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猛禽類のたくましい生き様はフリーランスのお手本

もう9年前のことになりますが、私はツイッターで紹介されていた英国BBC制作のハヤブサとオオタカの映像を偶然見ました。その映像は私にとって衝撃的なものでした。

ハヤブサとオオタカの身体に小型カメラを取り付けて、その驚くべき飛行能力を検証する映像ですが、その速さ、巧みな身のこなしに魅了されてしまいました。

さらに、『ナショナル・ジオグラフィック・チャンネル』制作のシロハラウミワシがウミヘビを捕らえる瞬間を記録した映像など、全く見事としか言いようのない狩りの技術に言葉が出ませんでした。

猛禽類の驚異的な飛行能力と野性の躍動感

ハヤブサやタカ、ワシといった肉食の鳥類は猛禽類と呼ばれています。彼らは、その優れた視力や高速の飛行能力、大きな翼、鋭い爪や嘴などあらゆる身体機能を駆使して、空を飛んでいる他の鳥や、地上にいるウサギやヤギ、ヘビ、オオカミといった獲物を空中から襲って、見事に仕留める捕食動物です。あのオオカミさえ襲うとは!その姿はまるで、空を支配する野獣です。

私は前述の映像を見るまで、猛禽類の生態について深く考えたり、強い関心を持ったりしたことはありませんでした。が、実際にその映像を見ると、あまりの迫力と運動能力の高さ、たくましい野性の躍動感にすっかり魅了されてしまいました。

アメリカの動物研究家・野生動物写真家であるスタン・テキエラ氏の著書Birds of Prey of the Midwestを改めて調べてみると、例えば、ハヤブサ(peregrine falcon)の狩りの仕方について、次のように説明しています。

Females are noticeably larger than the males. When they hunt together, the female will take the lead and capture larger prey. Hunts by diving (stooping) on pigeons at speeds up to 175 mph (282 km/h) or more, knocking the prey from sky to ground.
メスはオスよりも明らかに大きい。オスとメスが一緒に狩りをする場合、メスが主導権を取り、自分より大きな獲物を捕まえる。最高時速175マイル(時速282キロ)以上の速さでハトに襲いかかり、獲物を空から地面に叩きつけて捕らえる。

時速250キロを超える速度で空を飛ぶことができる運動能力を持った動物が野性に存在するという事実には、ただただ驚くばかりです。人間が空を飛ぶために飛行機を造るのに、どれだけの費用や時間、人力を必要とするかを考えた時、自然界に生きる野性動物が持つ桁外れのスケール感がわかるというものです。

猛禽類のたくましさと巧みな技術力はフリーランスのお手本

私は、このような猛禽類の武骨でたくましい面と同時に、繊細で巧みな技術力も備えた生き様に、フリーランスが学ぶべきヒントや重要なポイントが隠されていると感じます。

フリーランスは、自営業は自衛業だとよく言われるように、基本的に仕事の全てを自分の責任で管理する立場にあります。仕事を獲得するのも自分であれば、その仕事に対する報酬の支払いや税金の申告、仕事を獲得するためのマーケティング活動も含めて、全て最終的に自分で管理することが求められます。

仕事を獲得することができなければ、生活を成り立たせることは不可能です。仕事を獲得するためには、様々な情報収集をしたり、自らの存在をアピールするための情報発信やクライアントとの関係構築、専門スキルの鍛錬をしたりするなど、様々な関連スキルやリタラシーが必要になります。

上記のウミヘビを捕まえるシロハラウミワシの映像など、フリーランスにとって理想とも言えるお手本ではないかと思います。上空から海の様子を偵察し、獲物の動きを察知し、絶妙のタイミングで海面まで下降してウミヘビが酸素を吸いに来たほんの一瞬を狙って、見事に獲物を仕留めます。

これは、フリーランスが情報を収集し、それを分析して、仮説を立て、具体的な行動を起こして、的確な成果をあげるプロセスに喩えることができるという感じがします。

自分で仕事を獲得するたくましさ、的確な行動で的確に成果をあげる緻密さ、繊細さ、それを支える技術力など、猛禽類の生き様はフリーランスに多くのことを教えてくれます。

以上、猛禽類萌えのフリーランス翻訳者の雑記です。

※タイトル画像はBirdLife International Tokyoのサイトの画像を使用させていただきました。

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