芽生たいこ

リズムについて②

リズムを感じるということは
時の流れを感じること。

これを「リズム」の前提として捉えていきます。
だから「タイコの叩き方を教わりたい」
と言われて教える前に
タイコでどんなことが出来るかを
考えてほしいのです。

これはナントカっていうジャンルの音楽のビートで
叩き方はこうやるんだよ。
っていうのは、
この前提をとらえた上で考えてもらえれば。

僕はじつはそんなに多彩なジャンルのビートを
知っているわけではなくて、
先生について教わったのはコンガの基本。
ジャンベのワークショップなどに参加しても
そのときには覚えるんだけど
普段の暮らしにそんなに必要なくて
すぐに忘れてしまうんです。

でも「ノリ」についての基本を理解すれば
時の流れの目盛りを綺麗に刻んで楽しめる。
そして何種類かのパターンを覚えたら
それの組み合わせです。

体感にそのパターンを染み込ませ
崩さずにいると自ずと身体がノってきます。
同じことをいつまでも繰り返せる心地好さ。

綱渡りなのに、普通に地面を歩いているように
滞りなく、ずっとその一筋の道を歩けそうな。

無心になっている。
今までの「ああしよう。こうしよう」の意思が
消えている。
身体が勝手に動いていて、
心が俯瞰して見ているような。

そんな達人のような境地を
音楽を味わう上での大前提として
簡単にみんなが手にすることができたら。

だから最初はただ、
右手左手右手左手。
簡単に出来ることを
次の③からお伝えしようと思います。

いつまでも最初の
右手左手のノリが、土台になって、
他の小手先を身につけたとしても、
身体の奥で刻み続けることになると思います。

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ここからは私事なのですが、
10数年前、なぜか超有名な大御所の有名人の
ミュージシャンの方々と同じ舞台を踏ませていただく。
そんな機会の多い年がありました。

恥ずかしながら、そこでようやく、
この御大アーティスト様が素晴らしいのであって
僕が素晴らしいわけではない。と
思い知らされたわけです。

有名な御大ミュージシャンは
心地好い音楽を奏でるなぁ・・・。
僕の過剰な自意識をへし折ってくれる
心地好い皆さま、ありがとうございました。

ライブが終わった後「ありがとう」と言って
その方は柔らかい手で握手してくれたのですが、
こんなに素晴らしい音を鳴らす人の
力を発揮できないような
足手まといのガタガタなリズムを
刻んでしまったことに大反省。

これだったらお客さんの手拍子の方がまだマシ。
というより、
お客さんの手拍子のようなリズムを叩こう。

「マシ」とか言ってる時点で自意識過剰ですね(笑)

素晴らしい音楽を奏でられる人が
力を発揮して、心地好く、
素晴らしい音楽を奏でられることを、
手伝えるように。

そんな人で在れるように、謙虚で、無理なく、
出来る限りを、少しずつ広げて、いけるように、

まずは毎日公園で、メトロノームと一緒に
タイコ、もしくは膝を叩いて
1日を過ごすようになりました。


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