした。テスト勉強や受験勉強以外、勉強はしませんでした。なぜなら、続かないからです。意義を考えてしまうんです。

テストでいい点を取れば良いんだろ。受験に受かれば良いんだろ。という姿勢でした。私はテスト勉強ではものすごい集中力を発揮して、教科書をまるごと暗記してしまうので、中学の時は、学年で1〜5位ぐらいでした。結果が出たので、そのやり方を正当化してしまっていました。

ずっと、コツコツやる事が出来なかったんです。

ダイエットなんて何度挫折したことか。私はある時、「一生続かないんだったらダイエットなんてしない方がいい」という境地になりました。周りにダイエットとリバウンドを繰り返している人たたくさんいたからです。そういう失敗例も、私を正当化しました。

英語の勉強もそうです。私は20年ぐらいかけて英語をなんとかしようとしてきました。買った本を並べたら2メートルぐらいになると思います。その2メートルのうち、読んだ英語の本は1割ぐらいですかね。買ったことで、その本の内容が自分のチカラになったと勘違いしちゃったんでしょうね。ロゼッタストーンも買って、1週間ぐらいはやりましたかね。

結局、何をやってもダメなんです。続かないからです。ですが、世の中のほとんどの事は、続けることで手に入れられるんですよね。

この年になるとしみじみと分かります。「継続は力なり」とは、人生で成功するための、ほとんど「答え」なんじゃないかと。

続ければかなり高い確率で成功すると思います。そして、多くの人が続けられないから、手に入れられないんです。成功できないんです。英会話やダイエットが簡単に手に入るんだったら、ビジネスとしてこんなに大きくなるはずがありません。

そんな私が、プールに100回行ったんです。これは事件です。

プールに行ったら500メートル泳ぐことにしています。プールに行き始めた頃、500メートルは途方もなく長い距離に感じました。50メートル泳いだらゼーハーしてしまうので、すぐに水中ウォーキングに切り替えて息を整えます。50m泳ぐ、100m歩く、休む、50m泳ぐ、100m歩く、休む、みたいな風にして500メートル泳いでいました。

午前中に泳いで地下鉄で仕事に向かう時、あまりの疲労度で気を失ったこともあります。血の気が引く感じと言いますか。全身の疲労を回復させるために、脳に行く血が足りなくなったのかもしれません。

それでもプールに行った後は血の巡りが良くなるからなのか、ものすごい「多幸感」を感じました。「わ〜!幸せだな〜!気持ちいいな〜!」という気分になりました。どういう作用かわかりませんが、気持ちを安定させる物質であるセロトニンが増えたのかもしれません。

私が水泳を始めた初期に挫折ぜずに続いたのは、この多幸感のおかげも大きいと思います。悪い言い方をすると「シャブ中」になったから続いたんだと思います。ものすごい疲れるのに、気持ち良くなるんです。

そうこうしているうちに、徐々に体力は付いていくもので、今では500メートルを休み無しでサッと泳いで上がってきてしまいます。トータルで13〜15分ぐらいですかね。有酸素運動で脂肪を燃焼するためには20分以上必要と言われますから痩せないはずです。多少引き締まったのかもしれませんが。そして、多幸感はもうほとんどありません。

でも良いんです。私が泳いでいる目的は、心肺機能を鍛えて体力をつけることなので。

基礎体力が付くと仕事がすごく楽になります。当たり前の事を言いますけど、体力的にキツくないからです。歳を取ると体力が落ちて疲れやすいと言いますが、歳を取ると運動をしてないから疲れるだけなんじゃないかと思います。

水泳をコツコツと継続することで、良いことがたくさんありました。それもたかだか1年弱です。「定期的」って字面は地味ですけど、ものすごいチカラを発揮すると思います。

ちょっと話は変わりますが、「定期的」で言いますと、私は定期的に病院に通っています。生活習慣病のチェックで内科に、心のチェックでメンタルクリニックに、一生入れ歯をしないように歯医者にです。内科に行っても「異常なしですね」で終わって帰ってきます。メンタルクリニックでも「良いですね」と言われて帰ってきます。歯医者では「日頃のブラッシングが完璧ですね」と褒められて帰ってきます。そして、1年に1回の人間ドックに行ったら「酒を控えてください」と言われて帰ってきます。

何もなくても、定期的に「大丈夫」ということを確認するだけで、精神的な安定はかなりはかれる気がしています。

そして、病院に定期的に通えるのは、予約をしてしまうからです。自分の作品制作はズルズルと完成させられないのに、締切がある仕事だとキッチリ守る、という性質を利用しています。

プールにコツコツと通うことが出来た今、もう一度コツコツやってみようと思って始めたことがあります。まだまだ始めたばかりなので、プールみたいに100回目とかそういう区切りのいい時に、何をやっているのか書いてみようと思います。SNSの時代では有言実行が主流ですが、古風に不言実行で行ってみようかと。

そして、いまだに失敗ばかりしているのは酒のコントロールですね。一度「家では酒を飲まない」と決めたのですが、今日も飲みましたね。実はこれ、プールに行き始めた事の副作用なんです。「泳いだんだから酒ぐらい飲んでイイよな」と思ってしまってるんです。人間てやつはまったく。

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