見出し画像

全国煎茶道大会と茶器まつり

全国煎茶道大会に行きました。

場所は、京都の黄檗山萬福寺。
2018年は、5月19・20日に開催され、各日10以上の流派が集まります。お抹茶ではなく、煎茶のお茶席を楽しむ会です。

画像1

当日券は、6,500円。
右端の「おしのぎ券」は、お弁当の引換券です。

持ち物は、懐紙・懐紙ばさみ・黒文字(菓子切り)、扇子。女性でしたら、こちらに白ソックスを加えます。

今回、私が参加した流派は、「松莚流」「美風流」「薫風流」。
「松莚流」は広島、「美風流」は奈良、「薫風流」は愛知の流派。他にも、福井、静岡、神奈川、京都、兵庫など。流派の地域は様々です。

入席券と引き換えにお茶席に向かいますが、中には、1時間待ちの流派もあるのでご注意。しかも、予約不可だったりします。

待合からお茶席に入る際、本来であれば、扇子を置いて、礼をして、正座のままなんやかんや……と入室における振舞いがあるそうですが、すべからく割愛されました。おそらく時間がかかりすぎるのでしょう。

野点(のだて:屋外で行われる)には参加しなかったため、屋外の振舞いは不明ですが、おそらく、時間の関係でさっと椅子に通されたのではないかと思われます。

また、お茶の飲み方も流派により様々で、実際は、細かな作法があるのでしょうが、こちらもすべからく割愛されました。

全体の流れは、「入室→ご挨拶→煎茶(1回目)→お菓子→煎茶(2回目)→お道具拝見→退室」です。作法が分からなければ、正客を垣間見すると良いと思います。私はガン見しました。ただし、見るなら同性の方を。性別により作法が違うことがあるためです。

最初の「松莚流」では、入室後、お家元自ら、お軸やお道具、お茶とお菓子の説明をしてくださいました。お菓子は、わざわざ、広島から運ばれたそうです。

煎茶(1回目)が運ばれてきましたら、お運びの方が礼をされるので、合わせて礼をします。その後、お声がかかるので、1煎目をいただきます。この際、茶器の説明をしてくださいます。
「美風流」は、お家元自ら染め付けをされた茶碗でしたし、「薫風流」は地元愛知の常滑焼を使用されていました。

その後、数名分のお菓子が運ばれてきます。
両手でお菓子の乗った器を目の前に寄せ、懐紙を取り出し(折り目は手前に)、1枚だけ折った懐紙を1番上に乗せます。
懐紙の束は畳の上に置き、備え付けのお箸でお菓子を懐紙の上に乗せ、懐紙の端でお箸を拭った後、次の方にお菓子をまわします。

お菓子は懐紙ごと持ち上げて、黒文字で切りながら食べます。
上生菓子や干菓子なら良いのですが、水っぽいものが出てきた際は、心しましょう。ほぼ確実に難儀します。
私は、懐紙にへばりつかせました。

最後に、2煎目が運ばれてきますので、こちらをいただいて、お道具をまじまじと見つめに行き、退室となります。

おおまかな流れはこのような感じです。
着物の方は、大抵ガチ勢ですから、分からなければ着物の方を見つめれば良いと思います。

また、入口前では茶器の販売をしており、普段よりリーズナブルな価格で購入ができます。中には、値下げ交渉に応じてくれるお店もありました。
2,500円の茶托が1,000円になりました。

日常の中にお茶があっても、人が集まれば非日常になります。
場を整えた人の集まり=お祭りは、楽しむ心があれば楽しいものですね。


気と機が向きました際に、是非。