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写真のこと

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写真について考えていることをまとめてます。
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水の中。 19 を振り返る。

水の中。 19 を振り返る。

先日、シャワークライミングへ連れて行ってもらった。
まるで「もののけ姫」のような場所で。
目の前に広がる偉大な自然に感動しっぱなしだった。

たぶん始終ポカーンと口が開いていた。

初めて 3m くらいの高さから水に飛び込んだ。
水がとても澄んでいるので、底が見える。
底が見えるし、立っているので視点は 4.5m くらいだし。
踏み切るまでに 5 分くらい足踏みしていたと思う。

一度飛んでしまえ

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いつも凪、

いつも凪、

これは海。
湖ではない。
こんなに穏やかな海もあるんだなぁ。

鳥取の海はいつも波があって、
月のない夜でも、音と潮の香りで、
すぐそこに海があるんだな、と分かる。

とても静かで、いいところだなぁ、と思った。

たまに魚が跳ねると音がする。
こういう世界すき。

・・・

杉本博司さんの「海景」が好きだ。

熱海から小田原へ向かう列車が眼鏡トンネルを抜けると、目の醒めるような鋭利な水平線を持って

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暖かさを分けてもらった撮影のお話。

暖かさを分けてもらった撮影のお話。

昨日はこちらの記事で書いた依頼の撮影でした。

緊張した。
誰かの節目に立ち会う、というのは、何度経験しても緊張する。

緊張しすぎて胸の辺りが苦しく、頭がクラクラしていた。
ただ、緊張は伝染するので、平静を装う。
平静を装うのも仕事のうち。

こういう緊張は嫌いじゃない。

撮影を終えて、ご家族とおしゃべり。
お子さんたちは人懐こくて、ピアノを聴かせてくれたり、おやつを分けてくれたり、背比べした

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心地よい、適度さ

心地よい、適度さ

先日、こんな依頼があった。

サービスが多すぎて。
そこまで求めていないんです。
少ない枚数でも依頼を受けていただけますか?

過剰なサービス というのがあるけど、それを感じた。

普段 B2B で依頼を受けるとき、稼働時間を考慮して、最低枚数・最低価格を設定している。自走していくには、必要なことだと思っている。

ただ、今回は個人の方、お子さんの入学。

・家族での写真
・L 版のプリント
・1

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石を投げれば写真家に当たる

石を投げれば写真家に当たる

「石を投げれば写真家に当たる」

初めて聞いたのは 7 年前。
当時は身近に写真をしている人がいなかったし、カメラを持っている人もいなかったので全然ピンとこなかった。

ただ最近、これは言い得て妙だなぁ。と思う。
シャッターを切れば何かが写るカメラ。
性能が良くなって綺麗に撮れる写真。

いろんな人の写真を見るのは好きだ。
その中でも、その人の思想や哲学、問題意識、愛情、感情、目線、関係性、生

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昭和 30 年代の空気と、

昭和 30 年代の空気と、

この度、初めて旅人(ナビゲーター)として、ある写真家を追う、という経験をしました。

私が参加したのは 3 日間のロケとその前の数回の打ち合わせ。あとは、スタジオでの MA という作業を残すのみです。
事前の調査など、すごく大変だったろうということが、その数日だけでもわかり、3 日間のロケでもいろいろ考えさせられ、本当にいい機会をいただきました。

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戦後、昭和 30 年代、濃ゆい写真

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旅と恩送りと写真と

旅と恩送りと写真と

2016/08/14 の下書きを発見。投下。

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久しぶりにぶらぶら旅をした。
一人でこんなに自由に動いたのは 2, 3 年ぶりな気がする。もうそんなに月日が経っていたのかと少し驚く。
当初は美術館巡りと、自然のあるところへ行こう。位の心持ちで家を出たのだけど、嬉しい出会いや発見があった。旅先で、自分より若い子に何人か会って、少し昔のことを思い出していた。昔といってもここ 5 年くらい

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