配信用ジャケット

05_-_ここで生きていく

平魚泳
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※試聴版。オリジナル版(03:37)は購入後に視聴可能。

2011年3月11日。
僕は千葉の実家の2階ででマイクを押し入れの布団に突っ込んで(マイクスタンドがなかったため)、ストッキングとハンガーのウィンドスクリーンを吊る下げて歌を録音していました。

あと3分、この揺れが続いたら家が崩れていただろう、
大きな地震でした。
もしここが震源に近いわけでなかったら、
震源地付近はどんな被害があることだろう。
落ち着いた矢先に悪い予感に襲われました。


そんな静まり返った午後が、僕の3.11の経験でした。
2011年は、仕事にしろ、震災にしろ、ボランティアの人でした。
2月に支援金目当ての職業訓練学校を終えて、4月からニート引きこもりの自立就労支援の仕事が始まることになっていました。
3月は諦めるような諦めないような夢、レコーディングに費やす予定でした。でも11日以降、何でも出来る僕は北のほうへ行くことにしました。


語ってしまいそうなことがたくさん。まぁ、みなさんもそうでしょう。
そうじゃない人もたくさんいて、不思議でした。
というのも、僕がガラガラと変わったってことですね。

キレイゴト、本音、見方、関わり方、距離・・・。



2011年の「困っている人がいるおかげでイキイキする」
という相互依存のカラクリから抜けようと、
2012年、千葉からも抜け出し、奈良のライブバーに居候していました。
とあるイベントで
深夜の「1曲作ろうプロジェクト」のときに出来たのがこの1曲です。
そこにいた3人で作りました。



「隣の元気な人が、隣の困ってる人を助けりゃいいじゃん」
という、人には言えない本音を心の内のひとつとして見つけました。

川のあっちは津波でグシャグシャ。
川のこっちは早々とパチンコ屋が開店している。
隣の人が助けりゃいい。

隣。
川のあっち岸とこっち岸。
東北と関東。
東日本と西日本。
日本と韓国、アメリカ、世界。

まぁ、そこまでいくと隣って何だろ?
心?意?気?


関西の人は「東北を近く感じたいのに感じられない」という本音を言っていました。

遠く感じる。近く感じる。

距離もそうだけど、
誰もが平等に感じられるのは時間。
時が経っていきますね。


クサイ言葉が、しっかり歌おうよ。と出てきました。
「僕らは共にいる」とちゃんと歌おうと思います。

全部この世界、みんなも含めて「僕」で出来ているようにも感じます。

想う根。生む根。んむぅね。むね。胸に手、たなごころ、手の心を添えて歌います。

ただ当たり前の、本当のことを。


*******************

ここで生きていく

なくなったものは
何処へ行ったんだろう
残ったものは
何処にあるんだろう

風がほっぺをなぞる
涙が乾く
いつか終わる命が残る
僕は先に行く

君とよく似た誰かと出逢う
君を思い出す
君とよく似た誰かと歩く
君を忘れてゆく

風がほっぺをなぞる
あなたに気付く
いつか終わる命で生きる
僕がここにいる

風がほっぺをなぞる
涙が乾く
いつか終わる命がここで
ぼくらともにいる

亡くなった人は 今
何処にいるんだろう
残ったぼくらは
ここで生きていく


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https://note.mu/hirasakana/m/m2f34b79d1a86
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※noteで可能な限りの1番高音質"192kbpsのMP3"でダウンロードして聴いていただくことが出来ます。アルバム「ひとつ」12曲は全曲併せてmixマスタリング共に時間をかけて仕上げています。お手持ちの再生機器で愛聴していただけたら幸いです。

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