Hiroyuki Sato

熊本のFootwear Select Shop『BACKWOODS』オーナーです。 靴…

Hiroyuki Sato

熊本のFootwear Select Shop『BACKWOODS』オーナーです。 靴好きが講じて1995年から始まった靴業界との絡みを形にすべく2014年に開業。 業界裏話も含めてごくごく個人的な話を書ける範囲で。 それ以上は是非お店で。

最近の記事

内需と外需

新型コロナウイルスの影響が本格的になり1年以上が経過。 去年の4月頃から店も企業も、 サービス業全般が本格的に厳しくなっていったと思います。 飲食や宿泊業と小売業の影響に差があるように、 都会と地方の商売への影響にも恐らく大きな差があると思います。 一番は"インバウンド"の影響。 東京大阪はもちろん、 主要都市からは一斉に外国人旅行客の姿は消え、それがもう1年。 日常からあまり外国人の消費に頼らなかった地方都市や店の商売には それほど大きな影響は無かったと思います。

    • シンプルな選択

      久しぶりの更新は冬明けの決意表明みたいなもの。 人間の、もしかすると動物も その毎日や人生は選択肢の集合体。 "できる人できない人""悩む人悩まない人"の差って その選択項目をどれだけ頭にたくさん描けて、 更にその選択肢を二択まで絞って 素早く取捨選択していけるかじゃないかと思っています。 「右か左か」 「進むか戻るか」 「やるかやらないか」 選択しなかった方の未来なんてありえもしない事なので、 仮に選んだ方が好んだ結果じゃなくても 頭を切り替えて次の選択項目を作って

      • 店格とか品格とか人格とか

        同じ商品を並べてみて、 「こっちの店では即完売だったのに、  こっちの店では余らせ続けて結局たたき売りしてる」 なんてことも最近では珍しくありません。 同様に素晴らしいプロダクトが、 "こっちの店"に並んだがばかりに過小評価されたりもします。 一つは「物の価値を自己判断できない人」が増えていること。 第三者の判断基準が無いと、 それ自体の良し悪しを自分自身で決められない。 もちろん見た目だけでは個々の好みもあるので、 超人気商品というのは生まれづらいのも事実。 じゃ

        • Reebokの売却話

          たまには本業に沿った話を。 「Reebokの靴を売る」という話ではありません。 知っている方もいるかと思いますが、 2006年にReebokはadidas社に買収されその傘下となっています。 業界的な話をすると展示会も同日同会場で行われています。 最近ではその関係性を表すように、 Reebokの代表モデルである 『INSTAPUMP FURY』のソールに、 adidasのトップテクノロジーの1つである 『Boostソール』を装着した間の子モデルもリリースされました。

        内需と外需

          終息と収束

          経済の活性化を狙ったGo toキャンペーンなどで少しだけ、 そして一時的に盛り返すような動きを見せる一方で、 予想通りの感染再拡大も見えつつあります。 本格的な冬に向けて重症者数の増加が ポイントになりそうですが、 誰もが言う様に、 このウイルスがこの世から無くなることはもはやなくて、 治療法が確立されるまでの"共存"が課題。 その中で使い分けに悩む「終息」と「収束」 簡単に言うと終息は完全解決で、 収束はある程度落ち着く、のような感じ。 とするならばもうこの件に関し

          終息と収束

          好きな事を追う生き方と嫌いな事を避ける生き方

          僕自身は圧倒的に後者。 それをつなぎ合わせて 今の自分の店に辿り着いたわけなので、 今のところ幸か不幸かで言えば幸。 ただ、歳を重ね周りを見ていると やっぱりここぞという時に強いのは 好きな事を明確に持って自覚して、 それに突き進む人たち。 嫌いな事を避け続けるのもそれなりに 知恵と意志と運も必要だなとは思いますし、 結果耐え続ける人達よりもストレスは少ない。 それでも好きな事に突き進むパワー。 敵いません。 例えば僕の1番最初の 「嫌な事を避ける」という目標は "

          好きな事を追う生き方と嫌いな事を避ける生き方

          シーズンの話

          良く当店のSNSの商品紹介投稿でも、 アパレル関係のショップの投稿でも目にする "2020 Spring"や"2020 Fall&Winter"の表記。 アパレルに関しては基本2シーズン制がほとんど。 "春夏"と"秋冬"の6ヶ月ずつ。 靴に関してはそうではなくて、 そんな2シーズン制のブランドもあれば、 3ヶ月ピッチの4シーズン制の所もあります。 春=1-3月 夏=4-6月 秋=7-9月 冬=10-12月 の様な感じ。 元々はNIKEがい

          シーズンの話

          SNSの盛衰

          最近ほとんどfacebookを使わなくなっています。 mixiから始まり今一番は何でしょう? instagram?TikTok? コンテンツは増えに増え、 Youtubeもその一つかと言われればそうかもしれませんが、 商売をやっている人たちも右往左往している現在。 無料で情報の拡散が出来るツールなのでそれは使わない手はないと、 誰も彼もが試行錯誤していて"インフルエンサー"なんてものまで。 影響力に関して言えば今や芸能人よりも 下手をすると一般人のインフルエンサーやユ

