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山口県宇部市での生活について

平井貴大です。
山口大学医学部医学科3年生で、株式会社Lognite代表取締役並びに株式会社UBE COL代表取締役を務めています。

医療や地域経済・振興、若者や学生などをテーマに情報発信するのを目的にnoteでの投稿を続けています。第1回に続いて、第2回の投稿は自己紹介です。山口大学に入学し、山口県宇部市に移り住んでからの1年余りを振り返ります。

想像以上にたくさんの方から「スキ」やフォローなど反応をいただきました。SNSで生まれるコミュニケーションに驚きました。有難うございました。

ここでの投稿活動をきっかけに、思いを共有できる皆様と事業や活動をともにできるようになりましたら幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。

山口大学医学部への入学について

NHKを退職してから約1年後の去年(2022年)4月、山口大学医学部に合格・入学しました。一部の国立大学医学部には「学士編入制度」が存在します。この制度では、医学部を除く学部を卒業することで与えられる学位「学士号」を取得していることが受験資格になっています。私はこの制度の中で合格し、入学しました。

入学してからの約半年間は、新しい環境に適応しようとする中であっという間に過ぎていきました。人体を構成する最小単位である細胞の働き方や種類などを学ぶミクロな視点と、医学の発展のために提供された献体と向き合う解剖実習などのマクロな視点から、知識を蓄えました。

宇部市での地域活性化について

夏季休暇を終え、医学部生活にも少しずつ慣れた私は、医学部の拠点「小串キャンパス」がある山口県宇部市での地域振興に携わろうと、「地域活性化」をテーマに掲げるイベントに参加するようになりました。

イベントをきっかけに、地域で学生と企業間のつながりを創出しようと取り組む山口大学工学部生の起業家や、彼らを支援する地元経営者との交流が生まれました。

一方、こうした交流の中で、私は医学部を取り巻く環境に違和感を抱くようになりました。医学部では、入学から卒業までのカリキュラムが決まっており、一緒に入学した同級生と常に同じ講義を受ける制度設計がとられています。「シラバス」と呼ばれる授業計画書をめくりながら、履修科目を選択し、講義では年次が異なる学生とも一緒になる早稲田大学での生活とは大きく違っていました。またこうした環境を背景に、医学部では医学部生だけが所属する部活動に所属するのが一般的です。車で10分の距離にある工学部「常盤キャンパス」との交流がほとんどない現状には、こうした環境が一因になっています。

こうした中、私が思い出したのは、NHKを退職するのにあたり、取材先からかけられた声でした。それは「医療業界の人は変わっているから」とか「社会常識に欠けているところがあるから」との見方です。こうした見方が生まれる背景には、地方大医学部の閉鎖性が要因として存在する。こうした思いから、私は大学や学部の垣根を越えた学生間交流の創出を目的とした学生団体を立ち上げました。

学生団体Ube col.設立


学生団体Ube col.ロゴ

こうして去年(2022年)11月、設立されたのが学生団体Ube col.(宇部カレ)です。「宇部市にあるインカレサークル」だから「宇部カレ」と名付けました。早稲田大学時代には聞き慣れた「インカレ」。しかし宇部市の学生には「怪しい」とか「いかがわしい」といった否定的な印象を与えました。活動に一定の持続性が見られるようになってからは「学生団体」と名乗るようになりました。

団体として初めて取り組んだのは、市内にある都市公園「ときわ公園」で開催されたイルミネーションイベント「TOKIWAファンタジア」に関連する活動でした。地元企業に協賛いただき、作品を展示しました。

学生部門・優秀アイデア賞を受賞した「Ube balloon」

これをきっかけに市役所や企業との連携が生まれました。NPO法人や市などが開催した行政アイデアコンテストへの出場や、イベントへの出展者としての参加に加え、県が主催するビジネスコンテストではメンバーが最優秀賞に選ばれるなど、組織として少しずつ成長しています。

株式会社UBE COL設立

また一部のメンバーは、こうして生まれた交流から、地域を活性化する事業に取り組みたいと起業を志すようになりました。こうしてことし(2023年)4月に設立されたのが、株式会社UBE COLです。会社はことし5月、宇部市と「若者による未来共創に関する包括的連携協定」を締結する機会をいただき、一体となって地域振興に貢献していくことを確認しました。

「若者による未来共創」に関する包括的連携協定締結式

しかし地域での学生による起業には課題もあります。都市部と異なり、経験者が少ないためノウハウが蓄積していないことや、人口規模や年齢構成などが都市部と異なるために類似する事例を当てはめにくいことなどが挙げられます。


株式会社UBE COLロゴ

ただこうした環境は、一部のビジネスメディアでも指摘されているように、チャンスでもあります。「創るを興す」。若者や学生による地域での起業や新規事業の立ち上げが次々と興るよう事業を展開したいという思いを込めたビジョンです。これを達成できるよう、メンバー一丸となって邁進していきます。

次回は、さらにもう一社を起業するまでに至った経緯などについて、投稿します。NHKを退職し医学部に入学した私がどういった展望で事業や活動に取り組んでいるのかなどをご紹介させていただきます。引き続きどうぞ宜しくお願いします。

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