ひらい めぐみ

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たまごシールとわたし

長年家族以外のひとに隠していたことがあります。実は、わたし、20年間たまご(の上についている)シールを集めています。 小さいころは「これを言ったらみんなこぞって集めてしまうんじゃない?!」と危機感を抱いて内緒にしていました。 しかし、大人になって信頼するごく一部のひとに話してみるようになると、「あれ、意外とみんな集めないんじゃない...?」となり、思い切って記録を公開することにしました。 この話をするとときどき気持ち悪がられますが、最後までお付き合いいただけるとうれしい

    • 『おいしいが聞こえる』は三刷で累計発行部数が1,000部になりました&寄付のお知らせ

      ​​こんにちは。今年の8月に刊行した『おいしいが聞こえる』が、おかげさまで三刷となりました。近ごろはライティングのお仕事もなぜか急にたくさんいただけるようになり、本の売れ行きについてもあまり実感が持てないまま、日々が過ぎていってしまったような気がします。 累計発行部数が三刷で1,000部になると気づいたとき、「発行部数」なのですべての本が売れたわけではないのですが、ようやくお手に取ってくださった方の多さを実感しました。改めて、購入してくださったみなさま、お取り扱いくださって

      • 【2023/07/19更新】『おいしいが聞こえる』お取り扱い店一覧

        8月4日に刊行したエッセイ集『おいしいが聞こえる』ですが、ありがたいことに初版発売から3週間足らずで在庫切れになりました。購入してくださった方、気にかけてくださった方のおかげです……! ほんとうにありがとうございます。 試し読みはこちら↓からできますのでぜひ。 お取り扱い店さま北海道 📚KITSUNE BOOKS Instagram 📚Seesaw Books HP Twitter 青森 📚ボヘミ庵 オンラインストア Twitter 宮城 📚曲線 HP オンラインス

        • 【全文公開】煮込まれたトマト、走るピーマン〈『おいしいが聞こえる』刊行記念公開〉

          半年の制作期間を経て、8/4に『おいしいが聞こえる』というエッセイ集が完成しました。食べものにまつわるエピソードや、疑問に思っていること、気づいたことについて書いています。 刊行に際し、ぜひこのエッセイ集に興味を持ってくださった方に中身の雰囲気をお伝えできればと思い、書き下ろしの収録作品『煮込まれたトマト、走るピーマン』を公開することにしました。(この作品を気に入ってくださった方は、「山手線ぬりつぶし選手権」や「おとなになってからはじめて食べた食べもののこと」もぜひご覧くだ

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        • 今年することのいくつかについて
          3本

        記事

          2021年を表す12のもの

          2021年はとにかく文章を書いた一年でした。仕事で毎週月曜日に書いていたエッセイが、42本。他の記事も合わせると、どうやら100本以上は公開していたよう。それに加えて個人で受けた仕事でもエッセイやインタビュー記事を執筆していたので、起きている間はだいたい文章を書いていたみたいです。しあわせなことですね。 わたしの母はここ数年断捨離ブームで、おすすめの断捨離のプロの方の本をおすすめしてくれるのですが、娘は「歩く物欲」と言っても過言ではないくらい、年中欲しいもので溢れています。

          2021年を表す12のもの

          見えないけれど、そこにあるもの

          友人であるすなばさんの初の単著『さよならシティボーイ』を読んだ。 文章の中でも読書感想文だけは書かないと決めているのに、それでも「書かなければ」と思ったのは、読み終わった直後、あざやかな感覚に包まれたことを記録しておきたいからだ。 最後のページをめくり終え、頭の中に浮かんできたのは、9年前に初めて海を目の当たりにしたときのことだ。 20歳にして初めて海を見た日、人生で見たことのない大きさの水の塊に衝撃を受けた。こんなに大きい水は見たことがなかったから。 初めて見た海は

          見えないけれど、そこにあるもの

          明日も素晴らしい幸せがくるだろうから

          3年前、noteからおすすめ記事を知らせるメールが届いた。まだ周りもぽつぽつアカウントを開設し始めたころだ。 今ほど書き手がおらず、いつもこのメールを通じて、知らない誰かの文章と出会えることを楽しみにしていた。 気になったある記事を開くと、落ち込んだ友だちに向けた、強くて優しい言葉が並んでいる。 すごくいい文章で、じーんと胸が熱くなった。 先日とあるカメラマンの方が、ラジオで“いい写真とは何か”と聞かれたときのことを話していた。「いい写真とは、5秒以上見ていられること

          明日も素晴らしい幸せがくるだろうから

          うまくいかない話、勘違いの話

          上映時間のこと友だちとは何日も前に約束をしておかないと落ち着かないのに、映画館や美容院に行くときは直前にならないと決められない。 映画館で何かを観よう、と思うときは必ず予約をしてから行くようにしている。 思い立ったときがいちばん観たいと思ったときで、その時残っている最も良い席を取りたいからだ。 さらに、購入しておくことで、出不精の未来のわたしがぐずつかないよう先回りができる。 それなのに、これまで上映時間に間に合ったことがほとんどない。 早く着けば時間を潰さねばとカフェ

