『海の沈黙』

『海の沈黙』
監督ジャン=ピエール・メルヴィル
原作 ヴェルコール
1947年、フランス

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ジャン=ピエール・メルヴィルのデビュー作です。

舞台は第二次世界大戦時、ドイツ占領下のフランスの民家。
そこへ下宿をしにやって来たドイツ人将校と、
フランス人家主とその姪を主な登場人物として、
彼らの内面を繊細に描いています。

モノクロの映像に映し出されるのは主にその民家の居間でありながら、
ささやかに動く彼ら感情が、
セリフないしモノクロの映像に映し出されており、美しく、
気づけばほぼ同じ部屋であったということを忘れてしまうほどです。

人の指先に感情を読むなど、
自分がいかに粗雑に過ごしているか、思い知らされます。



タイトルにある「海」から
「女性」というキーワードも読み取れるかと思います。
この作品に描かれていることは、ドイツ対フランスだけではなく
より深いものであるということが、想像に難くないです。

将校のセリフの中に、「魂のある町」という言葉がありました。
民族間の対立が今なお続く現代において、
大切であるのは何なのか、このタイミングで観れたことを嬉しく思います。

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2017年9月、フィルムセンターにて鑑賞しました。

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川央ヒロコ

映画のこと(もしかしたらたまに違うこと)を、 なるべくネタバレの無いように書いていこうと思います。 より多くの方が、映画館へ足を運びますように...🎥 http://hrk-kawanaka.com
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