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APPDIVEに参加して、学んだ新規アプリ開発への向き合い方


はじめまして。株式会社CAMでデザイナーをしている平田です。
突然ですが、10/16にプレイドさんで開催されたAPPDIVE vol.2に参加してきました。

結論からいうと「APPDIVEマジ最高!ほんとみんな次があったら是非参加しようよ!」とおもったので、私の心に残ったAPPDIVEの最高なところをまとめました。

まずはじめに、APP DIVEを知らないかたのために簡単に説明すると

APP DIVEとは
APP DIVEはアプリのグロースに大切な要素を(お互いに)学ぶ場を企業横断的に提供する場です。アプリユーザーとの向き合い方・ユーザー視点のアプリ施策およびプロダクト改善に主眼を置くイベントとなります。
(引用: https://eventregist.com/e/appdivevol2?lang=ja_JP)

イベントはLTとパネルディスカッションの二部構成になっており、
一部と二部ではプレゼンテーターが異なる贅沢なイベントでした。(同じコンテンツについて色んな人から一気に話を聞ける環境ってなかなかないので本当に贅沢ですよね!)

1部 LTについて

まずここでは

Cookpadさんから、Cookpad martについて 長野佳子さん
リクルートからエリクラについて 今里亮介さん 
トレタからトレタnowについて 山田亮さん

の3人のプレゼンテーターが登壇し、サービスのしくじりから学ぶ改善の方法についてLTを行ってくださいました。

LTの詳しい内容については、
shumpeiさんのnoteに詳しく書かれていたので割愛させていただき、今回はわたしの中で特に心に残ったことに対してフォーカスして書いていこうかなと思います。


1人目のプレゼンテーター
CookPadさんから、Cookpad martについて 長野佳子さん

わたしの中に強く残ったこと
細かいしくじり改善を都度発信することで味方をつくることの大切さについて

社内や社外に、自分たちのやってることを沢山配信していくことによって、「どんどん改善されてる!」「いつも活気がある!」と感じてもらう機会を増やすことで味方に(ファンに)なってくれる人を増やすことができる。
そして、社内に応援してくれる環境を作り出す事が新規のアプリ開発では、とくに大事になってくる。というお話をしてくださいました。

これを聞いた時、社内のイベント開催組織や、若手で構成された組織に所属する機会が多くなった私自身の体験が思い出されました。
というのも、本当に細かく情報を発信しているのと、していないのでは、認知度や味方になってくれる人の数は大きく異なって来ると実感していたので、「あー、わたしは味方を増やしていく努力を怠ってしまったから、あの時本当に大変だったんだ。。」と反省と共に心に強く響きました。

また、アプリが頻繁に更新されてると、「頑張ってるな〜」と思ってもらえるという意見を聞いた時、「アプデってめんどくさいって思われるだけだとおもってたけど、そう思ってくれる人がいると励みになるな。」と思いました。

2人目のプレゼンテーター
リクルートからエリクラについて 今里亮介さん 

わたしの中に強く残ったこと
WEBならではの見せ方とアプリならではの見せ方の違いについて

エリクラは最初WEBから始まったサービスだそうなのですが、WEBではキーワードの検索等がメインに簡素な見せ方をしていたところ、アプリ版を制作する際には、地図主体の見せ方に変更したというお話をしていただきました。

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実際にWEBの画面とアプリの画面をスライドで交互に見せていただいたのですが、WEB版では検索フォームが一番上に配置されていて、ちょっと見づらい印象があるのに対し、アプリでは地図主体で直感的に仕事を探せるように変わっています。
プラットフォームにあった見せ方の違いを考え、このように見せ方を変えていると思うのですが、其の結果WEB版とアプリ版ではサービスの使いやすさに大きく差がついてる印象でした。
このように見えるということは、エリクラというサービスが本当に輝くのはアプリというプラットフォームなのだなと思いました。

アプリを開発する際に、iosならではの振る舞いとandroidならではの振る舞いの違いをUIを制作する際に考えることはあったのですが、サービスが本当に輝くプラットフォームはWEBなのかアプリなのか?については考えたことがなかったので、大変勉強になりました。


3人目のプレゼンテーター
トレタからトレタnowについて 山田亮さん

わたしの中に強く残ったこと
スムーズすぎる体験がユーザーに与える不安と、行動分析ツールの重要さについて

このLTでは、前のお2人のプレゼンテーターがサービスにたいしての向き合いかたや、考え方等の比較的大きな目線でお話してくださったのとは対照的に、トレタnowでおこった「ひとつのしくじり」に対して行った実践的なUI,UX改善についてお話ししていただきました。

具体的に言うと、トレタnowは当日予約に特価したアプリなのですが、当日予約を簡単に提供できすぎることがユーザーに心理的不安を与え、それがキャンセル率の高さにつながっていました。

たしかに、お店の空き状況って、正確にわかるツールがあんまりないので、色々調べて電話で確認して、予約して〜みたいな面倒くささをなんとなく私達は共通認識としてもっていますよね。
なので、簡単すぎるというのはそれだけで「本当に大丈夫かな😣?」と不安になる気持ちから「あ、やっぱキャンセルしたほうが安全かも😰」と思ってしまう行動のながれがよくわかりました。

しかし、このユーザーの怯えを行動分析ツールの数値から導き出し、予約前に確認フローを追加することで、キャンセル率を1割以下に抑えたと聞いた時に、「やっぱユーザーの行動分析まじで大事だよなー。」とおもったのと同時に、「スムーズすぎる体験への怯えって新しいな。」と思いました。

