引き算は『具体的』の続きの話

皆さん、おはようございます。
すっかり梅雨ですね、と思っていたら沖縄はもう梅雨明け・・・早すぎる!

さて、今日は前回書いた『足し算は抽象的、引き算は具体的』の続きのお話です。前回は足し算で中心で、引き算に関してはほぼ触れずに結論だけを示していたので、今回は具体例を交えながら引き算について考えていきたいと思います。

算数や数学の知識はほぼ不要です!
僕自身が文系で、数学を専門的に学んだこともありません!
ということで、数字苦手な方も安心してお読みください笑

<前回の内容についてはこちらから>

こちらでも簡単に振り返りながら進めていきますね。
前回のハイライトをどうぞ!

前提として「数を数える」行為では『グルーピング化』が必要不可欠です。「あのリンゴ」と「このリンゴ」をまとめて同じ『リンゴ』という概念で括ることで1個、2個、3個と数えられるようになります。

ここら辺の話に興味がある方は次の本がおススメです。

【参考】
 『具体と抽象 ―世界が変わって見える知性のしくみ』(著)細谷 功
  https://amzn.to/2Yn0oLS

少しお高いですが、具体と抽象のことがよく分かるので是非読んでみてください。とても読みやすい本なので、読書苦手な方でも大丈夫だと思います。

話を戻すと、数を数えられるようになった人類は足し算/引き算を生み出します。そして、足し算の本質は『抽象化』すること、引き算の本質は『具体化』することにあります。

次の例題をご覧ください。
リンゴとミカンを「くだもの」という1つ上のレイヤーで括る(抽象化する)ことで足すことができるようになります。

例題①
 ここにリンゴ3個とミカン2個あります。
 くだものは合計で何個あるでしょうか。

これを図示すると次のようなイメージです。

前回はここまでお話しました。
今日は引き算の具体例を示しながら、どのように具体化されるのかについて深掘ります。足し算よりも少しだけ少しだけややこしいです。
(※小数点が入ると「右半身」問題が発生するので、今回も整数のみを扱いますね)

例題を使いながら考えていきます。まずはこちらをご覧ください。

例題②
 ここにリンゴが5個あり、そのうち2個を食べました。
 残りは何個あるでしょうか。

これは問題ありませんね。
単純に引き算をすれば良くて、答えは5-2で3個です。

ですが、あまり具体化しているとは言えないですね。
少し文面を変えたらどうでしょうか。

例題③
 ここにリンゴが5個あり、そのうち熟れた2個を食べました。
 残りは何個あるでしょうか。

リンゴ「全体」から「熟れたリンゴ」を引いたことで「熟れてないリンゴ」が残ることになります。熟れてないリンゴはリンゴの一部になりますから、リンゴを具体化したといえます。
(例題の文章が拙い&わざとらしいのはご愛敬ということで)

図にするとこんなイメージ。

分かるつっちゃー分かるけど、何となく腑に落ちないと思ったアナタ!
その違和感正しいです!笑

もういくつか想定できる例題を紹介します。
先に申し上げると、どれも例題③以上に違和感があるかと思います。

例題④
 ここにくだものが5個あり、そのうちリンゴ2個を食べました。
 残りは何個あるでしょうか。

 答)くだもの3個
例題⑤
 ここにリンゴ3個とミカン2個あります。リンゴ2個食べました。
 残りは何個あるでしょうか。

 答)リンゴ1個とミカン2個 または くだもの3個
例題⑥
 ここにリンゴ3個とミカン2個あります。ミカン2個食べました。
 残りは何個あるでしょうか。

 例)リンゴ3個

3つの例題をご覧いただきましたが、例題⑥を除いて、具体化できているとは言い難いように思えます。
例題⑥についても、リンゴを明示する必要はなく、最初から「ミカン2個あって、2個とも食べた(ので、ミカンの残りは0個)」と言えば良い話だと考えると、これも微妙な感じがします。

何故こういうことが起こるのでしょうか。
もちろん例題③のように「熟れている/熟れてない」といった言葉を補うことで、もしかしたら良い感じに具体化できるかもしれません。

しかしながら、問題の本質はそこにありません。
ではどこに問題があるのか。

問題は『何に基準を置くか』にあります。皆さん、「何を残すか」ではなく、「何を引くか」を基準に考えていませんか?