          街ブランド

          大都市以外、 もしかすると大都市の中でも 中心部が廃れて崩壊していく今の流れ。 たぶん昔はほとんどの地方都市にも栄えている中心街があって、 食う買う遊ぶはそこが中心で憧れ。 お洒落をしないとそこに行くのが恥ずかしくて、 学生の頃は歩く人がみんなお洒落に見えて 自分の格好が「合ってるのかな?」なんて。 ここが崩れていく流れは知る限りだと 街の中心部に"???"という格好の人が増えること。 ファッションに気を使わなくても胸を張って歩けるようになったら その街は終わりに向か

          街ブランド

          備忘録 2020.07.27

          梅雨明けも見えてきて一つの区切りとして。 「明日から本気出す」と年明けから思い続けて、 その明日が結局来ないままもうすぐ7月も終わり。 春からは完全な"コロナ鬱"とでも言えるような テンションの上がらなさが続き、 ともすればプラスアルファな事柄ではなく、 やるべき事にまで体も頭も働かない日々。 自粛や行動規制が解除されて尚 完全回復なんて程遠い状況がダラダラと続き、 更には第二波だなんだと噂飛び交う中、 自粛組の消費や活動は相変わらず停滞し、 楽観組の行動からは感染再拡

          備忘録 2020.07.27

          地産地消

          新型コロナウイルスの蔓延が始まって早3ヶ月。 状況は悪化の一途を辿っているようにしか見えません。 元凶となる当の中国はまるで悪びれた様子もなく、 終息に向かっているフリをしたり どさくさに紛れた香港への行動だったり。 まあ世界的な情勢は今は見ている場合じゃなくて、 自分の周りの人・物・事を判断していくだけで手一杯になりつつあります。 終息の時期は"夏には"だとか"年内には"だとか"2022年"だとか。 いずれにしても楽しいゴールデンウィークを迎えられる気はしません。

          パンデミックと恐慌ループ

          もはやそうだと個人的には思っていて、 日本の感染者数は少なくとも公表の5倍はいるんじゃないかと。 本心では10倍だと思っていますし、 自分だって症状がないだけで感染していないとは言えません。 誰もが進んで感染したいわけじゃないので 予防はできるかぎりしたいだろうし、 効不効の議論はあれど、 精神的安心感の最たる「マスク」が全く手に入らないので そろそろ備蓄も底をつきかけ、 いつになったら手に入るか分からない不安感と 残り少ないマスクをどこで使おうかと考えれば 自ずと"余計

          パンデミックと恐慌ループ

          ライセンス

          店頭で色々と、特にスニーカーの話をする時に良く口にするワード。 『ライセンス』 直訳だと"免許"とか"許可"という意味ですが、 業界的には"ブランドの名前を使って商品作ってもいいよ" という権利みたいなもの。 スニーカーに限って代表的なものだと converseやVANS、PRO-Kedsなどなど。 まずはconverseについて。 converseは2001年に倒産。 そこに日本の伊藤忠商事が資本参入して翌年に "コンバースジャパン"を設立します。 更にその翌

          ライセンス

          結局商売も生活も世界も人。 最近馬鹿な銀行担当者とのやり取りで辟易したり、 かと思えばまだお付き合いも浅く、 仕事の規模も小さな取引先の担当者とのやりとりで グッとくる様な言葉があったり。 同じ自営業の方々との触れ合いの中で、 あまり人情的ではない僕に対して 前のめりに人情的に接してくれる方々然り。 数字だネットだ次世代だって言う前に大事にしたいのは、 腹が引きつって頰肉が痙攣するぐらい笑える時間を どれだけ自分が過ごしていて、 それをどれだけ波及できるか考えてるのかな

          軸とか幹とか

          最近ご来店頂いたお客様達から立て続けに言われた言葉。 「お話面白かったです」 たしかに僕はよく喋ります。 恐らく必要以上に。 カルチャーの中で何が一番好きか?と問われたら、 僕は「お笑い」と答えます。 "人を笑わせる"というスキルに勝るものはないと思っています。 お笑いの方々のそういったスキルとか作り込みは、 単純に凄いとしか思えません。 そして8月に業界の錚々たる方々を招いて開催した 『Rock The Boat』というトークイベントで、 靴業界に深く根を下ろし

          軸とか幹とか

          マチノカリスマ

          これまで住んだ街々で、 その時代ごとにカリスマ的な人たちが街を闊歩していました。 学生時代には少し怖かったりするものの、 そんな人達の姿を見ると「かっけーなー」なんて思っていました。 街遊びをしているうちに"あの人はあの店の店員さん"とか "オーナーさん"だったりというのが分かってきて、 上手くいくと仲良く話ができるようになって それをちょっと自慢げに思ってみたり。 いろんな業種にそういう方がいましたが、 とりわけアパレル関係の方には近寄りがたい "クセモノ"が多かった

          マチノカリスマ