          うまくいかない話、勘違いの話

          おおきい話、ちいさい話

          SNSのこときっかけは些細なことだった。 過不足ない暮らしの中で、どんどん表現力が貧しくなっていく。 書く仕事をしているのに、このままではまずい。 たしかにこの半年くらい本を全然読めていなかったし、アウトプット量も急に増えたから、そんなにすいすい書けるわけはないだろう。 読みきれないほどの本を買っては読み、足りない足りないとtwitterのタイムラインをスクロールする指が止まらず、一日中言葉をじゃみじゃみと浴びていた。 昨日後輩の女の子に久しぶりに会った。 本は買っ

          おおきい話、ちいさい話

          ゆでたまごをつくろうとしていたら、スナイパーに狙われた日のこと

          8年前、大学生活初めての夏休み。ひとり暮らしの部屋で冷蔵庫の扉を開けたあのときは、30分後に起こる出来事を想像もしていませんでした。 入学してすぐ始めたアルバイト先は洋食屋で、出勤するたびにデカンタやお皿やグラスをパリンパリンと割りまくり、3ヶ月も経たないうちに退職。 派遣のバイトをしながらも、これと言ってやりたいことが見つけられなかったある日、住み込みのインターンの募集が目にとまります。 地域活性を目的としたもので、内容を見ると割れそうなものを扱うこともなさそうです。

          ゆでたまごをつくろうとしていたら、スナイパーに狙われた日のこと

          2021年にする6つのこと

          2020年をひとことで例えるなら、「いちごの乗っていないショートケーキ」。 いちばん楽しみにしているものがないと分かりながら、食べ切っても満足感がないと諦めながら、ケーキをくるくる回したり、美味しい紅茶をいれてみたりしながら過ごしました。 毎日にこにこしながら中指をたてて過ごす生活でしたが、2021年は最悪の事態になって迎えるのが初めてではない分、まだましな年になると思っています。本当に、やんなっちゃうよね。 希望を持っても、自分の意思で選べない状況にまた戻るかもしれな

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          山手線ぬりつぶし選手権

          引越しをするとき、住む場所の決め手となること。 スーパーの近さとか。通勤時間とか。いつも遊ぶ場所から乗り換えが少ないとか。ここぞという「あれ」があるはずです。 わたしが日暮里に引っ越したときも、そうでした。 東京に来て初めて日暮里駅に降りたのは、引っ越そうと決めて不動産屋さんに向かう日。 でも、わたしには「あれ」があったんです。 「日暮里はぬりつぶせるところが多いんじゃない?!」 めちゃくちゃいっぱいある......! わたしの中では「ぬりつぶせるところがいっぱ

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          おとなになって初めて食べたもののこと

          欠点とも呼ぶべきか、チャームポイントとでもごまかすべきか悩ましいですが、どうやらわたしは食べたことがないものがとても多いようです。 薄々その自覚はありました。 「うお〜っ、これ初めて食べました!」と感想を言うたびに「えっ、一体何食べて育ってきた?」と返されることが多いこと。 好きなものばかり食べてしまうこと。たまごシールをたくさん集めたいモードのときはたまご料理ばかり作ってしまうし、外食に行けばいつも同じメニューを頼んでいます。 いやでもね、良くないんですよね。だって

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          2020にする48のこと_20200104

          本との距離をとる。 なるべく朝ごはんを食べる。 今月のテーマソングを決める。 夜、寝る前に「めでたしめでたし」って言いながら寝る。 自己紹介をうまくできるようになる。 すきな服を着て、すきな音楽を聴く。 春になったらお馬さんを見に行く。ぐっさんとお酒を飲む。井の頭線に乗って、お気に入りのベンチで本を読む。 夏になったら恋人のおかあさんとラベンダー畑に行く。そのあと美味しいソフトクリームを食べる。 帰り道、スイカバーを食べながら歩く。ハロハロも食べる。 秋になっ

          2020にする48のこと_20200104

          土曜日のしとしとおでかけ日記 金曜日のほろ酔い添え_20191123.txt

          5:54。ぱちぱち、といつもの半分くらいの大きさしか開かない瞼で瞬きをする。1分くらい経ったころ、トントントン と足音が迫る。 カチャカチャ、控えめな鍵の回る音がした後、恋人の背中が見えた。 遅くなってごめん、の言葉の後に『明日、仕事なんだよな...』と気弱な声が聞こえる。 起こしてあげるよ、と発した言葉があまりにも猫背になってしまって、説得力がなかった。 寒くても、寒くなくても布団の中って気持ちいいよね。 もち巾着の「もち」の気持ち、分かるなあ。もちもち。 8:3

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          水曜日の小林さんときらきらのコースター日記_20190703.jpg

          10:57。起きるのつらい。昨日もずっと寝てたのに。 ベッドのシーツと皮膚の境が分からなくなるくらい汗をかいていた。 窓を開けていても、もう気持ちよくない季節だ。湿気。じとじとした空気、サイズのゆるいブレスレットみたいな距離感。 まだ寝ていたい。気管支炎と言われたけれど、この身体のだるさと喉の痛さ、もらった薬で治るのかしら。 11:32。普段ほとんど見ないSNSを開く。二度見する。えー。なんだ、何なんだ。 もやもやしたまま、布団をもう一度かぶる。 14:42。結局二

          水曜日の小林さんときらきらのコースター日記_20190703.jpg