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春風

平魚泳
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寂しいんだけど、大好きな情景のうたです。

ずいぶんと前から歌っています。
あまり人前では歌いません。
歌えない。あまりにも独りぼっちが似合う曲だから。

昔から河川敷の枯れススキを分け入って、そこに基地を作って、ウクレレを弾くのが好きでした。
むかしって、20代くらいのときです。

遺棄した死体でもありそうな。
もしくはそこでテント建てて暮らしている人と出会いそうな。

東京に住んで、アリバイを失くせる場所がどこにもないことがストレスで、
唯一見つけた憩いの辺りは、多摩川。府中より上流のどこか。

正月に千葉の実家へ帰ると、必ず一日中自転車を走らせて遠くまで行きました。
仲井戸麗市さんの「絵」をイヤホンで聴きながら。

もうあの場所は在るのだろうか?
またあの何処かも思い出せないあそこに行くことが出来るんだろうか?

幸せって何処にあるんだろう?

春になると、冬になると歌いたくなる「春風」は
残念なことに、愛おしい誰かを想ったり、一緒だったり、思い出したりしません。

こんな詩をうたう僕はキラキラ晴れ舞台が似合わないなぁとがっかりします。

団体行動から外れてしまいます。

みんなに忘れられて少し寂しいです。

「早く帰ってきてくれないと困る」
と頼ってくれる女房こどもがいる今って
とても幸せだと思うんだけど、
もうあそこに行けないのかと思うと
あの先に行けないのかと思うと

ちょっと寂しいです。

だからこの4分間だけ、たまに山国川(大分県)に行っては歌います。

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春風

空の高さがわからなくなるほどの
青空の下で寝転がっていたいな
誰もいない離れ小島にいるような
誰も知らない森の奥で見つけた野原で

視界の隅には
つくしがゆらゆら
春を待ってんだ

春を待ってんだ


空の高さがわからなくなるほどの
青空の下で・・・
僕が何処にもいなくなっちゃたような
僕以外誰もいなくなっちゃったような

遠くの何処かで
あれは・・ヘリコプターかな?
強い風が吹いて

うまく聞き取れないよ

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https://note.mu/hirasakana/m/m8e1753881fe0
↑2018年11月に完成した12曲入りアルバム「ひとつ」
noteで可能な限りの1番高音質"192kbpsのMP3”で
こちらからダウンロードして聴いていただくことが出来ます。
全曲併せてmixマスタリング共に時間をかけて仕上げています。
(この曲のような簡易録音ではない)
お手持ちの再生機器で愛聴していただけたら幸いです。

うたが、音が、言葉が、 もし心に響いてくれたなら サポートいただけたら嬉しいです。