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A380でパリに行ってきた航空ファン

10日間ぐらいフランスのパリに行って撮影をして来ました。日本からはクライアントを入れて8人での渡仏です。

今は飛行機代も高いので、絶対にロストバゲージしてはいけない機材や撮影で使う物を運ぶスタッフは直行便で行き、残りのスタッフは安い乗継便で行くことになりました。私は大事なものを運んでない組なので、ドバイ経由でパリに行くことになったのです。

でも、パリに行く日が迫るにつれてエールフランスの直行便がどんどん安くなりました。エールフランスがストライキを予告していたからなのか分かりませんが、JALのエコノミークラスでの往復直行便が40万円以上したのに、エールフランスは16万円代にまでなりました。謎です。

結局、経由便よりも直行便の方が安くなりましたが、ドバイ経由のエミレーツ航空にキャンセル代を払うほどでもなかったので、予定通りドバイ経由で行ったのです。航空ファンの私としては、ドバイ経由で行くと往復で計4回もA380に乗れるので、結果的に良かったんですが。A380というのは2階建てのジャンボジェット機です。

飛行機は後ろの座席ほど揺れるんですが、試しに一番うしろの座席にしてみたんです。特にA380は巨大なので一番うしろはどのぐらい揺れるのかと。「揺れを楽しむ」をコンセプトに一番うしろの席にしてみたものの、成田空港からドバイ空港までの間の80%ぐらいずっと揺れてました。コップを持ってないとこぼれてしまうぐらい揺れていました。

凄まじい巨大な乱気流がアジアを襲ってるなと思って、ドバイで降りた後に同行者に聞いてみたら「そうでした?」と言っていたので、凄まじい巨大な乱気流など無く、ただただ最後尾が揺れていたことが分かりました。でも、何かを迂回したんですよね。

コの字型にに迂回している

A380の垂直尾翼はかなり巨大ですからね。垂直尾翼のすぐ近くに座っていれば揺れるんでしょうね。全体の揺れを抑えるために揺れると言いますか。と言いつつ、揺れると言っても東海道新幹線の方が揺れますからね。東海道新幹線の中では揺れが激しくてパソコンで映像の編集は出来ませんが、飛行機の中では出来ます。その程度の揺れなんですが。

ドバイ行きのエコノミークラスは満席でした。成田空港からドバイ空港まで11時間半かかりました。普通にイラン上空を飛んでて驚きました。「イラン上空っていま緊迫してなかったっけ?」と思いましたけど。

ドバイ空港で3時間半乗り換え時間があり飛行機に乗り込みました。でも、飛行機がなかなか飛ぼうとしません。そうこうしているうちに雷雨になりました。もう雷雨の豪雨という感じです。飛行機の中で1時間待ったところでアナウンスがあり「あと1時間は飛ばない」とのことでした。結果的に3時間待って飛行機は飛びました。

あとになってニュースで知りましたが、その日は75年ぶりの異常豪雨で1年分の雨が1日で降ったとのことでした。基本的に欠航で4日とか5日とか空港で足止めされた人もいたとのことでした。スーツケースを取りに来て下さいというメールがいまだに来るんですよ。豪雨だったのは10日前だったのに。それにしても3時間待ちで飛べたのは奇跡としか思えません。

成田空港からドバイ空港まで11時間半乗っていたので、ドバイ空港からシャルル・ド・ゴール空港までの7時間半などあっという間に感じました。

そして、無事撮影を終え帰りの便に。

帰りは貯めていたマリオットポイントを使ってビジネスクラスにアップグレートしました。13万マリオットポイントを使ったんです。13万マリオットポイントはホテルで使おうとすると、マリオット系列のホテルに2〜3泊出来るぐらいの価値です。マリオット系列の高級なホテルだと1泊か1泊も出来ないぐらいの価値です。ざっくり言うと、宿泊で使うと13万円分の価値という感じです。

でも航空ファンである私は、A380のビジネスクラスに乗れるなら13万ポイントなど安いものなんです。予約してからしばらくはポイントでのアップグレードは不可と表示されていたので諦めていたんですが、日程が近づいたらアップグレード可になってました。私は航空ファンなので、毎日毎日エミレーツ航空のWebサイトをチェックしてましたからね。

ちなみに、現金でアップグレードすると往復90万円ぐらいでした。おい。最後まで成田空港からドバイ空港までの往路はアップグレード出来ませんでした。

シャルル・ド・ゴール空港ではラウンジに行く時間はありませんでしたが、私がビジネスクラスだったので同行者3人全員が優先的にチェックイン出来て良かったです。少しでも役に立たないと「おい!」と思われるからです。いや、すでに「おい!」と思われてるでしょうけど。

シャルル・ド・ゴール空港からは午前11時過ぎに出発だったので、気持ちがいいフライトでした。ビジネスクラスの席に座ってウェルカムシャンパンを飲んで、青空を見ながらスモークサーモンや牛肉のステーキを食べました。結果的にシャンパンと赤ワイン2杯を飲みました。

私は基本的に飛行機の中で映画は一切見ないんですが、1本だけ『逃げきれた夢』という日本映画を観ました。すごくいい映画で当たりでした。

映画を見ずに何をしているかというと、画面にはずっとマップが映っています。飛んでる場所や飛行スピードや飛行高度を見て楽しんでるんです。ずっと見てる訳ではありませんが、それが映ってるだけで楽しいんです。

ドバイに夜8時過ぎに着き、そこから深夜2時40分まで6時間半のトランジットです。

ラウンジに行ってみたら全然人がいませんでした。見たことのない料理がいろいろあって少しずつ食べてみました。シャンパンも置いてありモエをシャンパングラスではなく、普通のワイングラスになみなみ入れて飲みました。ほとんど人がいなかったのでそんな暴挙が出来たんですが。赤ワインもなみなみと入れて2皿目を食べました。

そうこうしていたら、怖ろしい程の睡魔が襲ってきたので、寝坊しないようにラウンジから出て搭乗ゲートに行きました。

予定時間通りに搭乗しましたが、私は最初の機内食を食べることなく、そそくさとフルフラットにしてマットレスを敷いて寝ました。一刻も早く眠りたかったからです。最初の機内食は寿司だったらしいんですが、起きてられませんでした。航空ファン失格です。

9時間のフライトのうち7時間ぐらい寝てしまいました。せっかくのビジネスクラスですがこれでいいんです。ビジネスクラスは医療費なのです。翌日から普通に仕事があるので、体の芯から疲労してはいけないのです。「ビジネス」とうたってるだけはあると思います。

「メディカルクラス」という名前で、機内食はエコノミークラスと同じだけどフルフラットに眠れるというクラスがあっても良い気がします。体力の消耗が桁違いですから。

着陸2時間前に和食の機内食を食べました。スズキの幽庵焼きと書いてありましたが、スズキよりも30倍は美味しいメロでした。メロはマゼランアイナメという深海魚で、かつては銀ムツといって売られてましたが、絶滅寸前まで減ってしまい超高級魚になってしまったんです。メロは生物としてはスズキ目で海外では「チリ・シーバス」と呼ばれているので、「スズキの幽庵焼き」で間違いではないんですが、日本のスズキとは食感も味も全然違います。

しばらくして成田空港に着き、航空ファンのヨーロッパ往復は終わったのです。

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