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清水戦のプレビュー(2021:第28節)

はじめに

  カタールワールドカップ最終予選の代表マッチがあり、一時中断していたJ1のリーグ戦が 9月11日(土)から再開される。今年も残すところあと11 試合となり、リーグ戦は 70% が終了している。サガン鳥栖としては、残りの試合を下位クラブには「とりこぼし」をせず、上位クラブ、特にACL権を争うクラブとの対戦は「絶対に負けられない」戦いとなってくる。

  今回は、第28節ホームゲームでの対清水エスパルス戦のプレビューをしていく。今回、引用は Footy Stats 様と SPORTERIA 様のデータを使用した。

これまでの両クラブの成績

20210909_0911対清水ホーム戦プレビュー①

  9 月 10 日の時点でJ1リーグの各 20 クラブ全てが27試合を終えている。サガン鳥栖は勝点 47 の 5位、清水エスパルスは勝点 26 の 16位となる。ここのところサガン鳥栖は大量失点を喫する試合もあったが、平均失点ではまだ1試合で 0.81 とそう悪い成績でもない、平均得点は1試合 1.33 である。平均勝点は1試合で 1.74 となっている。清水エスパルスもなかなか勝ちきれない試合が続いている。平均得点は1試合 0.98で、平均失点が 1.44 である。平均勝点は 0.96 となっている。

前節までの対戦成績: https://sporteria.jp/data/2021091108/172979

20210909_0911対清水ホーム戦プレビュー②

ホームアドバンテージ性が強い鳥栖

  直近 5 試合だと、ホームの鳥栖の戦績は「3勝1分1敗」で勝点 10 を上げている。アウェイの戦績は「2勝1分2敗」で勝点 7 で悪くはないが、ホーム戦よりは下回る。平均勝点はホームが 2.08 、アウェイが 1.43 でサガン鳥栖はホームアドバンテージ性が強いと考察できる。


アウェイに負けない清水

  一方の清水エスパルスは、直近の 5 試合でのホーム戦績は「1勝1分3敗」で勝点 4 であるが、これに対してアウェイでの戦績が「1勝4分」で勝点 7 。実にホームの成績よりも上回っているのである。直近のアウェイ戦では確実に勝点1をもぎ取っているということからも、清水エスパルスの粘りには要注意だ。


得点と失点パターン(サガン鳥栖)

20210909_0911対清水ホーム戦プレビュー③

20210909_0911対清水ホーム戦プレビュー④

  サガン鳥栖は、ショートパスを繋げて得点するパターンが目立っている。特に全選手でパスを回し、最終的に得点に結びつけるという攻撃も今シーズンでは見られている。サイドに相手を誘い出しDFを釣る、あるいはピン止めさせ、最後にスペースに入ってくる選手がフィニッシュするという形で得点を決めたい。また昨年との違い、こぼれ球をゴールにねじ込むことができるようになったことは大きい。山下選手の加入で確実にゴール数が増えている。

  時間帯別得失点からみると、試合開始直後から自らのペースで進め先制点を狙う方が良さそうだ。また、後半開始直後や試合終了間際での選手交代が大きく得点を生みそうなデータが出ている。

得点と失点パターン(清水エスパルス)

20210909_0911対清水ホーム戦プレビュー⑤

20210909_0911対清水ホーム戦プレビュー⑥

  清水エスパルスの失点パターンは、セットプレ―とクロスからの得点が非常に多い。セットプレーでも直接の形は殆どなく、最終的にゴールにねじ込むという印象が強い。クロスも原選手に代表されるように質の高いクロスが供給させるので、注意が必要だ。夏の移籍で加入した藤本選手は前線での貢献度が高い。前半戦の清水にはみられなかった攻撃の厚みには、適切な対応が求められる。

  時間帯別得失点では、ほぼ鳥栖同様に試合開始15分までと試合終了の15分前に大きな得点チャンスが来る可能性が高い。さらに試合後半60分過ぎから鳥栖は失点する確率が高くなっている。後半60以降の交代カードが清水エスパルスにとっては非常に重要だと推測される。


予想スタメン

スタメン清水戦_20210911

  最後に予想スタメンとサブメンバーを挙げておく。清水エスパルスの松岡選手は怪我という噂があり、代表選に選出されている権田選手はメンバーから外した。サガン鳥栖では小泉選手、島川選手は怪我の状態がわからず、復帰していたとしても、スターターとしての起用はないと予測した。

  今回のサガン鳥栖の布陣の妙味だが、あえて白崎選手をSTとして考えた。左サイドをパスワークでの攻撃を中心に、右サイドをスピードでの攻撃を中心に攻める。中盤はアンカーの位置に樋口選手が復帰。後方から攻撃を組み立てる仙頭選手と、前で決定的な仕事ができる白崎選手との役割をスタートからある程度固定して、試合開始から前への圧力をかけていく狙いだ。


最後に

  両チームにとって大事な一戦となる。サガン鳥栖はACL権を獲得するために、清水エスパルスは残留を確実にするためにも負けられない試合だ。硬く入るという大方の予想もあるが、早い時間に点が入る様であれば、点を取りあう「シーソーゲーム」にもなりうると考えている。

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