例題②を例にとって説明します。
(例題④~⑥も原理的には同じように説明できます)

例題②
 ここにリンゴが5個あり、そのうち2個を食べました。
 残りは何個あるでしょうか。

普通は「食べてしまった2個」を基準に「いくつリンゴが残るか」を計算すると思います。しかし、本当に基準にすべきは「残りのリンゴ」で、「残すべきリンゴの数」を決めてから「いくつ食べられるか」計算するのです。

これには発想の転換が必要となります。
既に食べてしまっているから分かりにくいので、時間を巻き戻して、食べる前の時点に戻ってみましょう。

例にするとこんなイメージです。

例題⑦
 ここにリンゴが5個あり、明日以降のために3個残したいと思っています。
 何個食べることができるでしょうか。

そうすると次の式になります。

先に残したいリンゴ3個を決めてしまって、そこから逆算して2個を算出することが引き算の肝なんです。

もう少し一般化して言うと、先に達成したい具体的なゴールや目標を決めて、余計なものを除いていくことが「引き算思考」の本質になります。
先に答えを決めてしまうから具体的になるんです。
いわゆるバックキャスト思考(ゴールから逆算していく思考法)に近いイメージです。

「おいおい、なに言っちゃってんだ?こいつ」って感じでしょうか苦笑

でも、実はごく身近なシーンで、この思考法を使っています。

それは買い物です。
皆さん、買い物をしてお釣りをもらうときどうやって考えますか。
おつりが出ない、または、できるだけお釣りが少ないように支払おうとしませんか。

例えば、お会計が843円だとしたら、可能ならぴったり払いたいし、ダメでも500円玉でお釣りをもらいたい、最悪でも百円玉でお釣りがもらえるようにしたいですよね。
(電子マネーで払うとか、小銭なんて気にしないは受け付けません!笑)

これって言い換えると、先に500円という答え(基準)を決めてから、いくら小銭を出せば良いか考えていることになりませんか。

少し納得感でましたか。
もう一つダメ押しします(本当にダメ押しになるか分かりませんが)。

引き算は別名『減法』と言います。
『減』って付きますが、何を減らしているのでしょうか。僕は『減らす』という言葉には「余計なもの」や「不要なもの」というニュアンスが隠れているように感じます。
分かりやすい例でいうと「体重を減らす」ときの「体重」ですね。

では、「不要なものを減らす」というときの『不要なもの』は、どうやって判断しているのでしょうか。必要なものかどうかは、予め具体的なゴールや目標が定まっているから決められることですよね。

つまり、「先にゴールや目標を決める」→「今あるものから余計なものを減らす」という思考をしていることになります。
これこそが引き算の考え方そのものを表しています。名は体を表すってやつです。

まとめです。
引き算では先に具体的なゴールや目標を決めて、余計なものを減らすという考え方が大切になります。

前回、引き算は「レイヤーを下げる(具体化する)ことで同列に扱っている対象を分解すること」と書きましたが、正確には『レイヤーを下げる(具体化する)ことで同列に扱っている対象を分解して、余計なものを除くこと』です。

受動表現で言い換えた方が分かりやすくて、『余計なものを除くことで、同列に扱っていた対象が分解されて、レイヤーが下がる(具体化される)』という感じです。

数式とイメージで表すと次のとおり。

元の対象(雑多なもの) ー 余計なもの = 具体的な答え

(説明不要かもしれませんが)前回の図で言うと、「動物」から「熊」「鶏」「馬」という不要物を除いていくことで「牛」になるということですね。

以上が引き算が『具体的』とした理由になります。
いかがだったでしょうか。納得感はありましたでしょうか。

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Hiroaki Kanekoです。スキありがとうございます!
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Hiroaki Kaneko

元地方公務員、現在いわゆるニート(仕事募集中)。 JAPAN MENSA会員、グロービス経営大学院でMBA取得。 めんどくさがり屋で筆不精。 「人は変われるのか」「何者かになれるのか」をテーマに活動中。
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