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参政党と日本保守党

日本保守党が結党してからまだ半月も経過していないが、党員数がすでに5万3000人を超えたという。党員数約4万人の維新を抜き、党員数5万6000人の国民民主党を猛追している。参政党は一時期、神谷書記局長(現在代表も兼任)が「党員数10万人を超えた」などと言っていたが、この人数は党費を払わないサポーターまで含めた人数なので実際の党員数は現時点で4万人弱くらいと思われる。

日本保守党が破竹の勢いで党員数を拡大している主な理由は、安倍元首相が暗殺されてから左傾化が著しい自民党がバイデン爺に強要されてLGBT理解増進法などというトンデモな悪法を成立させるなど、ディープステートの言いなりの岸田政権に対する激しい憤りと失望感によるものだ。とはいえ、これまで惰性で自民党を支持してきた人たち(主に中高年男性)が反グローバリズムを掲げる参政党の政治的スタンスを受け入れるにはあまりにも敷居が高かったと言わざるを得ない。

そんな時「反グローバリズム」などという小難しい主張はせず、一般の中高年男性にも受けいられやすい“常識的な主張”に終始する日本保守党の政治的スタンスが「とにかくロシア憎し」の多くの“常識的な保守層”を強く引き付けたのだ。日本保守党の百田尚樹代表と有本香事務総長は「ロシア=悪、ウクライナ=善」といった単純な善悪二元論を主張し続けているため日本保守党は単純明快な「勧善懲悪」を好む“常識的な保守層”には実に受けがいい。日本保守党の政治的スタンスは“保守”とはいえ反グローバリズムの旗を掲げる参政党とは対極にあるのだ。

日本保守党と参政党との決定的違いはウクライナ戦争に対するスタンスだけではない。遺伝子ワクチンや安倍元首相暗殺事件に対するスタンスも参政党に比べると極めて”常識的”でグローバリズムの深い闇に関わるのを意識的に避けているように思えてならない。そのため、有害無益なワクチン接種に批判的な参政党と違って日本保守党はすでに複数回にわたってワクチンを接種してしまった“残念な人たち”にも受け入れられやすい。彼らにとって参政党は、主要メディアが伝える報道内容とは正反対の主張をし続けるどうにも理解し難い“エキセントリックな政党”なのだ。

日本保守党は参政党と共に「保守政党」に分類されているが、反グローバリズムを掲げる参政党とは異なり、その政治的スタンスは自民党内の”保守派”とほぼ同じであり支持層も重なっている。それだけに日本保守党は(参政党と違って)自民党内の保守派との連携が比較的容易であると思われる。

今後、日本保守党の党勢が拡大しても反グローバリズムの参政党と合流するようになるとはとても思えない。むしろ自民党内の保守派が日本保守党に合流する可能性の方が高いのではないか。いずれにせよ、日本保守党はDSの傀儡政権である岸田自民党に比べればはるかに期待できるとはいえ、所詮グローバリズム政党にすぎない。日本保守党の主要メンバーやブレーンがウクライナ戦争やイスラエル・ハマス戦争の背後でうごめく存在や歴史的背景を無視して「ロシアガー」「ハマスガー」と叫んでいる限り日本保守党は自民党と同じ穴の狢に過ぎない。

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