使いやすさや操作のしやすさを考慮できていないからといった理由ではなく、使いやすすぎた時の不安からくる問題に出会ったことがなかったため、面倒な手続きがが残っていることが信頼につながるのか。と目からウロコでした。

2部 パネルディスカッションについて

LTだけでかなりの情報量だったのですが、ここからパネルディスカッションに移ります。ここでは、

3人のプレゼンテーター
Cookpad 買物事業部本部長 福﨑康平さん
リクルート グループマネジャー 瀬沼裕樹さん
トレタ 執行役員 名取一博さん
モデレーター
SMARTLY.IO 坂本たつおさん

を交えて、新規事業に対しての向き合いかたは?新規事業に向いてる人材とは?新規事業が沢山でてくる環境ってどうつくってる?等、アプリについても勿論のこと、新規事業のアイディアが出やすい環境や組織について等様々な話が飛び交いました。

坂本さんの質問力がすっごく秀逸で、メモの量が半端ないことになったのと、このパートについてもかなり詳しい内容が、な々さんのnoteにまとまっていたので、詳しい情報というよりは自分の心に残った

1.会社として新規事業をつくっていく組織づくりをどうしている?
2.ユーザーインタビューについて

の2つの話についてまとめていけたらと思います。


1.会社として新規事業をつくっていく組織づくりをどうしている?

これに関しては、リクルートの瀬沼さんの「Ring」についての話が得に面白いと感じました。

そもそもRingとはリクルートの社内活動の一つで、新規事業を立ち上げるためのコンテストのことをさします。
このコンテストでは書類選考から時には面接まであるような大々的もので、ここで優勝することで事業化される仕組みづくりがされているようです。Ringを目的にリクルートに入ってくる人も多いのだといいます。

しかし、以外にも新規事業をやりたい人ばかりが社内にいるわけでもないため、新規事業案を社内から積極的にだしていける環境を構築するため、Ring運営メンバーは、社内メールで告知を撃ちまくる。年間に100近くRingに関するイベントを開催する。コンテストを大きな会場を使用し盛大に行う等、かなり積極的に新規事業案が出てくる環境づくりをしているらしいです。

其の結果、新規事業を作りやすい文化が形成され、その文化に呼応した人が社内に入ってくる→触発されて新規事業案を考える人が増えるといった良い新規事業スパイラルになっているみたいでした。

たしかに、挑戦しやすい雰囲気や文化を会社全体がだしてくれる環境で新規事業案を考えられるのは、羨ましいことだと思いました。


2.ユーザーインタビューについて

立ち上げたばかりでまだユーザーの少ないサービスが、ユーザーインタビューにどう向き合っているのかについてお話いただきました。

まず、ユーザーインタビューを誰にするか?については「熱狂的なサービスのファンにすると良い」と三社から同じ意見がでていました。
熱狂的なファンから意見を聞くことで、この人達とサービスをつくっていこう!と作り手側もポジティブな気持ちが盛り上がり、より当事者意識が高まる。また、狙った部分に刺さっているのか?の検証にもサービスから離脱してしまったユーザーにフォーカスするより、サービスが刺さりまくった人間にあてるほうが精度が高いともおっしゃっていました。

次に、cookpadの福﨑さんが言った「ユーザーインタビューは薬である。自分たちの仮設の検証につかう際は薬になるが、ユーザーインタビューをやりすぎてもサービスが稚拙になってしまう。」という言葉が自分のなかで刺さりました。

福崎さんは、全体と通して言葉の選び方が本当に上手で、この話以外にも
「新規事業は戦争である。戦争はずっとだらだらと長い戦いが起こっているのではなく、〇〇作戦といった、短期集中攻撃が沢山動いている。新規事業も同じで、なにか一つの問題点を改善するための〇〇施策が動き続けている。」
という言葉がわたしの中で腑に落ちまくって、ときめきが止まりませんでした。

まとめ

APPDIVEはアプリのデザインをしている人は勿論、新規事業をやってる人はみんな来たほうがいいよ!
また、ブレイドさんが主催しているだけあり数値分析の大切さが身にしみてわかるので、ユーザーの行動分析ツールについて知りたい人も、ぜひ参加してほしい!と思いました。

正直、参加申込時は「アプリのUI設計の考え方を学んで業務に落とし込みたい。」と考えていたので、しくじりから考えるアプリのUI改善方法や数値から導くUI、UXの改善方法についてを知ることだけを目的としていて、「新規事業のアプリ」の「新規事業」にフォーカスされた話をされても自分にはあんまり響かないだろうなと思っていました。(なんで申し込んだ笑)

しかし、蓋をあけてみたら「新規事業」にフォーカスした2部のパネルディスカッションのメモの量がとんでもないことになっていました。

よくよく考えれば、デザインは目的を達成するための手段なので、経営の目線を知ることが当初の目的だったUI改善や数値分析についての考え方の精度が上がるのは必然だと感じました。
(新規事業のサービスに対する経営目線の考えかたを知れる機会って本当に貴重ですしね。。)

しかも、都合上私は参加できなかったのですが無料のイベントでお寿司まで用意してくれてさらに懇親の機会までいただけるAPPDIVE本当にさいこう!ぜひ、みんな参加してほしいです!

また、アプリに興味ない人も、APPDIVEの姉妹イベントCXDIVEが近々やるみたいですので、チェックしてみてもいいかもしれません。


以上、「数値分析まじ最高!新規事業胸アツかよ!」と思った平田でした。
ご拝読いただきありがとうございました。


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